ChatGPT(Chat Generative Pre-trained Transformer)とはOpenAI社がリリースしたチャットサービスであり、AI搭載で自然なコミュニケーションができるとして注目されました。
会話形式でやり取りできる他、誤りの指摘やアイディア出しにも使えることから、ビジネスシーンでも多数活用されるようになりました。
今回のコラムでは、ChatGPTのビジネス活用事例を紹介します。
業務効率化・生産性向上・カスタマーサポートへの応用などもできるので、チェックしてみましょう。
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ChatGPTの活用による業務効率化事例12選
早速、ChatGPTのビジネス活用事例を紹介します。
マニュアル作成
ルールに則った手順を可視化するマニュアル作成にChatGPTを活用することにより、個別のマニュアル制作にかかる時間を短縮できます。
Weブラウザ上での操作を自動記録する機能と掛け合わせることにより、面倒なキャプチャや文章の生成も不要になりました。
最低限のチェンジとアレンジだけで完了するので、社内に膨大なマニュアルが必要な業種でも役立ちます。
誤字・脱字チェック
ChatGPTは基本的な言語ルールを学んでいるため、誤字・脱字・文法のミスなども指摘してくれます。
記事原稿だけでなく、契約書・マニュアル・パンフレットなどあらゆる媒体の文字をチェックすることができ、ヒューマンエラーを予防できるのがポイント。
ダブルチェックをする手間もなくなるので、業務効率化に貢献します。
スピーチ文章の考案
スピーチの原稿づくりをChatGPTが担うこともでき、小規模なプレゼンテーションから大規模な講演会まで活用されています。
「1,000字程度のコメントを考えて」「15分程度のスピーチになるよう調整して」など細かなオーダーもできるので非常に便利。
入退社時の挨拶などにもアレンジできるので、日常のさまざまなシーンで役立ちます。
文章の要約
膨大な文字数のテキストであっても、ChatGPTに読み込ませることでポイントだけ可視化した要約文を作成してくれます。
忙しい業務の合間を縫って目を通す暇がないときや、とにかく早く要点だけでも掴んでしまいたいときに使うのがおすすめ。
気になるところだけ本文を追加で読み進めるなど、工夫しながらの活用もできます。
動画の要約
ChatGPTでは、文章の要約だけでなく動画の要約も可能です。
セミナーや講演会の動画、講義動画などをChatGPTに読み込ませれば、本当に必要なポイントだけ抜き出してくれます。
記事化する機能も搭載されているので、動画の内容を文字に書き起こしてみたいときにもおすすめです。
ドキュメント検索
ドキュメントのタイトルや本文に含まれているキーワードを検索するだけでなく、情報ソースや最新情報の検索も可能になりました。
大量の情報のなかから求める回答だけをピンポイントで抜き出すことができ、FAQサイトより利便性が高いともされています。
カスタマーサポートや社内問い合わせに活用すれば、対応する人員のリソースを減らせます。
チャットサポート
柔軟な会話ができるChatGPTだからこそ、LINEやチャットボットに機能を搭載し、あたかも人が対応しているかのような質の高いカスタマーサポートができるのも特徴です。
土日祝日・深夜早朝問わず稼働できるので、顧客にとっての利便性も向上するのがポイント。
人手不足に悩む企業やカスタマーサポート部門のコストカットを意識したい企業に最適です。
インサイドセールスの自動化
営業時間外の問い合わせやアポ取りなど、インサイドセールス部門における初期対応をChatGPTに任せることもできます。
スピーディーに対応できるため顧客満足度も高くなりやすく、社内コストも減少するため一石二鳥の活用法として注目を集めました。
営業社員が商談に集中できるなど副次的な効果も高く、今後更なる活用が期待されています。
アイディア出し
ChatGPTは意見やアイディアを出すのも得意なので、行き詰ったときに活用してもよいでしょう。
ブレインストーミング中に使用してアイディアの幅を広げたり、ターゲットにあったプロモーション戦略を考えてもらったりすることもできます。
「忘年会のアイディア出しをして」など気軽な用途でも使えます。
翻訳
言語ルールを学んでいるChatGPTでは、翻訳ソフト以上にクオリティの高い翻訳ができることがあります。
日本語を英語にしたり、英語を日本語にしたり、他にも「似た言い回しを5個挙げて」などの使い方も可能です。
プログラムのデバッグ
ChatGPTにはプログラムやコードのどこにバグがあるか探知する機能があり、デバッガーとして活用できます。
人が目視でひとつずつチェックする手間を省ける他、代替案も提案してくれるので、プログラミング初心者が勉強を兼ねて活用するのもおすすめです。
SEO対策
Webコンテンツ内のどこを修正すればSEOが向上するか、個別に判断してくれます。
最適化された文章やキーワードを作成してくれるので、Web関連のクリエイティブにかける時間を大幅に短縮できるようになりました。
海外でのChatGPTのビジネス活用事例5選
ここでは、海外におけるChatGPTの活用事例を解説します。
金融商品モニタリング
株価の値上がり・値下がりや為替の動きなどをチェックし、一定基準を超えたらアラートを出すよう設定できます。
ChatGPTと対話しながら最新の決算情報や企業情報を入手できるので、世界各国の投資家に活用されるようになりました。
健康モニタリング
自分・家族・従業員の健康状態をモニタリングし、大きな動きがあれば自動でアラートを出してくれます。
プライバシーは十分に守られたうえで実行できるので、休憩時間のモニタリングや過剰労働の予防にも役立ちます。
インタビュイー
インタビュー時の質問項目を考えてくれるので、ChatGPTがインタビュイーとして機能するようになりました。
特にチャットインタビューの際に活用しやすく、最低限のチェックだけで後の会話はChatGPTが全て実行してくれるのが利点です。
添削
作文や原稿の添削をChatGPTにしてもらい、最適な文面にアレンジすることも可能です。
要約・文法上のミス・改善点のリストアップ・評価など、ChatGPTができることは多いからこそ、個別のチェックが不要になります。
履歴書・職務経歴書の作成
自分に関する最低限の情報を入力しておけば、履歴書・職務経歴書を自動作成することも可能です。
特に海外の場合はカバーレターを同封する文化がありますが、この文面をChatGPTが考えてくれるのもポイント。
効果的な自己PRができるようになり、選考通過率を押し上げます。
企業がChatGPTを業務で使う際の注意点とは?
最後に、ChatGPTを業務で使う際の注意点を解説します。
非常に便利で多機能なChatGPTですが、使い方次第では大きなトラブルに発展したり、却って自社のイメージを損ねたりする点に注意しましょう。
個人情報は入力しない
ChatGPTに入力された内容は、AI精度向上のためChatGPT内に蓄積され、トレーニング材料として活用されます。
そのため、個人情報・機密情報・社外秘情報を入れてしまうのはNG。
思わぬところで個人情報が活用されてしまったり、他社へのアドバイスに使われてしまったりすることがあります。
チャットサポートなどにChatGPTを使用するため、どうしても個人情報を入力する必要があるときは、設定画面にある「Chat History & Training」をオフにしておきましょう。
オフにすることで、使用したプロンプトが保存されなくなり、その場限りの利用に留められます。
やむを得ず使うときはセキュリティ対策の一環として必ずチェックし、不要なトラブルを避けましょう。
ファクトチェックをする
ChatGPTは膨大な知識を持ち合わせているAI搭載チャットツールですが、ChatGPTが言っていることが必ずしも正しいとは限りません。
時にはフェイクニュースが入っていたり、最新情報だと思っていたものが数年前の情報だったりすることも多いです。
そのため、情報・ニュース・言説が事実に基づいているか確認し、ソースも引用する「ファクトチェック(事実確認)」が欠かせません。
全社的にChatGPTを使う場合は、従業員のITリテラシー教育も同時におこない、ChatGPTを鵜呑みにしないよう教える必要があります。
あくまでもChatGPTはアイディアを活用するための材料として捉え、最終的なファクトチェックは必ず人の手でおこないましょう。
ChatGPTの回答をコピペして使わない
ChatGPTは、既存のWebサイトやインターネットメディア上の情報を活用していることが多いです。
そのため、ChatGPTの回答をコピペしてそのまま使ってしまった場合、既存コンテンツと類似してしまう恐れがあるので注意しましょう。
いわゆる「丸パク」を疑われてしまった場合、他意がなくても企業としての信頼性を損ねます。
最悪の場合、著作権侵害で訴えられるなど大きなトラブルに発展することも。
あくまでもChatGPTの内容を参考に、自分なりのアレンジを加えるなどして活用するのがおすすめです。
質問内容や利用者数によっては回答まで一定の時間がかかる
膨大な文章や動画を読み込ませて要約を作成するなど、人の手でもそれなりに時間のかかる作業をChatGPTに依頼する場合、回答まで一定時間を要します。
近年はChatGPTが世界的に注目を集めているので、利用者数によっては更に時間がかかることもあるでしょう。
回答を待っているまでの時間で他の作業を進めたり、一度で的を得た回答が得られるような質問にしたり、工夫しないと却って時間効率が悪くなる恐れがあるので要注意。
現在ChatGPTでは優先的にシステムを利用できる有料プランがリリースされているので、日常的に利用するのであれば課金を検討してみましょう。
未来予測には使えない
ChatGPTはおよその傾向を見ながら簡易的な予測を立てることはできますが、未来予測には使えません。
そのため、将来の株価を予想したり、マーケティング施策を実行した場合の収益性を計算したりなど、複雑なことはできないので注意しましょう。
「一般論としてはこう考えられる」「過去の傾向を見るにこう予想できる」などの回答を得ることはできますが、100%信じきってしまうのは危険です。
ビジネスシーンにおける意思決定を支える要素にはならないことを念頭に置き、あくまでも参考程度に留めるよう意識してみましょう。
ChatGPTのビジネス活用事例まとめ
ChatGPTは、簡単な文章添削からアイディア出しまでさまざまなシーンで使える画期的なツールとして注目されています。
世界各国で活用の幅が広がっているので、ChatGPTを使って効率化できる業務がないか、社内をチェックしてみましょう。
アガルートアカデミーでは、ChatGPTの活用法や利用リテラシーを含むAI研修プログラムを提供しています。
内容のアレンジや完全オンライン研修化にも対応しているので、お気軽にお問い合わせください。
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