新入社員が長く働いてもらえるためのストレス管理方法をご存じですか。
ストレス社会の現代では、入社したての社員がメンタル面の不調で離職してしまうことも少なくありません。
とくに、新社会人の場合は職場という環境が、学生生活では味わえなかった新しい刺激や発見の場となるでしょう。そのような新社会人には、新入社員向けのメンタルヘルス研修が必要です。
今回は、新入社員メンタルヘルス研修について、目的やメリットなどを解説します。
メンタルヘルス研修受講によるストレス管理の効果などを知りたい方は、お役立てください。
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目次
新入社員メンタルヘルス研修とは?その目的と背景
企業がメンタルヘルス研修を開催することは、珍しいことではありません。ストレス過多な現代では、ビジネスパーソンのストレス管理は重要なスキルだと考えられます。
では、新入社員メンタルヘルス研修とはどのような点を学ぶ研修なのでしょうか。
この項では、新入社員メンタルヘルス研修の概要と、その目的や背景について解説します。
- 新入社員メンタルヘルス研修とは
- 新入社員メンタルヘルス研修を行う目的と背景
新入社員メンタルヘルス研修とは
新入社員メンタルヘルス研修は、メンタルヘルスの新入社員向け研修のことです。
メンタルヘルスとは、精神面の健康をあらわします。精神面の健康状態が安定していれば、穏やかな気持ちと高いモチベーションの維持を期待できるでしょう。
メンタルヘルス研修は、まさに精神面の健康を維持するための知識や心構えなどを学びます。精神面の健康についての学びを、企業の親入社員向けのカリキュラムとした研修が新入社員メンタルヘルス研修です。
新入社員メンタルヘルス研修では、入社したての新入社員がストレスと上手に向き合っていくためのセルフケアスキルを学べます。
新入社員の場合は、経験の浅さが考えられるため、働き方の自己管理に戸惑うかもしれません。企業の開催する研修でメンタルヘルスの知識や心構えを身につけます。
そのような機会として、新入社員メンタルヘルス研修を活用できるでしょう。
参考データ:厚生労働省「メンタルヘルスとは」
新入社員メンタルヘルス研修を行う目的と背景
新入社員メンタルヘルス研修の必要性が高まった背景とは、厚生労働省の策定した「第14次労働災害防止対策」の施行があるのではないでしょうか。
「第14次労働災害防止対策」は、2023年4月から2028年3月までの5年という期間が定められている取り組みです。同対策では、労働者の心身両面を防止対象としています。
同対策の中でも、メンタルヘルスの部門では次の明確な達成目標が設定されている状況。
アウトプット(行動目標)指標 | メンタルヘルス対策に取り組む事業場の全体割合を80%以上に上げる従業員50名未満の小規模事業場におけるストレスチェック実施を全体の50%以上へと引き上げる |
アウトカム(成果目標)指標 | 自分の仕事における強い不安や悩み・ストレスがある人職場生活で強い不安や悩み・ストレスがある人これらのメンタルヘルスを抱える労働者の割合が50%未満の状態にする |
厚生労働省では、法の施行によりメンタルヘルスの重要性を説いています。
また、具体的な4つのメンタルヘルスケアも推奨しているため、労働災害対策の対象となる事業場ではストレスチェックなどの実施が考えられるでしょう。
4つのメンタルヘルスケア | |
セルフケア | 事業場は従業員にセルフケアができる教育研修や情報提供することを推奨 |
ラインによるケア | 管理監督者による部下の状態把握管理監督者による部下への対応メンタルヘルス不調の部下への支援 |
事業場内産業保健スタッフなどによるケア | 事業場内産業保健スタッフなどが支援するセルフケアやラインによるケアの実施 |
事業場外資源によるケア | 情報や助言などを提供する外部サービス外部ネットワーク形成外部サービスによる職場復帰などの支援 |
メンタルヘルス研修は、これら法的にメンタルヘルスへの取り組みが具体化されている状況です。
管理監督者の対応は、メンタルヘルス不調の防止にも影響してくることが考えられます。
メンタルヘルス研修は、法的にも対策が求められる状況から、国や企業を取り巻く関係者すべてが取り組む必要のある時代背景となる可能性も考えられます。
参考データ:厚生労働省|独立行政法人労働省健康安全機構「職場における心の健康づくり」
また、新入社員メンタルヘルス研修を行う目的は、次の2つが考えられます。
- 意識の向上と知識習得
- ストレス対策の重要性の理解
意識の向上と知識習得
企業が新入社員メンタルヘルス研修を行う目的は、意識の向上と知識習得ではないでしょうか。
新入社員は、入社時からメンタルヘルスの重要性に気づく必要があります。また、具体的な知識習得でセルフケアを促すことも大事です。
ストレス対策の重要性の理解
新入社員メンタルヘルス研修実施の目的は、ストレス対策の重要性を理解することともいえます。
社員がメンタルヘルス不調で休職や離職してしまうと、事業場の労働災害対応を問われるかもしれません。そのため、事業場の関係者は、研修を通してストレス対策の重要性への理解が求められます。
新入社員メンタルヘルス研修のメリット3つ!健康・ストレス管理の効果とは
新入社員メンタルヘルス研修の実施には、3つのメリットがあります。
3つのメリットから、健康とストレスの管理に期待できる効果を紹介しましょう。
- ストレスへの適切な対処法を学ぶことによる適応力の向上
- ストレス管理のスキル向上・自身のストレス管理能力が上がる
- 職場での円滑なコミュニケーションが可能
ストレスへの適切な対処法を学ぶことによる適応力の向上
新入社員メンタルヘルス研修は、ストレスへの適応力向上が期待できます。
研修では、ストレスへの適切な対処法を学べるため、ストレスの掛かる当事者となった場合の適応力が身につくでしょう。
ストレスへの適切な対処は、当事者だけではなく周囲の人間も対象と考えられます。研修で学ぶメリットは、事業場全体のストレスへの適応力が向上することです。
ストレス管理のスキル向上・自身のストレス管理能力が上がる
新入社員メンタルヘルス研修は、ストレス管理のスキルを高められます。
メンタルヘルスの不調は、当事者でも自覚できない場合もあるでしょう。また、メンタルヘルス不調の早期発見は不調による長期離脱防止としても有効です。
研修は、メンタルヘルスにまつわるセルフケアや相手への対応などを学びます。そのため、ストレス管理のスキルや自身のストレス管理能力も高められるでしょう。
職場での円滑なコミュニケーションが可能
新入社員メンタルヘルス研修で学ぶことは、ストレス管理スキルの向上だけではありません。
自身のストレスや相手のストレスを理解することで、職場の円滑なコミュニケーション形成にも役立ちます。
自身や相手のストレス状態を理解できている状態は、職場全体のストレス状態の把握にもつながるでしょう。
職場のストレスを予知できれば、職場内のコミュニケーションも円滑に保てます。新入社員メンタルヘルス研修は、職場の良好な人間関係構築にも役立つプログラムです。
新入社員メンタルヘルス研修の主な内容
新入社員メンタルヘルス研修では、次の主な内容で構成されています。
- セルフケアへの理解と実践
- メンタルヘルスの重要性
- ストレス管理
- フェーストエイドの理解と取り組み
- メンタルヘルスの相談窓口の利用方法について
セルフケアへの理解と実践
新入社員メンタルヘルス研修で学ぶ内容には、セルフケアへの理解や実践があります。
メンタルヘルスでは、セルフケアが重要なポイントともいえるでしょう。セルフケアが重要な理由は、自身で理解することで問題の早期発見につながるからです。
研修では、ストレスの原因や発散方法を学び、自己ケアの重要性が理解できます。
また、セルフケアを理解するだけではなく、ワーク形式の演習で実践も身につけられるでしょう。
メンタルヘルスの重要性
新入社員メンタルヘルス研修では、メンタルヘルスの重要性について学べます。
メンタルヘルスは、メンタルヘルスの不調に関する基本的な知識習得が重要な部分です。基本的な部分の知識習得ができれば、メンタルヘルス不調の早期発見にも役立ちます。
研修では、メンタルヘルスの問題を予兆の段階から見抜く方法が学べるでしょう。
ストレス管理
新入社員メンタルヘルス研修で学ぶ内容は、ストレス管理についてです。
ストレス管理では、ストレスの原因と効果的な対処法を理解するカリキュラムが用意されています。
ストレスの原因を知ることは、職場全体の円滑なストレスチェックにも役立つでしょう。源信を知ることで、問題が小さいうちの早期発見としても有効です。
フェーストエイドの理解と取り組み
新入社員メンタルヘルス研修では、メンタルヘルス問題の初期状態を知るカリキュラムも学べます。
メンタルヘルス問題の初期状態を知るには、フェーストエイドの行動ステップが必要です。フェーストエイドの行動ステップは、次の5段階で構成されています。
- 職場における自傷や他害のメンタルヘルスリスクの理解
- 相手の話を聞く2つのポイント(勝手な判断をしない・批判をしない)の理解
- 相手に安心と正しい情報を伝える重要性の理解
- 無責任に判断しないでメンタルヘルスの専門家に委ねるための知識習得
- セルフケアに必要な知識習得
フェーストエイドは、他者への対応として重要な行動ステップです。職場全体で理解することで円滑なメンタルヘルスに対応できる環境が形成できます。
メンタルヘルスの相談窓口の利用方法について
新入社員メンタルヘルス研修では、いざメンタルヘルス問題が発生したときの対処方法も学習内容のひとつです。
メンタルヘルス問題は、他者が見た目で判断しにくい問題でもあります。そのため、本人の自覚がなければメンタルヘルスの不調が悪化してしまうことも考えられるでしょう。
研修では、会社内の相談窓口や外部リソースを活用する方法を学べます。
社員は、職場の専門的な産業保健スタッフや、外部の専門サービスの利用などについて理解が必要です。
新入社員であれば、職場環境に不慣れなため、なおさら相談窓口の利用方法を知っておく必要があります。
新入社員メンタルヘルス研修は、メンタルヘルスの知識向上とともに相談窓口の利用促進にも役立つプログラムです。
新入社員メンタルヘルス研修ならアガルート
新入社員メンタルヘルス研修は、労働災害対策の法的な取り組みとしても事業場に欠かせないプログラムです。
研修の目指すところは、職場のメンタルヘルス問題の防止だけではありません。メンタルヘルスの知識から、自分のコミュニケーションの傾向や課題の確認ができるスキㇽ向上にもつながります。
自身や相手のストレス状態が理解できれば、事業場はお互いの価値観も尊重できることでしょう。新入社員メンタルヘルス研修では、相手を尊重したコミュニケーション方法などがロールプレイングで習得できます。
アガルートでは、メンタルヘルス研修を階層別に提供可能です。
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企業研修は、企業の課題や状況に合わせて適切な内容でカスタマイズできるので、まずは気軽なご相談から始めてみてはいかがでしょうか。
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