マタハラの定義や原因とは?防止対策は法律上企業の義務です!

マタハラの定義や原因とは?防止対策は法律上企業の義務です!

少子高齢化が進むなか、依然としてマタニティハラスメント(以下マタハラ)は深刻な問題です。

本来ならば喜ばしい妊娠・出産ですが、マタハラによって職場全体の雰囲気の悪化や妊娠した従業員の退職などが懸念されます。

マタハラ予防は全従業員の課題であり、企業全体として取り組むことが求められています。

そこで、当コラムではマタハラの基礎知識から対策方法まで解説します。

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マタハラの定義とは?簡単に言うとどういう意味?

マタハラは、マタニティハラスメント(Maternity Harassment)の略語です。
それぞれ日本語に訳すと以下の意味になります。

  • マタニティ(maternity):母性・妊娠中の
  • ハラスメント(harassment):悩ます(悩まされる)・いやがらせ

つまり、妊娠中の従業員に対しての不適切な対応や嫌がらせがマタハラと呼ばれます。

関連コラム:【最新】職場ハラスメント12種類紹介!正しい対応と予防策とは

マタハラの判断には以下のポイントが重要です。

  • 職場で行われていること
  • 上司・同僚からの言動であること
  • 就業環境が害されること
  • 妊娠や妊娠に伴う制度の利用が因果関係にあること
  • 安全配慮や業務上必要であると認められるものではないこと

ちなみに、これらの問題は妊娠や出産をする女性以外にも、パートナーである男性従業員にも当てはまります。

育児休業取得や、時短勤務など出産や育児に合わせた働き方をしたい男性に対してのハラスメントも深刻な問題です。

男女ともに妊娠・出産に伴って就業環境を害する行為をまとめて「職場における妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント」と厚労省では定義しています。

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マタハラの2つの種類

マタハラをはじめとした職場における妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントは、状況に応じて型が分かれます。

  • 制度等の利用への嫌がらせ型
  • 状態に対する嫌がらせ型

出典:厚労省『職場における 妊娠・出産・育児休業・介護休業等に 関するハラスメント対策や セクシュアル 』7〜11ページ

どちらも妊娠した従業員にとっては苦痛となり、労働環境の悪化を招きます。

また、制度等の利用への嫌がらせ型は、育休取得予定の男性の間でも深刻です。

具体例と詳細を記載するので、自社で同じような言動がないか確認しましょう。

制度等の利用への嫌がらせ型

制度等の利用への嫌がらせ型は、出産や育児に関わる制度の利用に対する言動で就業環境の悪化を招くものをいいます。

以下のような制度の利用でハラスメントが起こります。

妊娠中・産前休業
・負担の少ない業務への配置転換
出産・育児期間・育児休業
・子の看護休暇
・深夜業の制限
・育児のための短時間勤務(※)
・始業時刻変更等の措置(※)
(※):就業規則にて措置が講じられていることが条件

制度等への嫌がらせ型は、主に上司によるものが多く、1回でも不適切な言動があれば該当します。

具体例としては以下の言動がハラスメントになります。

  • 「産休をとるなら辞めてもらう」と上司に言われた
  • 時短勤務を申請したら「周りを考えていない、迷惑だ」と言われる

妊娠や出産、子育てに伴う制度の利用は、従業員の権利のひとつです。

制度を利用することにより、従業員が働きやすい環境になるよう、言動に注意する必要があります。

状態への嫌がらせ型

状態への嫌がらせ型は女性労働者の妊娠や出産に対して、嫌がらせ的な言動で就業環境を悪化させることです。

以下のことを理由に、従業員が嫌な思いをすると当てはまります。

  • 妊娠
  • 出産
  • 出産前後の休業
  • 妊娠や出産にともなう症状で仕事が以前のようにできないこと
  • 危険な作業の免除を受けたこと

多くは上司による言動が原因となります。

つまり、妊娠などで働き方を変えざるを得ない女性労働者に対しての嫌がらせです。

具体的には、以下のような言動です。

  • 妊娠報告後に「他の人を雇うから辞めてくれ」と言われた
  • 「妊婦はいつ休むかわからないから、仕事を任せられない」と仕事を与えられない状況が続く
  • 「忙しい時期に妊娠されて困る」と何度も言われる

しかし、状態に対する言動でもハラスメントに該当しない場合もあります。

妊娠中や出産後の従業員の安全を配慮した言動であれば、業務上必要と認められます。

  • 業務形態の見直しのために育児休業の期間を確認すること
  • 業務状況により、妊婦健診の日にちの調整の依頼をすること
  • 妊娠中の負担を考えて業務量の見直しを行うこと
  • つわり等で辛そうな従業員に対して、自宅療養を進めること

妊娠や出産の体の状態は個人差が大きいため、労働環境の柔軟な対応ができるように職場の雰囲気を良くしましょう。

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マタハラが起こる原因とは?

マタハラが起こる原因は、共働きが一般化する前の考え方や労働環境によって起こります。

  • 男女での役割分担の意識
  • 余裕のない職場環境
  • 制度が整っていない
  • 古い組織文化の継続

若い世代は共働きが一般的ですが、平成元年以前は専業主婦の割合が多い時代がありました。

専業主婦世帯と共働き世帯の推移

出典:厚労省『1-1 専業主婦世帯と共働き世帯の推移』1ページ

そのため、昭和からの働き方を継続している職場では、女性従業員が妊娠や出産を経て働き続けるという概念が定着していない場合があります。

マタハラは古い考え方や組織構造が大きく関わっています。

男女での役割分担意識が強い

かつては、「男は仕事、女は家庭」といったように性別で役割分担がされる傾向にありました。

このような意識を「性別的役割分担意識」といいます。

性別役割分担意識とは、男女を問わず個人の能力等によって役割の分担を決めることが適当であるに も関わらず、「男は仕事・女は家庭」「男性は主要な業務・女性は補助的業務」等のように、男性、女性 という性別を理由として役割を分ける考え方のことである。

引用:内閣府男女共同参画局『3-3既存調査結果

たとえば、以下のような考え方が当てはまります。

  • 女性に責任のある仕事を任せる能力はない
  • 家庭を持った女性は働かずに家のことに専念するべきだ
  • 女性は感情的だから組織には向かない

しかし、男女雇用機会均等法などの成立により、女性のキャリアが注目される時代へと変化しています。

性別での固定観念を見直す時代に変わったといえるでしょう。

関連コラム:アンコンシャスバイアスとは?具体例や職場での事例・対策について解説

余裕のない職場環境

妊娠や出産は本来喜ばしいことですが、余裕のない職場環境だと心から祝福できずにマタハラにつながる可能性が高くなります。

以下のような職場は、妊娠や出産、育児をする従業員に対して「効率が悪い」と思うかもしれません。

  • 人手不足
  • 繁忙期
  • プレッシャーが多い職場

人手不足が深刻な現代ですが、うまく効率化できる仕組みを作る必要があります。

制度が整っていない

マタハラに関する法律や規定が不十分であったり、従業員や管理者がそれを理解していなかったりすると、マタハラが起こりやすくなります。

マタハラへの相談窓口や予防する規定が不十分であると、ハラスメントが繰り返される傾向が強くなります。

マタハラが繰り返されることで、「この職場は妊娠した女性は辞めるところだ」という思い込みにつながります。

「妊娠したら辞めなければならない」という思い込みがさらにマタハラを加速するため、どんどん悪循環になるでしょう。

どこかで制度を整えて、従業員の意識を変える必要があります。

古い組織文化の継続

子育てしながら働くためには、各家庭に合わせた支援や制度が必要です。

しかし古い組織文化が継続していると、柔軟な対応が難しくなります。

たとえば、「管理職は時短は許されないから、子供ができたら降格を申し出てくれ」と言われるケースです。

育児中の女性が働き続けるために必要な支援がわからないから、仕事は諦めるしかないという風潮がマタハラを招きます。

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マタハラ防止のための法律

マタハラ防止のための法律は主に以下の2つです。

  1. 男女雇用機会均等法
  2. 育児介護休業法

H29年に男女雇用機会均等法は改正され、同じくして育児介護休業法は施行されました。

さらに妊娠・出産・育児休業 等に関するハラスメントに対して、事業主が防止措置を講じることの義務がはっきりと定められました。

男女雇用機会均等法

男女雇用機会均等法第9条第3項では、女性労働者の妊娠・出産等の理由での不利益な取り扱いを禁止しています。

出典:厚労省『職場における 妊娠・出産・育児休業・介護休業等に 関するハラスメント対策

不当な取り扱いとは以下のものを指します。

  • 解雇
  • 降格
  • 減給
  • 不適切な人事考課
  • 不適切な配置転換
  • 契約の更新の拒否
  • 退職を促すこと
  • 正社員が非正規雇用社員になるように強要
  • 自宅待機を命ずること
  • 意に反して勤務時間を短くすること

これらは、妊娠や出産を契機として行った場合に限ります。

また、客観的に見てこの措置が適切であるといえる場合はマタハラには当たりません。

実際に起きた事例では、妊娠や出産により副主任を降格したことで、慰謝料と支払われるはずであった手当を会社から受け取っています。

【広島市中央保健生協事件】

妊娠や出産を理由に副主任を降ろされたことを訴えた事例です。

最終的には100万円の慰謝料と、不当な降格により払われなかった管理職手当を組織は従業員に支払いました。

妊娠中に、「軽易な業務」に変えるという職場の判断でしたが、本人の意思に沿わないものはマタハラになります。

出典:厚労省『10-2 「マタニティハラスメント」に関する具体的な裁判例の骨子と基本的な方向性

男女雇用機会均等法は法改正が繰り返されており、時代にあった働き方を企業が提供する必要が高いことを著しています。

法改正や男女雇用機会均等法の詳しい内容は、以下の記事もご参照ください。

関連コラム:男女雇用機会均等法とは?改正の目的や罰則もわかりやすく解説!

育児介護休業法

育児介護休業法は、育児休業等の申出・取得等を理由とした不利益な取扱いを禁止しています。

以下の制度を利用した従業員を守るための法律です。

  • 育児休業
  • 介護休業
  • 子の看護休暇
  • 介護休暇
  • 所定外労働の制限(※)
  • 時間外労働の制限(※)
  • 深夜業の制限(※)
  • 所定労働時間の短縮措置(※)
  • 始業時刻変更等の措置(※)

(※)…育児または介護のために申し出た場合

育児や介護をしながら働く従業員を守るための法律であり、仕事と家庭の両立のための制度を使わせない場合にマタハラとみなされます。

不利益な取り扱いとは、以下のものがあげられます。

  • 解雇
  • 降格
  • 減給
  • 不適切な人事考課
  • 不適切な配置転換
  • 契約の更新の拒否
  • 退職を促すこと
  • 正社員が非正規雇用社員になるように強要
  • 自宅待機を命ずること
  • 意に反して勤務時間を短くすること

客観的に判断して、業務上必要だと認められる場合以外はマタハラとはなりません。

しかし、妊娠や出産、育児中の従業員の意に反した不当な取り扱いを防止する観点で育児介護休業法が制定されています。

なお、違反している場合に事業主は厚生労働大臣からの要請に応じて報告する義務が生じます。

この報告に従わなかった場合には20万円の罰金が課せられます。

罰金以外にも企業イメージの低下や若年層の離職率アップなど、組織にとってたくさんのデメリットを生じさせる場合があります。

関連コラム:【2023年4月施行】育児介護休業法とは?改正ポイントや罰則もわかりやすく解説

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マタハラへの対策・対処法

マタハラの対策や予防は、2つのカテゴリーに分けて同時に行うことが望ましいです。

  1. 従業員や組織の意識改革
  2. 制度や相談窓口などの構造改革

どちらか一方だけでは、十分な対策とはいえません。

多様性を認める意識を持ちながら、ハラスメント予防の具体的な予防施策を講じることがマタハラを無くします。

従業員の教育と意識向上

役職等は関係なく、全ての従業員に対してマタハラの教育と意識の向上が必要です。

  • マタハラの定義
  • マタハラが及ぼす影響
  • マタハラに関連する法律
  • マタハラの具体例

上記のような内容を含んだ研修やグループワークを実施しましょう。

マタハラの誤解を解き、自ら問題意識を高められることが従業員教育のゴールです。

組織としての明確なポリシーの設定と施行

ハラスメントは従業員個人の問題ではなく、組織全体に関わります。

しかし、ハラスメント予防のポリシーを設定するだけでは効果はあらわれません。

全従業員に必ず周知しましょう。

また、ポリシーの遵守を確認し、違反した場合には適切な処分を行う体制を整備することが重要です。

具体的な支援体制の整備

妊娠や出産、育児と仕事を両立できるように、柔軟な勤務時間や在宅勤務の選択肢を提供するなど、実際の支援体制を整備します。

妊娠や出産をする女性従業員や、パートナーである男性従業員が仕事と両立できるような支援体制の整備が必要です。

妊娠や出産は、個人間で身体の状態は異なり、家族構成やライフスタイルでも働き方は大きく変わります。

ケースバイケースでの支援ができるように、柔軟な勤務体制の変化に対応できるように検討しましょう。

  • 勤務時間の調整
  • フレックスタイム制
  • 在宅ワーク
  • 特別休暇

どのような制度が組織に必要なのか、既存従業員によるアンケートなどで決めると、より自社にとって有益な施策となります。

法律にのっとった対策

マタハラが発生した場合、法的措置を講じることもあります。そのためには、具体的なハラスメントの内容や頻度、関与した人物などを詳細に記録し、必要な証拠を収集することが重要です。

マタハラが発生した場合、法律にのっとって対策を行うことがあります。

マタハラに関係する法律は前項の『マタハラ防止のための法律』をご覧ください。

また、裁判などの法律にのっとった措置を検討する場合は、証拠が必要です。

「誰が・いつ・どのように・何を」したのか、記録しておきましょう。

記録が多いほど、裁判などでは有効に働くことがあります。

「法的措置までとるのは…」と考える方も多いと思いますが、後々後悔しないためにも証拠や記録はこまめにとっておきましょう。

相談窓口の設置

マタハラに限らず、ハラスメント対策には相談窓口の設置は必須です。

パワハラ防止法により、企業規模に関わらずハラスメント相談窓口が義務化されました。

出典:厚労省『労働施策総合推進法の改正 (パワハラ防止対策義務化)について

ハラスメント相談窓口がない組織は、ただちに組織形態を見直して設置を検討しましょう。

もしすでに窓口を設置している場合は、以下の3点を確認しましょう。

  1. 全従業員に周知できているか
  2. 相談しやすい配慮がされているか
  3. 相談を受ける従業員は信頼できるか

相談窓口はあるだけでは意味がなく、従業員が相談して解決することで効果を発揮します。

全従業員にハラスメント窓口があることや利用方法を周知しましょう。

また、外に会話が漏れないような個室であることや、相談したことが外部に漏れないような対策も必須です。

ハラスメント相談窓口の対応者は、相談した従業員のプライバシーや気持ちに配慮して適切な対応が取れるように研修をしておきましょう。

研修をする時間や人員が確保できない場合は、外注がおすすめです。

アガルートのハラスメント研修は、丁寧なヒアリングで自社に最適な研修を提供します。

まずはお気軽にお問合せください。

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マタハラがもたらす影響とは

ハラスメントが及ぼす影響は多岐にわたります。

個人から企業全体へと広がり、「そんなつもりではなかった」では済まされない可能性もあります。

ハラスメントは企業全体の問題と捉え、改善していく姿勢が従業員の働きがいに繋がり、企業の成長をもたらします。

個人への影響

ハラスメントを受けると、従業員は大きな損害を受けます。

  • 心的ストレス
  • 身体的ストレス
  • 経済的影響

とくにマタハラは、ライフステージが大きく変わり精神的に不安定な時期と重なります。

個人への影響を全従業員が理解して、マタハラの予防と母子ともに健康で過ごせる職場づくりを目指しましょう。

心的ストレス

ハラスメントは大きなストレス要因となり、以下のようなメンタル不調に繋がります。

  • 不眠
  • 抑うつ
  • イライラ

このようなメンタル不調が続くと、うつ病などの精神疾患へと繋がることもあります。

また、メンタル不調でなくても、仕事への意欲が低下する、自己肯定感が下がるなどといった精神的な変化ももたらします。

身体的影響

ストレスは身体的健康にも大きな影響を及ぼします。

とくに妊娠中は母体や胎児に悪影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。

金沢大学『妊婦の心理社会的ストレスと早産発生率の関連: 神経内分泌免疫学の観点から』によると、ストレス対処能力が低いと安全な妊娠経過に関わることがわかりました。

また、産業医科大学『妊娠中の労働による健康影響と心理的ストレス』によると、育児休業に関するストレスを感じる妊婦が多い傾向にあります。

就労妊婦と非就労妊婦のストレスの理由

つまり、妊娠した従業員の多くは育児休業に対しての不安やストレスを感じており、マタハラでストレスが大きくなると胎児や出産に悪影響を及ぼす可能性があるということです。

経済的影響

マタハラにより、不適切な待遇や解雇が行われた場合、経済的に困難な状況に陥る可能性が高くなるでしょう。

妊婦の多くは、産後の経済状況に大きな不安を抱えています。

マタハラで降格や減給などの不当な扱いがあれば、より一層経済的な悩みは深刻化します。

従業員個人に合わせた柔軟な対応で、引き続き女性がキャリアを継続できる仕組みづくりが必要です。

組織への影響

マタハラでの影響は従業員個人のみならず、組織全体にも及びます。

企業としては以下の3つが問題となるでしょう。

  1. 生産性の低下
  2. 離職率の上昇
  3. 企業の悪い評判

労働人口が減っており、既存従業員のパフォーマンスの向上は経営をよくするためには必須です。

それなのに、働きたい従業員に対してマタハラを起こすと取り返しのつかないダメージを追うかもしれません。

生産性の低下

マタハラによるストレスは、従業員のパフォーマンスを低下させます。

厚労省『コラボヘルスガイドライン』(※37ページ)によると、ストレスなどの不調によるパフォーマンスの低下は医療費よりも高コストとされています。

目に見えない損失なので、わかりにくいかもしれません。

しかし、ハラスメントなどで従業員へのストレスや過度なプレッシャーを与えることは、生産性の低下を招くため注意しましょう。

離職率の上昇

マタハラなどのハラスメントを受けた従業員は、出産を機に退職しやすくなります。

また、従業員はハラスメント被害に遭うと「どうせ相談しても無駄」と考えがちです。

すると何の相談もなくいきなり辞めてしまうという事態に陥ります。

就職みらい研究所の『就職白書』(※19ページ)によると、一人当たりの採用コストは中途採用で約89万円といわれています。

採用コストの削減と生産性の向上のためにも、ノウハウを持った既存従業員を大切にするべきでしょう。

企業の評判

マタハラが発覚した場合、企業の評判が損なわれ、顧客や才能ある従業員の獲得が困難になる可能性があります。

マタハラが発覚すると、対外的な企業イメージも大きく損なわれます。

インターネット上での書き込みや、地域住民の評判などは一気に広がる可能性があります。

企業イメージのダウンは、顧客獲得を困難にさせて経営悪化を招くかもしれません。

さらに、現在では就職活動をする際に、インターネットでの検索やSNSの書き込みを見て応募する就活生がたくさんいます。

マタハラが起こった場合、悪いイメージが広まると顧客獲得や優秀な従業員の獲得を困難にさせるでしょう。

これらは一部の例ですが、マタハラは広範かつ深刻な影響を及ぼす可能性があります。そのため、マタハラの防止と対策は非常に重要です。

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マタハラ(マタニティハラスメント)まとめ

マタハラは、個人の問題ではなく企業の今後を大きく左右する大問題です。

子供を産んでも働き続けたい女性を支援して働きやすい組織づくりは急務でしょう。

今すぐ始められる対策としては、以下の2点があげられます。

  1. 会社のハラスメントポリシーの制定
  2. 従業員の意識改革

従業員の意識改革は、自社に合わせた研修を行うと良いでしょう。

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マタハラの予防は大切だとわかったけれど、何をすれば良いか迷ってしまう場合は、お気軽にお問合せください。

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