司法試験の受験科目の中でも、勉強する分量が多く、幅広い知識を身につけなければならない民法。

さまざまな参考書を手に取り、トライ&エラーを繰り返しながら最良の参考書を見つけることができればベストですが、司法試験までの時間は限られており、参考書を絞って学習する必要があります。
そのため、どういった参考書や問題集がいいのか悩む方も多いのではないでしょうか。

このコラムでは、司法試験受験生におすすめな民法の入門書、基本書、判例集、演習書、問題集、参考書、問題集、テキスト等について紹介をしていきます。

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【司法試験】民法の入門書~伊藤真の民法入門~

※引用:amazon

民法は私人間の幅広い問題について規定しているため、総則から親族・相続まで幅広い範囲の勉強が必要です。
その結果、おさえるべき概念や理念が他の科目と比較して多く、複雑であるという特徴があります。

本書では、民法の規律の中でも重要な制度や概念について、関係図や表を多用しつつ解説を加えており、民法初学者が読みやすい入門書となっています。

入門書を読んでから基本書に移行すると、制度や概念についてある程度予測して臨むことができ、これからの民法の勉強が楽になるでしょう。

※関連コラム:【司法試験・予備試験】正しい入門書の使い方とおすすめ本11冊

【司法試験】民法の基本書

民法(全) 第2版(通読用)

※引用:amazon

民法は範囲が膨大なため、全ての範囲の基本書を購入しようとすると、5冊以上になることがあります。

全範囲を読もうと頑張っても分量が膨大で時間がかかってしまい、なかなか難しいでしょう。

そんな中、本書は基本的な知識に絞り、1冊で民法の全範囲をカバーしているコンパクトな基本書となっています。
他の基本書と比較して、短時間で民法の全範囲を一周することが可能です。

また、本書は具体例が豊富なため適用事例のイメージが容易な構成となっています。
繰り返して読むことにより、民法の知識を一通りインプットできます。

コア・テキスト 民法[エッセンシャル版](通読用)

※引用:amazon

こちらの基本書も1冊で民法の全範囲をカバーしていて、素早く読むことが可能です。

判例通説に準拠し、引用されている判例は判例百選の番号も記載されています。

本書で知識を入れつつ引用されている判例を百選で勉強すれば、司法試験で問われそうな論点については一通り勉強できるでしょう。

何回も繰り返して読み、確実に本書に書いてある知識を定着させるという意識を持って読むことを推奨します。

民法講義録

※引用:amazon

各制度ごとに概要や制度趣旨・要件・効果・論点が明確にまとまっており、非常に見やすく分かりやすい構成です。

判例・通説をもとに平易な解説を心掛けており、実務家になった後にも使える一冊です。

他の2冊と比較すると、本書は分量が多いため通読にはあまり向いていません。
本書は辞書として使うのが良いでしょう。

例えば、上記の基本書で勉強しているときに理解できなかった部分や足りないと感じた部分を本書で補い、司法試験で必要な知識を補完するといった使い方です。

※関連コラム:【7科目・目的別】司法試験・予備試験におすすめ基本書32冊

【司法試験】民法の判例集~民法判例百選~

※引用:amazon

司法試験受験生の多くが使っている判例集です。

判例百選民法は、民法の全範囲の重要な判例をカバーしており、かつ司法試験に対応できるレベル(司法試験の民法では、憲法や行政法のように判例の射程を問う問題は出題されない)で、コンパクトに事実の概要と判旨が掲載されています。

民法には様々な判例集がありますが、判例百選があれば十分に合格レベルへ到達できるでしょう。

※関連コラム:【司法試験・予備試験】正しい判例集の使い方とおすすめ本6冊

【司法試験】民法の演習書

Law Practice

※引用:amazon

Law Practiceシリーズは、百選判例を題材とした演習書で、良問が揃っています。
知識を定着させるために、基本書読破後に取り組んでみて下さい。

問題数も豊富で網羅性も高く、総則から親族・相続まで幅広い問題を解くことができます

インプットした知識をどの様に問題で使うかといった事例解決の思考プロセスを学ぶことができるので、まずは問題を答案構成し、その後解説を見て自分の思考プロセスと比較してみるのが良いでしょう。

事例で学ぶ民法演習

※引用:amazon

本書はLaw Practiceシリーズより応用的な演習書です。

各事例ごとに設問が複数あり、
オーソドックスな設問からやや難しい問題、
そして従来議論されていなかったものの司法試験で出題されても不思議でない応用的な問題、
といったレベルに分かれています。

勉強した知識の制度趣旨から問題を考えることができるので、自分で考える力がつく演習書と言えるでしょう。

※関連コラム:【司法試験・予備試験】正しい演習書の使い方と科目別おすすめ本14冊

【司法試験】民法の問題集・参考書

アガルートの司法試験・予備試験 合格論証集 民法

※引用:amazon

司法試験は、判例の規範等を元に具体的に事実を当てはめて結論を導き出す問題が多く、94条2項や177条の「第三者」の定義といった判例の規範等は暗記する必要があります。

本書は、司法試験受験生に必要な規範を凝縮して記載した論証集です。
弁護士の講師をはじめとした多数のプロが文献等をもとに調査を行っており、正確性が担保されています。

民法の規範は膨大なので、本書のようなコンパクトにまとまった論証集があれば、司法試験に必要な規範の暗記が捗るでしょう。

アガルートの司法試験・予備試験 総合講義1問1答 民法

※引用:amazon

司法試験合格の為には、暗記の他に理解も重要です。

特に民法は覚えることが多く、丸暗記しようと考えると、暗記量が膨大すぎてパンクしてしまいます。
また、規範を具体的な問題に当てはめるには、どうしても問題の本質を理解した上での解答が欠かせません。

本書は質問とその解答を一答一問式で解説したもので、規範の背後にある考えや本質を学ぶことが可能です。

論証集と併せて使うことにより、論証の規範をより実践的に使えるようになります。

司法試験 論文過去問答案パーフェクト ぶんせき本

※引用:amazon

「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」と昔から言われているように、自分が受験する試験の問題やその解答解説を勉強することが、司法試験合格にとっては重要です。

本書は司法試験受験生が実際に受験した際の再現答案が得点順に掲載されており、合格ラインを知ることができます。
その合格ラインと今自分がいる位置を把握して、何が足りないか、そして今後どういった勉強をすれば良いかが学べます。

※関連コラム:司法試験・予備試験の問題集・参考書とは?おすすめの論証集・過去問集4シリーズ

まとめ

【司法試験】民法のおすすめ参考書・問題集・判例集等10選

  • 伊藤真の民法入門
  • 民法(全) 第2版(通読用)
  • コア・テキスト 民法[エッセンシャル版](通読用)
  • 民法講義録
  • 民法判例百選
  • Law Practice
  • 事例で学ぶ民法演習
  • アガルートの司法試験・予備試験 合格論証集 民法
  • アガルートの司法試験・予備試験 総合講義1問1答 民法
  • 司法試験 論文過去問答案パーフェクト ぶんせき本

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