社労士に向いている方はどんな方だと思いますか?

ここ最近、「労働環境の改善」や「ブラック企業」といった言葉が聞こえてくることもあるでしょう。

社労士は縁の下の力持ちとして、労務管理の改善に尽くすお仕事ですが、どんな方に向いているのでしょうか。

このコラムでは、社労士に向いている方・向いていない方をまとめました。

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社労士の仕事内容、働き方

社労士は労務管理のエキスパートとして、労務管理を専門的に行います。

主な業務は、

①行政機関に出す保険などの書類を作成し、提出を代わりに行う仕事

②就業規則など会社にとって大事な帳簿を作成するお仕事

③人事評価といった労務管理に関する相談や指導を行うお仕事

などです。
※関連コラム:社労士とは?仕事内容をわかりやすく解説!

社労士の年収

厚生労働省の社労士の令和5年度賃金構造基本統計調査によると、社会保険労務士の平均年収は947.6万円でした。

サラリーマンの平均年収が460万円なので、サラーリマンの平均よりも高い年収を得ていることが分かります。

※『令和5年賃金構造基本統計調査』の「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」区分より
※「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」には、社会保険労務士、証券アナリスト、アクチュアリー、経営コンサルタントが含まれています

働き方のスタイル

社労士の働き方は主に2つです。

まず数年間企業や社労士事務所で勤務して独立開業を目指す独立開業型、次に企業や社労士事務所にずっと雇われて働く勤務型です。

自分の望む働き方を選択できるので、社労士は毎年3万人以上が受験する人気の資格となっています。

社労士に向いてる人

以上の仕事内容や年収、働き方を踏まえると、社労士に向いているのは以下のような方になります。

複数当てはまらなくとも、1つに当てはまっていれば十分向いている方といえます。

  • 数字に強く、地道な作業でもやり遂げることができる方
  • 今の年収や働き方に不満があり、キャリアアップを望む方
  • 遵法精神が強く、間違っていることは間違っているといえる方
  • コミニュケーション能力が高く、人と話すことが得意な方
  • 会社の発展に役立ちたいと考えている方

なぜ向いているのか、それぞれ理由を見ていきましょう。

数字に強く、地道な作業でもやり遂げることができる方

社労士のお仕事には、帳簿などを作成するにあたって計算が必要になります。

例えば月々の健康保険料を計算し、帳簿に記入する作業がこれに当たります。

この作業は電卓を使い、従業員ごとに毎月計算しなければいけません。

しかも、毎月記入する必要がある地道な作業です。また、お金を取り扱うので慎重な作業が必要です。

これらの地道な作業でも投げ出さずやり遂げることができる方には向いています。

また、社労士試験においても地道に勉強をしなければなりません。

特に社労士の合格までに必要な勉強時間は1,000時間といわれています。

コツコツと勉強する忍耐力が試されます。

今の年収や働き方に不満があり、キャリアアップを望む方

社労士の年収はサラリーマンより高く、独立開業型の場合には自らのライフワークバランスを決めることもできます。

このようなメリットもあり、社労士はキャリアアップを目指す方に最適な資格といえます。

2024年(令和6年)度第56回社会保険労務士試験に合格した方の職業として、会社員が59.9%を占めることが分かります。

社労士試験は社会人のキャリアアップとして人気を集めていることが分かります。

遵法精神が強く、間違っていることは間違っているといえる方

昨今、「ブラック企業」という言葉が聞かれるようになっています。

会社が労働の法律を無視する、或いは法律改正を知らず従来の取り組みを継続しているため法律に反していることもあります。

社労士はこうした会社に立ち向かわなければならないこともあります。

労務管理の専門家として、社労士には法律に沿うような労務管理を指導することも認められており、毅然とした態度をとることのできる方に向いているといえます。

コミニュケーション能力が高く、人と話すことが得意な方

独立開業型社労士の場合、他の職種と同様に営業が欠かせません。

また、勤務型社労士であっても、業務にお仕事に労務管理の相談や指導があります。

相手の話をよく聞き、相談に応じることが必要があり、高いコミュニケーション能力が必要です。

そのため、人と会話することが好きな方やコミュニケーション能力が高い方にも向いている職業といえます。

会社の発展に役立ちたいと考えている方

社労士は書類や帳簿の作成など、会社を相手にお仕事をこなします。

社労士がお仕事をしていくと、従業員は業務に集中でき会社全体の業務の効率化を図ることができます。

また、社労士が関与することで他の会社から「労務管理がしっかりしている」と評価されます。

そうすることで会社にも信頼が生じ、会社の発展に役立つことになります。

会社の発展に役立ちたいと思うのでしたら、向いているといえます。

社労士に向いていない人

以上のように社労士に向いている方がいる一方で、向いていない方もいます。

それが、以下のような方です。

 ・おおざっぱな方

 ・企業に逆らうことが苦手な方

 ・地道な努力が苦手な方

なぜこのような方は社労士に向いていないのでしょうか?

詳しく見ていきましょう。

おおざっぱな方

社労士は数字を扱ううえ、緻密な作業を必要とします。

特に、保険料などお金を取り扱うお仕事もあり、「これでいいや」とおおざっぱに計算した結果、過剰に保険料を支払ってしまうということもあり得ます。

このようなことをしてしまうと、社労士自身のみならず社労士という職業に対する不信が生じてしまうことになりかねません。

社労士は労務管理の専門家であることから労務管理のお仕事を任されています。

おおざっぱに仕事をすると、どこかでミスが生じてしまうので、向いていないでしょう。 

企業に逆らうことが苦手な方

社労士は時には企業に立ち向かわなければなりません。

社会全体の利益のために立ち向かう必要があるのに、それを怠ることは「公正な立場で、誠実に」(社労士法1条の2)職務を遂行する社労士の職責を放棄しています。

企業に立ち向かうことのできない方には向いていないといえます。

地道な努力が苦手な方

社労士のお仕事は保険料の計算などがあり、また試験勉強もコツコツと行う必要があります。

地道な努力が必要なお仕事、勉強であり、努力が苦手な方は向いてないでしょう。

もっとも、今向いていないと評価された方でも、未来は変えることができます。

社労士を目指す覚悟があれば、今後社労士になるまでに変えることは十分できます。是非挑戦してみましょう。

まとめ:あなたは社労士に向いている?

いかがでしたか?あなたは社労士に向いている方にあてはまっていましたか?

社労士に向いている方は、

①数字に強く、地道な作業でもやり遂げることができる方

②キャリアアップを望む方

③遵法精神が強く、間違っていることは間違っているといえる方

④コミニュケーション能力が高く人と話すことが得意な方

⑤会社の発展に役立ちたいと考えている方

となりました。

あてはまる人にピッタリの職業だと思います。ぜひ目指してみてはどうでしょう?

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