造園施工管理技士の給与・年収は?資格手当の相場を解説
本ページにはプロモーションが
含まれていることがあります
造園施工管理技士の資格取得を検討している方にとって、給与や年収、資格手当の相場は一番気になるところでしょう。
また就職してから収入をアップさせる方法、検定試験合格のための効率的な勉強法を知りたいという方も多いはずです。
当コラムでは、施工管理技士の給与や年収、資格手当の相場と、就職後の収入アップや検定試験で最短合格を目指すための方法を解説します。
造園施工管理技士の資格が気になっている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
目次
造園施工管理技士の給与・年収
令和4年の造園工の年収は、全国平均360.7万円で、求人賃金は月額で25.2万円となっています。
この造園工の給与・年収がベースとなり、造園施工管理技士の資格を取得すると、資格手当分が上乗せされることになります。
ただし年収というのは個人差がありますから、あくまでこの金額は目安として捉えてください。
年収が違ってくる理由の代表的なものは以下になります。
- 勤務する造園会社の規模
- 造園業界での実務経験の長短
- 難易度の高い施工・業務経験の有無
- 操作・運転できる車両や建設機械の種類
わが国の全産業の平均年収は414万円なので、造園工の年収は低い傾向にあります。
しかし造園業を含む建設業界は、慢性的な人手不足と高齢化が続いており、空前の売り手市場となっています。
造園施工管理技士についても同様であり、非常に就労しやすいのが現状です。
参考に、造園工の年収を年齢別(5歳ごと)に表にまとめました。
年令別の年収
年令 | 年収 |
---|---|
~ 19 歳 | 240万円 |
20 ~ 24 歳 | 260万円 |
25 ~ 29 歳 | 320万円 |
30 ~ 34 歳 | 360万円 |
35 ~ 39 歳 | 395万円 |
40 ~ 44 歳 | 400万円 |
45 ~ 49 歳 | 459万円 |
50 ~ 54 歳 | 450万円 |
55 ~ 59 歳 | 420万円 |
60 ~ 64 歳 | 320万円 |
65 ~ 69 歳 | 250万円 |
70 歳 ~ | 240万円 |
上記の表からも分かるように、造園工は45〜49歳をピークに年収は下がっています。
しかし造園施工管理技士の資格があり、現場の施工管理者として一定期間以上の実務経験があれば年収は下がらず、逆にアップを目指すことも可能です。
建設会社は、公共工事を受注する場合、専任の技術者(施工管理技士など)を配置しなければならない義務があります。
施工管理技士の高齢化によるリタイアが続出し、人材不足が深刻化しているので、施工管理技士資格取得者は引く手あまたとなっているのです。
造園施工管理技士の資格手当
造園施工管理技士の資格手当は、1級と2級で違いがあります。
1級では月に1万円〜2万円、2級では月に3千円〜5千円程度が目安とされています。
ただし、資格手当についても個々の状況で差があるのが現状です。
勤務している会社の規模、自身の施工管理者としての実務経験の内容や長短で違ってきます。
会社によっては資格手当の他に、職務手当という名目で数万円程度の固定残業代をプラスすることもあります。
また同じ造園会社でも、樹木剪定や芝地管理など緑地帯の管理をメインとしている会社は、施工管理自体に対する認識が工事中心の会社とは違いますので注意が必要です。
いずれにしろ転職活動の際には十分に企業調査をして、資格手当を含む福利厚生についても、しっかり確認しておくことが必要でしょう。
造園施工管理技士として収入をアップさせるには
造園施工管理技士として収入をアップさせることで、仕事に対するモチベーションは高まり、より良い将来設計を立てることができます。
ここでは、収入をアップさせる方法を3つ紹介します。
施工管理のスキルを高める
施工管理のスキルとは、品質・工程・安全・原価・環境の5つの管理項目をベースに、設計図書通りの建築物や土木構造物などを完成させ、なおかつ所属する会社に適正な利益をもたらすことです。
安定して利益を確保できる施工管理者は、勤務先から高く評価され収入もアップします。
また高く評価される施工管理者は、現場で日常的に起きる想定外のトラブルに対する現場対応力も優れています。
そして造園施工管理技士が忘れてならないのは、他の業種の施工管理とは違い、工事の中心が「生きている植物」ということです。
常に、植物の育成管理という視点が必要になります。
コミュニケーション能力を高める
施工管理者としてのコミュニケーション能力を高めることで、安定した現場運営が可能になり、高い評価を得て収入アップにつなげることができます。
施工管理者は、発注者や現場作業者、近隣住民などと協議や調整をくり返しながら工事を進めていきます。
現場状況によっては、発注者に設計変更を求めることがありますし、現場では安全作業と同時に品質や施工方法の指導・監督も必要です。
車両や重機による埃や騒音に対する近隣住民からのクレームの処理もあります。
このようにさまざまな場面で、相手の立場に寄り添い対応できる、高いコミュニケーション能力が必要になるのです。
より収入の高い職場への転職
施工管理スキルやコミュニケーション能力を高めることで、より収入の高い職場への転職が可能になります。
造園関連の資格である、樹木医や造園技能士を取得すれば、さらに市場価値が高まり転職に有利です。
同業種でも会社の規模が大きいほど給与は高く、民間よりも公的機関の就業条件が恵まれているというのが一般的です。
都道府県だけでなく全国を市場としている造園会社は、企画や開発、技術力に優れ、工事の規模や数が格段にスケールアップして給与も優遇されているのが現状です。
また造園の専門職として、自治体などの職員になれば安定した収入アップが期待できます。
造園施工管理技士になるには
造園施工管理技士になるには、国家資格の1級・2級造園施工管理技術検定試験に合格することが必要です。
1級・2級ともに、第一次検定と第二次検定があります。第一次検定合格者には「技士補」、第一次と第二次両方に合格すると「技士」の称号が与えられます。
1級の第一次検定の受験資格は、学歴に応じた実務経験年数がある方、2級造園施工管理技士合格者(実務経験年数の規定有)、造園の技能検定合格者のいずれかに該当する方です。
1級の第二次検定の受験資格は、第一次検定の合格者で所定の実務経験がある方、技術士の所定の第二次試験合格者のいずれかに該当する方です。
2級の第一次検定は、17歳以上であれば、実務経験を問わず受験できます。
第二次検定は、第一次検定合格者で学歴に応じた実務経験がある方、技術士の所定の第二次試験合格者のいずれかに該当する方です。
実務経験とは、実際の現場で施工に従事した経験や施工を指導・監督した経験のことです。単純な雑務や事務作業は実務経験として認められません。