1級造園施工管理士とは、造園工事現場の施工管理を行う専門家です。

1級造園施工管理技術検定は難易度が高いと言われていますが、どの程度難しいのか気になっている方も多いのではないでしょうか。

資格試験合格を目指すなら、難易度を把握してから計画を立てたいですよね。

本コラムでは、1級造園施工管理士の難易度について解説します。

1級造園施工管理士に興味をお持ちの方は、ぜひ最後までご覧ください。

1級造園施工管理士検定の難易度

1級造園施工管理士検定の難易度は高いです。

ここでは、1級造園施工管理士検定の難易度が高いとされている理由について解説します。

1級造園施工管理士検定の難易度が高い4つの理由

以下に、1級造園施工管理士検定の難易度が高いとされる理由を4つ紹介します。

• 受験資格が厳しい
• 合格率が低い
• 出題範囲が広い
• 問題数が多い

受験資格が厳しい

1級造園施工管理士検定は、受験資格が厳しいことで知られています。

一次試験の受験資格は年齢要件のみですが、二次試験では、受験資格として学歴に応じた実務経験年数が定められています。

すでに2級造園施工管理士検定試験に合格している方も、一定の実務経験を積まなければなりません。

また、条件によっては10年以上の実務経験が必要になるため、受験のハードルは高いといえるでしょう。

合格率が低い

1級造園施工管理士検定の合格率は、例年40%前後で推移しています。

厳しい受験資格をクリアした受験者の合格率が半数に満たないことからも、難易度の高さが伺えるでしょう。

出題範囲が広い

1級造園施工管理士検定では、土木工学等・施工管理・法規・施工管理法などの科目が出題されます。

施工管理に関する知識はもちろん、経験に基づく応用能力などが問われるため、付け焼き刃の知識では対処できません。

実際の経験が求められるという点で、資格としての難易度は高いといえます。

出題数が多い

1級造園施工管理士検定の第一次検定では、65問が出題されます。

多くの問題を解かなければならないため、ペース配分が難しいと感じる方も多いでしょう。

また、試験時間が長く、4時間半の長丁場となります。

集中力や体力の持続が求められるため、十分な対策が必要です。

今後は難易度が下がる見通しがある

1級造園施工管理士検定の難易度は高く、1回目の受験で合格する方は少ないとされています。

しかし、最近の造園工事業界は人手不足が顕著です。

そのため、造園施工のスキルを有した人材の需要はますます高まると言われています。

このような背景を踏まえ、今後の造園施工管理士検定はある程度難易度が下がると予想されています。

例えば、以前は「学科」と「実地」の両方に合格しなければ業務に携わることができませんでした。

しかし、現在は、一次試験に合格すれば「1級造園施工管理技士補」として業務に携わることができます。

加えて、受験資格も緩和されているため、以前と比較して全体的な難易度は下がりつつあるといえるでしょう。

1級造園施工管理士検定の合格率

	第一次検定		第二次検定
	合格率	受験者数	合格率	受験者数
2023年	35,2%	2.754人	43.3％	1,453人
2022年	44.0%	3,091人	46.0%	1,471人
2021年	35.9%	3,008人	40.0%	1,477人
2020年	39.6%	2,974人	41.0%	1,695人
2019年	37.0%	3,404人	39.6%	1,880人
2018年	41.2%	3,430人	35.9%	2,251人

1級造園施工管理士検定第一次検定の合格率

2023年における1級造園施工管理士第一次検定の合格率は35.2%でした。

第一次検定の平均的な合格率は40%前後です。

また、過去5年間においては、2022年の合格率が最も高く、44.0%となっています。

2023年の合格率は平均を下回っており、過去5年間においても最も合格率が低いという結果になりました。

1級造園施工管理士検定第二次検定の合格率

2023年における1級造園施工管理士第二次検定の合格率は43.3%でした。

第二次検定の平均的な合格率は40%前後です。

2022年は過去5年間における合格率が最も高く、平均を大きく上回る結果となりました。

1級造園施工管理技士の合格点

1級造園施工管理技士の合格基準は、第一次検定・第二次検定ともに60%以上の得点と定められています。

以下に、各検定の試験内容および合格基準を記載します。

第一次検定の合格点

科目	土木工学等 施工管理法 法規
問題数	65問
合格基準	60％以上の得点かつ検定科目（施工管理法（応用能力））の得点が30%以上

参考：受検の手引(1級第一次検定)

第一次検定では、全体の60%以上かつ施工管理法（応用能力）の得点が30%以上必要です。

第一次検定では65問が出題されるため、39問以上・かつ施工管理法に関する問題の30%以上に正解することで、合格基準に達します。

第二次検定の合格点

科目	施工管理法
問題数	5問
合格基準	60％以上の得点

参考：受検の手引(1級第二次検定)

第二次検定では5問が出題されますが、試験で解答する問題の数は3問です。

問題1・問題2の必須問題に加え、問題3〜5の中から1問を選んで解答する選択問題が1問設けられています。

第二次検定の配点の内訳は公開されていません。

ただし、合格・40%以上合格基準未満・40%以下の三段階で成績が通知されるため、自分の得点が何%だったのかを確認することができます。

なお、合格基準は実施回によって変更される場合があるため、正しい合格基準は合格発表の内容をご確認ください。

まとめ

本コラムでは、1級造園施工管理士検定の難易度や合格率について解説しました。

1級造園施工管理士検定の合格基準は、第一次検定・第二次検定ともに60%以上の得点です。

また、第一次検定では、施工管理法に関する問題の30%以上の得点が必要です。

第二次検定は配点の内訳が公開されていないため、十分な対策を行いましょう。

1級造園施工管理士は、難易度が高い資格です。

しかし、造園施工管理士の需要はますます高まっていくと考えられています。

また、令和6年からは受験資格が一部緩和されるため、これから取得を考えている方にとってはチャンスであるといえるでしょう。

1級造園施工管理士の難易度に不安がある方は、通信講座や予備校の利用がおすすめです。

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