1級造園施工管理士は、造園工事現場の監督管理を行う専門職です。

需要が高い資格としても注目されているため、これから取得を目指している方も多いのではないでしょうか。

本コラムでは、1級造園施工管理士検定の試験内容や試験日などを紹介します。

受験資格や申込方法についても触れているので、1級造園施工管理士検定に興味をお持ちの方はぜひ参考になさってください。

1級造園施工管理技士とは

造園施工管理技士とは、造園工事における設計・施工・監督管理を行う専門職です。

造園施工管理技士には1級および2級が設けられており、業務内容は共通しています。

ただし、級によって必要な技能が異なるため、各級ごとに受験資格が定められています。

2級造園施工管理技士と1級造園施工管理技士の違いは、現場における役割です。

2級造園施工管理技士は、現場において「主任技術者」としての役割を担います。

対して、1級造園施工管理技士は「監理技術者」として現場に携わります。

1級造園施工管理技士の方が役割の範囲が広いため、指導監督者として現場の労働者を統括するスキルが求められるでしょう。

また、1級造園施工管理技士になると、一般の工事現場だけでなく、特定建設業許可が必要な特定建設業現場の統括業務を行えます。

2級造園施工管理技士が担当できる現場は1級造園施工管理技士の担当範囲に含まれているため、1級の取得によって活躍の場が広がるでしょう。

1級造園施工管理技士検定の試験内容

1級造園施工管理技士検定は、マークシート方式の第一次検定と記述式の第二次検定に分かれています。

ここでは、第一次検定・第二次検定の試験内容について解説します。

1級造園施工管理技士検定の科目、出題形式、合格基準

1級造園施工管理技士検定第一次検定の科目、出題形式、合格基準

科目土木工学等
施工管理法
法規
問題数65問
試験時間4時間30分
出題形式マークシート方式
合格基準60%以上の得点かつ
検定科目(施工管理法(応用能力))の得点が30%以上

参考:受検の手引(1級第一次検定)

第一次検定は、四肢選択によるマークシート方式で出題されます。

各科目で求められる知識は以下の通りです。

  • 土木工学等

・造園工事の施工管理に必要となる土木工学 ・園芸学 ・電気工学・電気通信工学・機械工学・建築学に関する一般的な知識

・造園工事の施工管理に必要となる設計図書に関する一般的な知識

  • 施工管理法

・造園工事の監理技術者補佐として必要な施工計画の作成方法・工程管理・品質管理・安全管理等工事の施工の管理方法に関する知識

・造園工事の監理技術者補佐として必要応用能力

  • 法規

・建設工事の施工管理に必要な法令に関する一般的な知識

1級造園施工管理技士検定第二次検定の科目、出題形式、合格基準

科目施工管理法
問題数5問
試験時間2時間45分
出題形式記述式
合格基準60%以上の得点

参考:受検の手引(1級第二次検定)

第二次検定の問題はすべて記述式です。

文章記述形式の問題に加え、穴埋め・穴埋め選択・計算問題などの問題が出題されます。

第二次検定の問題数は5問ですが、解答する問題の数は3問です。

必須問題である問題1および問題2に加え、問題3から問題5までの3問の中から1問を選択して解答しましょう。

その際、誤って2問以上解答してしまうと、いずれも採点の対象とならないため注意が必要です。

第二次検定で求められる知識は以下の通りです。

・監理技術者として、造園工事の適確な施工管理を行うための知識

・監理技術者として、工事の目的物に所要の強度や外観等を得るために必要な措置を適切に行うための応用能力

・監理技術者として、設計図書に基づく工事現場における施工計画を適切に作成すること、または施工計画を実施することができる応用能力

なお、合格基準は試験の実施状況などにより変更される可能性があります。

参考:令和5年度 1級造園施工管理技術検定「第二次検定」

参考:報道発表資料:令和4年度管工事・電気通信工事・造園施工管理技術検定(1級・2級) 「第一次検定(2級後期)」及び「第二次検定」合格者の発表 – 国土交通省

1級造園施工管理技士検定の試験会場(試験地)

第一次検定の試験会場

1級造園施工管理技士検定第一次検定の試験地は、以下の10地区です。

札幌・仙台・東京・新潟・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・那覇

なお、上記の試験地には近郊都市を含みます。

第二次検定の試験会場

1級造園施工管理技士検定第二次検定の試験地は、以下の10地区です。

札幌・仙台・東京・新潟・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・那覇

なお、上記の試験地には近郊都市を含みます。

1級造園施工管理技士検定の受験料

1級造園施工管理技士検定の受験料は、第一次検定14,400円・第二次検定14,400円です。

受験料はいずれも非課税です。

参考:1級造園施工管理技術検定 | 一般財団法人 全国建設研修センター

1級造園施工管理技士検定の受検資格

1級造園施工管理技士検定には、受験資格が設けられています。

第一次検定の受験資格は年齢要件のみですが、第二次検定の受験資格は多岐にわたります。

学歴・資格・実務経験などの条件が定められているため、自分が受験資格を満たしているかを確認しましょう。

なお、令和6年度以降の受験資格の変更に伴い、令和6年から令和10年まで経過措置期間が設けられています。

経過措置期間中は新旧両方の受験資格による受験が可能ですが、申込締め切り後の受験資格の変更はできません。

どちらの受験資格で受験するか、事前に確認しておきましょう。

1級造園施工管理技士検定の受験資格について詳しく知りたい方は、こちらのページをご覧ください。

1級造園施工管理技士検定の試験日

以下は、令和6年における1級造園施工管理技士検定の試験申込期間・試験日・合格発表日のスケジュールです。

第一次試験第二次試験
申込期間・インターネット申込
令和6年5月7日(火)~令和6年5月21日(火)23:59
・書面申込令
和6年5月7日(火)~令和6年5月21日(火)
試験日令和6年9月1日(日)令和6年12月1日(日)
合格発表日令和6年10月3日(木)令和7年3月5日(水)

参考:1級造園施工管理技術検定 | 一般財団法人 全国建設研修センター

令和6年における1級造園施工管理技士検定の申込期間は、5月7日(火)から5月21日(火)までです。

申込は第一次試験・第二次試験同時に行いますが、試験日および合格発表日は異なります。

なお、申込期間の締め切りは、申し込み方法によって異なるため注意しましょう。

書面による申し込みの場合、締切日である5月21日(火)の当日消印有効です。

対して、インターネットによる申込には時刻が定められており、5月21日(火)の23:59までに申し込みが必要です。

1級造園施工管理技士検定の申し込み方法

1級造園施工管理技士検定の申し込みは、インターネットまたは申込用紙の郵送によって行います。

申込用紙は、1部あたり税込1,000円で販売されます。

「第一次・第二次検定」または「第二次検定のみ」を受験する場合は、申込用紙を購入しましょう。

申込用紙の販売期間は以下の通りです。

インターネット等からの郵送販売:令和6年4月9日(火)~令和6年5月13日(月)

      対面による窓口販売:令和6年4月9日(火)~令和6年5月21日(火)

なお、第一次検定のみを受験する際は、申込用紙の購入はできません。

インターネットによる申込が必要となるため、公式サイトから申込手続きを行いましょう。

1級造園施工管理技士検定の申し込み方法について詳しく知りたい方は、こちらのページをご覧ください。