2級造園施工管理技士検定に挑戦したいが、どんな内容の勉強をすればいいのか分からない、効率的な勉強方法や必要な時間を知りたいという方は多いのではないでしょうか。 

第一次検定は「基礎」、第二次検定は「応用」という捉え方が一般的です。そのため、それぞれに適した勉強のやり方があります。 

この記事では、2級造園施工管理技士検定のための勉強方法や必要となる時間を、第一次検定と第二次検定に分けて解説しています。ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

2級造園施工管理技士第一次検定の勉強法

2級造園施工管理技士第一次検定の勉強方法のポイントは、造園施工管理技士として必要な知識を全体的に把握すること、過去問を繰り返し勉強して出題の傾向を身につけることの2点です。 

なお第一次検定は、四肢択一のマークシート方式で実施されます。 

2級造園施工管理技士の第一次検定では、造園管理技士として幅広い分野の知識が求められます。以下に試験範囲となる科目と概要をまとめました。

造園原論 土壌や肥料が最大のポイント、造園史の知識も必須
造園材料 樹木の種類や品質・寸法・規格、石材や木材の知識
植栽 植栽・植生の計画から施工、剪定方法、植物の病虫害
造園施設 運動施設のほか、公園・遊戯施設、石組や池工
土木工学 コンクリート工がポイント、擁壁工・排水工・土工・舗装工
関連工事 建築工・電気工・給水工がポイント
測量・設計図書 約款(契約条項)、測量機器、設計図書の重要性
施工管理 品質管理(ヒストグラム)、ネットワーク工程表、各安全基準
法規 労働安全衛生法、労働基準法、建設業法、建築基準法

参考書や問題集で、勉強内容の全体像が把握できたら、あとは過去問を繰り返し勉強することです。過去5年間の問題を、少なくとも3周、できれば5周は繰り返しましょう。 

2級造園施工管理技士の第一次検定の勉強時間は、100〜130時間が目安になります。 

各科目の勉強を3時間ずつ、9科目なので27時間は必要になります。過去問の1年分を4時間で勉強すると、5年分なので1周は20時間ということになり、5周では100時間必要です。 

27時間+100時間で、127時間になります。 

1か月(30日間)のうち5日間は休養日として、1日2時間、1か月当たり25日間で50時間勉強できます。 

127時間÷50時間(1か月当たり)で、2.5か月なので、検定3か月前が余裕のある試験勉強の開始時期だと言えるでしょう。

2級造園施工管理技士第二次検定の勉強法

2級造園施工管理技士第二次検定は、記述式で、問題数は3問です。経験記述が1問、その他の記述問題が2問設定されています。 

特に経験記述は、第二次検定の合否を左右するとされているので重要です。ここでは、経験記述と記述問題の2つに分けて、それぞれ解説します。

2級造園施工管理技士経験記述の勉強法

経験記述は、第一次検定で勉強した造園施工管理技士としての基礎的な知識をベースに、実際に現場で経験した「施工上の課題をどのように解決したか」を記述するものです。 

施工管理について指定された工程管理、安全管理、品質管理などをテーマに、数字や専門用語を駆使して「具体的」に記述しなければなりません。 

経験記述の形式は、まず工事名、次に工事内容(発注者名・工事場所・工期・主な工種・施工量)を記載します。そしてあなたの現場における立場(現場主任、現場代理人補助など)を明記します。 

本文は、留意した技術的課題、検討した項目・理由・内容、対応した処置と評価の3つ項目に従って作成する形式です。これらを簡潔にまとめ、分かりやすく記述することが一番重要です。 

まず、取り上げる現場が決まったら、テーマごとに本文を作成してみましょう。記述というのは、普段現場で使う能力とは別のものなので、何度も書き直しながら、ブラッシュアップしていくことを心がけてください。 

合格経験者に見てもらってアドバイスをもらったり、添削サイト(有料)で添削を受けたりすることも検討してみましょう。

2級造園施工管理技士記述問題の勉強法

2級造園施工管理技士記述問題は、第一次検定で勉強した基礎をベースにしますが、実際に施工現場で経験する作業についても問われるという違いがあります。 

たとえば植栽で言えば、支柱の設置方法や樹木の剪定方法などです。造園施設なら簡単な石組や運動施設の基礎工、土木工学では、コンクリートの品質や養生などになります。 

造園施工管理技士の試験範囲の項目は9つありますが、自分にとって苦手や未経験という分野もあるはずです。

そういうときは、参考書や問題集だけでなく、Web上で関連動画などを見て確認すると覚えやすくなります。 

また記述問題では、複数の知識を組み合わせることで解答できるものが出題されることもあります。

基礎的事項をいかに応用するかを意識しながら勉強し直すことも重要です。 

以上の点に留意しながら、過去の記述問題を繰り返し勉強して、出題の傾向を体感的に身につけていきましょう。 

第二次検定の目安となる勉強時間は、経験記述と記述問題を合わせて、60時間から90時間です。 

1か月50時間勉強するとして、2か月(1.8か月)程度かかります。検定2か月くらい前からの受験勉強開始が適切だと考えます。

2級造園施工管理技士検定に独学で合格するためのポイント

2級造園施工管理技士検定に独学で合格するためのポイントをまとめました。

・植物に関する知識
緑化に使用する植物の種類や特徴、土壌条件・肥料、病虫害予防

・植栽に関する知識
移植、支柱設置、剪定の時期と手順、造園資材の種類と品質

・土工
コンクリート工全般、擁壁工、排水工の施工手順や注意点

・工程管理
各種工程表の特徴、工期短縮のメリット・デメリット

・品質管理
樹木の品質基準や寸法・規格、品質に関わる用語の意味

・安全管理
施工現場の危険予知、各設備の安全基準、現場作業者の安全管理 

上記の内容を中心に、過去問の繰り返し勉強や記述問題になれる練習を取り入れてください。 

さまざまな事由で、独学での合格は難しいと感じる場合は、オンラインによる講義配信の活用も選択肢の一つとして検討されることをおすすめします。