1級造園施工管理技士検定の勉強方法とは?科目ごと・経験記述対策を紹介
本ページにはプロモーションが
含まれていることがあります
これから1級造園施工管理技士検定に挑戦しようという方の中には、合格に必要とされる勉強時間の目安や、どんな勉強法を実践すればいいのか分からなくて悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、勉強時間や勉強法について、それぞれ第一次検定と第二次検定に分けて解説しています。
また1級造園施工管理技士検定に独学で合格するためのポイントについても説明していますので、最後まで読んでぜひ参考にしてください。
目次
1級造園施工管理技士検定合格に必要な勉強時間は?
1級造園施工管理技士検定合格に必要な勉強時間の目安は、第一次検定と第二次検定の合計で、300時間から400時間です。
第一次検定と第二次検定、それぞれの勉強時間について解説します。
1級造園施工管理技士検定第一次検定の勉強時間
第一次検定の勉強時間の目安は、210時間から280時間です。
この時間の差は、造園に関する指定科目を勉強した経験がある、造園業界での実務経験が長いなど背景にある経験値の違いで生じます。
第一次検定では、過去問の「繰り返し学習」が中心になります。繰り返すことによって、出題傾向や重要ポイントが体感的に理解できるようになります。
過去5年間の問題を最低でも3周、できれば5周は繰り返し勉強してください。
第一次検定の勉強時間の振り分けとしては、過去問5周に140時間、科目ごとの学習とテキスト暗記に70時間ずつで140時間というのが妥当なバランスです。
1日2時間の勉強時間を確保し、月に5日間程度の休養と気分転換の日を想定します。月の勉強時間は、50時間ということになります。
280時間÷50時間で、およそ6か月(5.6か月)前からの勉強開始が、余裕を持ったスタートラインだと言うことができます。
1級造園施工管理技士検定第二次検定の勉強時間
第二次検定での勉強時間は、90時間から120時間が目安になります。
第一次検定は、四肢択一(マークシート)式、第二次検定は記述式であるという違いがあります。
文章の記述というのは、普段、現場で使う能力とは別物ですから、この「記述」というスタイルになれることが大切なポイントです。また経験記述は、合否の判断を左右する重要なポイントとされています。
造園の施工管理者として必要とされる知識の勉強と記述に慣れることに50時間、経験記述に関する勉強に70時間を設定してください。
1日2時間の勉強時間を確保し、月に5日間程度の休養と気分転換の日を想定します。
2時間×25日で1か月当たり50時間の勉強時間なので、120時間÷50時間で3か月(2.4か月)かかるということになります。
1級造園施工管理技士検定の第二次検定の勉強は、3か月前からの勉強開始が合理的なスタートです。
1級造園施工管理技士検定の勉強法
一般的に、1級造園施工管理技士検定の第一次検定は「基礎」、第二次検定は「応用」という捉え方をされています。そのため、勉強法にも違いがあります。
第一次検定と第二次検定、それぞれの勉強法について解説します。
1級造園施工管理技士検定第一次検定の勉強法
第一次検定は、造園施工管理技士としての基礎的な知識について問われます。ですから、過去問の繰り返し勉強と前後させながら、出題されるだろう科目を網羅的に勉強しておくことが必要です。
その過程で、自分が苦手とする科目や、経験がなく知識も不足している科目が分かってきます。
ここでは、各科目を勉強するときに役立つポイントを解説します。
・造園原論
造園原論では、植物の生命線である土壌と肥料が最重要ポイントです。次にわが国の造園史についても押さえておきましょう。
・造園材料
緑化によく使用される樹木や植物の種類と、代表的な品質・寸法・規格は確実に覚えておく必要があります。その他、石材や木材についても概要は理解しておいてください。
・植栽
植栽の計画から施工まで、その手順や注意点が出題の中心になります。法面保護材や地被植物の植栽、樹木剪定の方法、植物の病虫害についてのチェックも必要です。
・造園施設
運動施設に関する出題を中心に、公園施設や遊戯施設が出題されることが多いです。その他、石組や池工についても概要は理解しておきましょう。
・土木工学
土木工学で最も重要なのは、コンクリート工なので、ここは完璧を目指してください。その次に擁壁工や排水工も必須になります。土工や舗装工についても概要の理解は必要です。
・関連工事
造園工事を施工するにあたって、必ずと言っていいほど関連してくるのが建築工と電気工なので重要になります。給水工についてもチェックは必要でしょう。
・測量・設計図書
測量・設計図書関連では、約款(契約条項)がポイントです。また代表的な測量機器の種類や使用方法、設計図書の重要性についても理解しておいてください。
・施工管理
特に重要になるのが品質管理で、ヒストグラムなどの統計方法は確実に理解してください。その他、施工計画では作成のポイント、工程管理ではネットワーク工程表、仮設や建設機械の安全基準も必須事項となります。
・法規
労働安全衛生法、労働基準法、建設業法、建築基準法については、網羅的に勉強してください。その他、都市公園法や都市緑地保全法についても概要は理解しておきましょう。
上記項目にでてきた用語については、重点ポイントとされていなくても、すべてが出題範囲であると捉えてください。
第一次検定は、65問中、合格は39問以上(得点60%以上)の正解が必要です。
1級造園施工管理技士検定第二次検定の勉強法
第二次検定は、記述式で、文章記述、穴埋め、計算問題で構成されます。経験記述問題が1問、その他の記述問題が2問です。
1問目の経験記述問題では、施工管理について指定されたテーマ(工程管理・安全管理・品質管理など)に基づき、実際に担当した現場概要や発生した問題点、その対策を記述します。
特に重要なのは、実際に経験した方でなければ記述できないと判断できる「具体性」です。どのような知識を使って施工現場を竣工させたのか、数字や専門用語を織り交ぜながら具体的に記述することが求められます。
参考書やWeb上で収集した経験記述を多少アレンジした程度のものでは、不合格にされるものと考えてください。
経験記述は、第二次検定の合否を左右する最重要問題です。1級造園施工管理技士にふさわしい内容の問題点を選び、対策の内容も充実したものでなければ合格できません。
事前に作成した経験記述を、身近にいる合格経験者に見せてアドバイスをもらったり、経験記述専門の添削サイト(有料)などで添削を受けたりするなどの検討をおすすめします。
その他の記述式問題に関しては、第一次検定のときに勉強した基礎的部分が重要になります。
ただ複数の知識を組み合わせることで解答できるものがほとんどなので、応用力を意識しながら、もう一度基礎的事項を勉強し直すことが必要でしょう。
第二次検定も、合格には60%以上の正解が必要ですが、記述式のため正解は公表されていません。
1級造園施工管理技士検定に独学で合格するためのポイント
1級造園施工管理技士検定に独学で合格するためのポイントについて説明します。
第一次検定では、造園原理など9科目の勉強と、過去問の繰り返し勉強が両輪になります。
第二次検定では、解答を簡潔に分かりやすく記述することに慣れる必要があるので、そのための練習が必要です。
特に経験記述では、正確な工事概要、あなたの立場、問題点、対策として行ったこと、そして結果はどのようになったのかを明確に記述することが重要です。
以上を踏まえ、1級造園施工管理技士検定に独学で合格するための勉強のポイントをまとめました。
・植栽の施工に関する知識|土壌条件、移植工事、芝生造成など
・代表的な植物(緑化樹木、芝生、草花など)の種類、名称、特徴の暗記
・工程管理|ネットワーク工程表の作成、工期の短縮など
・品質管理|樹木の品質基準や品質に関する用語の意味
・安全管理|第三者災害の対策、現場作業者の安全管理など
目安とする勉強時間をベースに、上記内容を網羅するようなタイムスケジュールを組んでみてください。
さまざまな事由で、独学での合格は難しいと感じる場合は、オンラインによる講義配信の活用も選択肢の一つとして検討されることをおすすめします。