気象予報士試験受験のためのスクールや通信講座があることは知っているけど、独学でも勉強できるなら、その方法を知りたいですよね。

世の中には独学で気象予報士試験に合格した人もいます。

独学で合格した方法を紹介しているWEBサイトもありますが、では自分はどの方法を真似すれば良いのか、見極めることは難しいでしょう。

このコラムを読んでいただければ、気象予報士試験に独学で合格できるのかと合格するための具体的な勉強方法がわかります。

忙しい社会人や主婦にも役立つアプリも紹介しているので、ぜひ今後の勉強に役立ててください。

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気象予報士試験には独学で合格できるのか

気象予報士試験は独学で合格できます。

ただし、難易度は高め。

気象予報士試験の合格率は平均4〜5%を保っています。

合格率は7%を越えた試験はなく、令和6年1月の試験では6.2%でした。

数字だけ見ると、難易度はとても高いです。

気象予報士試験は受験資格や年齢制限はなく、過去に小学生が独学で合格した例があるため、実際の難易度に疑問をもつ方もいるでしょう。

では気象予報士試験は、頑張れば小学生でも合格できる難易度なのかというと、そうともいえません。

合格した小学生は、気象予報士試験に合格する前に、漢検(日本漢字能力検定)や英検(実用英語技能検定)などで上位級に合格しています。

さらにお父さんは、気象予報士試験に一発合格された方です。

つまり独学とはいえ受験勉強に慣れており、わからないことがあれば質問できる人が近くにいました。

また、気象予報士試験の出題範囲は、かなり広いです。

予報業務に関する一般知識から専門知識、実際に天気図を見て答える実技試験もあり、覚える内容は膨大な量になります。

通常の天気に関する問題だけではなく、気象災害についても出題されます。

加えて気候変動についての問題や、気象業務法やその他の気象業務に関する法規についても覚えなければなりません。

覚える内容が多いと長期間の勉強になるため、モチベーションの維持が大変なことは想像できますね。

そのため、気象予報士試験は独学で合格できますが、決して簡単ではないことがわかります。

主婦や社会人でも気象予報士試験を独学できる?

気象予報士試験は、主婦や社会人でも独学で合格できます。

しかし、育児や家事で忙しい主婦や日中は仕事をしている社会人が勉強時間を確保するためは、時間の使い方に工夫が必要です。

ここでは、主婦や社会人など勉強時間が少ない人に向けて、気象予報士試験に合格する勉強法のポイントを2つ紹介します。

  1. 隙間時間を有効に使う
  2. 勉強を楽しむ

ポイント①隙間時間を有効に使う

勉強時間が限られている方でも隙間時間を有効に使うことで、効率的に勉強することができます。

まとまった勉強時間をなかなか作れない場合、隙間時間はインプットではなく、知識の確認や復習に使いましょう。

例えば、スマホアプリで問題を解いたり、予めまとめておいたノートや持ち運べるサイズの教材を利用するのがおすすめです。

少し工夫するだけで、通勤の電車内やちょっとした待ち時間も勉強時間に変えられます。

子育て中の主婦や、忙しい社会人が独学で気象予報士試験の勉強に挑戦するなら、積極的に勉強時間の確保と効率を高めることを意識してください。

ポイント②勉強を楽しむ

忙しい中で勉強を続けるには、学ぶ楽しみを見つけられるかどうかも大切です。

1日の勉強時間が少ない場合、どうしても長期間の受験生活になります。

長い期間モチベーションを保って勉強するために、自分なりの楽しみを見つけましょう。

仲間がいると頑張れる方は、SNSで受験仲間を作ることもおすすめです。

ほかにも、勉強しているだけで見つけられる楽しみもあります。

難しくて勉強が辛くなることもありますが、理解できた時は喜びもひとしおです。

わかるようになった自分をしっかり誉め、楽しんで勉強してください。

そうすれば、頑張らなくてもモチベーションを維持できますよ。

気象予報士の勉強方法は?

ここでは気象予報士試験のために、どんなことを勉強すべきなのか、具体的な勉強法について紹介します。

  • 気象予報士試験で勉強するべき内容
  • 学科試験の対策方法
  • 実技試験の対策方法

学習内容から勉強にかかった時間、合格までの勉強スケジュールについてもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

気象予報士試験で勉強するべき内容

気象予報士試験のために勉強すべき内容は、気象学の基礎知識、予報のための専門知識、更に気象業務法など多岐にわたります。

気象予報士試験には、学科試験と実技試験があり、まず学科試験の内容をしっかり勉強するのが王道です。

学科試験は、予報業務に関する「一般知識」と「専門知識」に分かれており、それぞれ15問の選択式問題となっています。

主な勉強内容は、基礎的な気象学と観測・予報の技術と気象業務に関する法律です。

実技試験は、1と2に分かれており、穴埋め問題、計算問題、記述式問題、天気図に前線などを記入する問題が出題されます。

実技試験に合格するためには、学科試験のために学んだ内容を、実用的に近い形でアウトプットする練習をしなければなりません。

勉強というより、練習や訓練という表現の方が近いでしょう。

過去5年間を目安に、出題された内容はすべて勉強しておく必要があります。

学科試験の対策方法

学科試験対策は、まず参考書の内容を徹底的にインプットする勉強から始まります。参考書の内容を理解できたら、単元ごとに演習問題を解いたり、過去問を解くとよいでしょう。

インプットとアウトプットを繰り返す勉強方法は、知識が定着しやすいため、おすすめです。

一通り学習できたら、過去問を使って試験の時間内(60分)に解答する練習をしましょう。

受験勉強に使える時間によりますが、合格までの期間は半年から1年が目安となります。

初めて気象を学ぶ方には、半年かけて一般知識合格を目指し、次の半年で専門知識合格を目指す勉強スケジュールがおすすめ。

元々理系の方なら、半年で一般知識と専門知識の合格を目指すと良いでしょう。

実技試験の対策方法

実技試験への対策は、天気図を読むことから始めます。過去問を中心に勉強すると良いでしょう。

記述式問題への対策は、過去問の模範解答を書き写して慣れていきます。

前線記入問題などは、問題数をこなす必要があるため、できるだけ多くの問題を用意してください。

すでに学科試験に合格していれば、学科試験を免除される期間は1年です。

1年以内になんとしても実技試験に合格するため、勉強スケジュールは半年から1年です。

がむしゃらに勉強するのではなく、しっかり計画を立てて勉強します。

計画を立てる際の注意点は、実現可能なスケジュールにすること。

急な用事が入ってもこなせるくらいにしないと、最終的に間に合わなくなるため気をつけましょう。

例えば半年で実技試験合格を目指す場合、前半の3か月で5年分の過去問を徹底的にインプットし、次の2か月で再び5年分の過去問を解きます。

そして試験のある月(1月または8月)は、過去問を使って何度でも自宅で模擬試験を行うと良いでしょう。

気象予報士の独学に使えるアプリ3選!

独学でも最短で気象予報士試験に合格したい場合、隙間時間にアプリで勉強すると効率的です。

ここでは気象予報士試験対策におすすめのアプリを、3つ紹介します。

  • 気象予報士試験
  • 気象予報士 試験対策 アプリ-オンスク.JP
  • 気象予報士試験対策 

「気象予報士試験」がおすすめな理由

気象予報士試験」は、基本の学習が終わった方におすすめのアプリです。

Android版のみのアプリで、価格は700円の買い切りタイプ。

学科試験の一般知識と専門知識と実技試験の過去問を勉強できます。

解説はありませんが、隙間時間のアウトプットに便利です。

平成25年第1回〜令和5年第1回まで収録しているため、20回分の過去問の学習が可能。

隙間時間に自分の知識を確認したい方にピッタリです。

「気象予報士 試験対策 アプリ-オンスク.JP」がおすすめな理由

気象予報士 試験対策 アプリ-オンスク.JP」は、気象予報士試験の勉強を始めたばかりの方におすすめのアプリです。

収録されている内容は、学科試験の一般知識。一問一答式で学習します。

出題される問題は、過去問ではなくオリジナルの演習問題です。

すべての問題に丁寧な解説がついているため、効率よく基礎知識がつくでしょう。

初級の演習問題はすべて無料で使え、中級以上の演習問題は追加購入となっています。

隙間時間にどんどんチャレンジして、一般知識の合格を目指してください。

「気象予報士試験対策」がおすすめな理由

気象予報士試験対策」は、学科試験の基礎的な学習が終わっている方におすすめのアプリです。

学科試験の一般知識と専門知識の過去問を、一問一答式で勉強できます。

第35回から第55回までの試験問題が収録されており、全問無料。

解答のみで、解説はありません。

カテゴリー別に勉強することもでき、自分でチェックを入れた問題を集中的に勉強することもできます。

気象業務法などを隙間時間に集中的に勉強するもよし、苦手克服対策にも積極的に利用してください。

独学のメリットとデメリットは?

独学で気象予報士試験に合格した人もいるけれど、効率よく合格するためには講座を使った方が良いのか迷いますよね。

ここでは、独学で勉強するメリットとデメリットについてお伝えします。

気象予報士を独学するメリット

独学の1番のメリットは低コストなこと。

主な出費は参考書代と問題集代で、細々とノート代やコピー代が必要になるくらいです。

調べもののほとんどはインターネットを使えばなんとかなりますし、勉強する期間が延びてもあまりコストは増えません。

加えて、わからないことを自分で調べることで、結果的にリサーチスキルが上がります。

また、自分のペースで勉強できることもメリットのひとつです。

通信講座などにはサポート期間があり、スクールに通う場合は授業のスケジュールに合わせなければなりません。

でも独学の場合、決まっていることは試験日のみ。

猛スピードで勉強を進めることも、忙しい時はお休みすることもできるわけです。

気象予報士を独学するデメリット

独学で勉強することのデメリットは、モチベーションの維持が難しいことです。

「どうしても今年中に試験に合格しなければならない」などの明確な目標がない場合、ダラダラ勉強してしまい、次第にやる気がなくなることもあるでしょう。

また、近くに質問できる人がいなければ勉強が進まず、途中で諦めてしまうかもしれません。

インターネットを利用すれば質問に答えてくれる人もいますが、いつでも何回でも質問できるわけではなく心細くなります。

それだけでなく、正しい情報なのかを自ら精査しなければなりません。

質問や相談できる環境がないこともデメリットといえます。

大切な時間を無駄にしないためにも、自信がなければ早い段階で講座を利用しましょう。

まとめ

気象予報士試験は独学での合格は可能ですが、難易度は高めです。

主婦や社会人でも独学で合格できますが、時間の使い方や勉強方法を工夫しましょう。

学科試験の勉強は、基礎的な気象学と観測・予報の技術と気象業務に関する法律などです。

インプットとアウトプットを繰り返すことで、知識が定着します。

実技試験の勉強は、学科試験のために学んだ内容を、実用的に近い形でアウトプットする練習などです。

過去問を使いながら、高層天気図を読み、解答パターンをトレーニングする方法で勉強しましょう。

アプリを使えば、隙間時間も試験勉強に使えます。

独学での勉強はコスト面などメリットもありますが、モチベーション維持に自信がない人、質問したい人は、無理せず講座を利用しましょう。

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この記事の著者 晴野 あさみ

工学部生物工学科卒業。
出産後、かねてより興味のあった気象予報士を目指す。
幼児2人の育児に奮闘しつつ、気象予報士試験に合格。

現在ブログやメディアプラットフォームで気象予報士試験の過去問解説、気象予報士試験用語集、ミニテストも公開中。