気象予報士試験は文系でも合格できる?数学や物理のレベルを解説!
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受験を考えているが、気象予報士試験は「天気」というイメージから、理系ではないと合格するのは難しいと思っている人が多いのではないでしょうか。
本記事では、「文系でも合格できるのか」や「気象予報士試験で求められる理系知識のレベルや範囲」をまとめていきます。
理系ではないが気象予報士試験にチャレンジしたいと思っている人は、ぜひ参考にしてください。
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気象予報士試験は文系でも合格できるのか
結論から申し上げると、気象予報士試験は文系でも合格できます。
合格に必要な力は、文系であることが不利とはいえないからです。
ここでは、文系でも合格できるといえる試験で求められることや文系出身でも独学で合格できる理由を解説します。
気象予報士試験は文系でも合格できる
気象予報士試験は文系でも合格できます。
合格に必要なのは「複雑で難しい計算ができる力」ではなく「物理学や力学が気象現象にどのように関わっていくかを読み解く力」です。
具体的には「数式における1つ1つの文字(xやy、αやθなどの未知数などのこと)が何を表しているか」「その数式が意味することは何か?」などをきちんと噛み砕いて理解していくことができれば、十分合格を目指せます。
そのため「テキストをしっかり理解する読解力」や「現象と数式がどう対応するかのストーリーをイメージする力」などが求められるので、むしろ「文系」に求められる力が欠かせない試験なのです。
もちろん計算問題も出題されるので一切の対策が不必要というわけではありませんが、その点も受験の戦略をしっかり立てることで「計算問題以外で合格点を稼ぐ」ことは可能です。
文系出身でも独学で合格は可能
気象予報士試験は、文系出身の独学でも合格は可能です。以下2つの理由があげられます。
- 試験内容
- モチベーションを保つことが最重要
理由①試験内容
気象予報士試験合格に求められる力は「複雑でややこしい計算ができる力」ではなく「物理学や力学などの理系知識と気象現象の関わりを理解する力」です。
一般知識試験(以下、一般)専門知識試験(以下、専門)実技試験(以下、実技)と、3科目ある試験科目の中で、最も理系分野と密接な出題が多い「一般」でも、純粋な計算力だけを試される問題は珍しくなっています。
具体的な出題例としては…
【Aの公式とBの公式を用いることで、新たにCの公式を求めることができる。】という「二つの数式の関係性」や「他の数式の求め方」の正誤を問われたり、
【Dの公式において右辺のαの値が増加した場合、気圧の低下に対応する。】などの「式自体のもつ意味」や「公式と気象現象との対応が理解できているか」を試される場合の方が多いです。
もちろん計算問題も出題されますが、一般はマークシート方式なので、計算結果の候補も選択肢の中に含まれています。
正確な計算ができなくとも、学んだ各数式の知識を元に一つ一つの選択肢をしっかり吟味していけば、正解を導くことができます。
理由②モチベーションを保つことが最重要
気象予報士試験合格に最も重要なことは「文系か理系か」ではなく「モチベーションを保つこと」です。
実際に文系出身で合格している受験生は決して珍しくありません。
加えて、気象予報士試験の最年少合格者は、「11歳11ヶ月の小学6年生」です。
気象予報士試験合格には「2〜3年の長期的な学習」が必要なため、「生活に学習を取り入れる工夫」や「合格への強い思い」が欠かせません。
さらに「数学・物理学・科学・地学などの理系学問」の基礎学習自体はやはり必須になるので、「理系に苦手意識のある受験生」にとっては、さらにモチベーションをキープするのが難しくなってしまうのは事実です。
しかし、「一般・専門」のマークシート試験を突破した後の「実技」では、記述問題なども多く、「要約力」「読解力」「文章力」など、むしろ国語力が問われるため、むしろ文系の方が有利と言えます。
文系出身でも怖れず対策を始めて見ることをおすすめします。
気象予報士の物理・数学・計算問題のレベルは?
気象予報士の物理・数学・計算問題のレベルは、どのくらいなのでしょうか。
- 学科試験の物理・数学・計算問題のレベル
- 実技試験の物理・数学・計算問題のレベル
それぞれ求められる問題や必要な知識について、以下で詳しく解説します。
学科試験の物理・数学・計算問題のレベル
学科試験で求められる、物理・数学・計算問題のレベルは、高校1、2年生の定期試験レベルといえます。
さらに、全範囲ではなく「特定の単元の基礎知識」で問題ありません。
例えば数学では「微分積分の計算」はほとんど出題例はありません。微分積分を使った公式も0ではありませんが、出題頻度や難易度を考えると学習する必要はないといえます。
指数対数なども同様で、基礎である「指数や対数の扱い方」などは理解しておく必要がありますが、そこから細かくlogを使った計算などが出題されたりすることはほとんどありません。
比較的出題傾向の多い「三角比」に関しても「θ=30°の時のsinθの値」のように「三角比を用いた公式を解くため」に「数式内のsinとcosに正しい数値を代入」できれば大丈夫です。
以下が対応表です。
sin0°=0 | cos0°=1 |
sin30°=1/2 | cos30°=√3/2 |
sin45°=√2/2 | cos45°=√2/2 |
sin60°=√3/2 | cos60°=√1/2 |
sin90°=1 | cos90°=0 |
加えて学科試験では暗記で得点できる分野の方が多く、計算問題よりもむしろ暗記に注力する方が効率よく合格できるといえるでしょう。
特に「一般」においては、気象業務法や災害対策基本法などの各種法律から15点中4点分の問題が出題されています。
まずはこの「暗記で得点できる分野」をしっかり固めていくことが王道です。
実技試験の物理・数学・計算問題のレベル
実技試験では、計算問題の難易度は低く「計算力」以外の力が必要と言えます。
実技は主に、穴埋め問題・作図問題・記述問題から構成されており、計算問題も出題されますが、一般試験に比べ計算問題の難易度は低く且つ得点比重もかなり低く設定されています。
実技で特に多い計算問題は「台風や低気圧の移動速度や移動時間の計算」です。
が、この類の問題は「時間×移動速度=移動距離」という、シンプルな計算で対応できます。
むしろ「台風や低気圧が移動した距離」を天気図から正確に解析する力の方が求められます。
他には「前線の傾き具合」を求める問題も見かけますが、これも「前線の高度÷前線の水平距離」の割り算で求めることができ、計算自体は決して複雑ではありません。
やはり天気図をしっかり読み解くための「分析力」の方が必要になるのです。
さらに得点の大部分を占めるのは「記述問題」なため、「採点者に伝えたいことを正確に伝える記述力・要約力」が最重要となってきます。
加えて穴埋め問題をスピーディーかつ正確に回答するための「暗記力」も必要です。
もちろん、基礎の数式などの理解は欠かせませんので苦手意識のある方は、図表や丁寧な解説・イラストや挿絵などの多く使われたテキストを使うことで学習のハードルを下げていくことがおすすめです。
気象予報士試験に合格するために文系の人がすべきこと
気象予報士の勉強は、以下の手順で進めていくのがおすすめです。
- 気象予報士試験について知る
- 受験日を決める
- 勉強に使う参考書・テキスト・問題集を決める
- 勉強に取り組んでみる
①気象予報士試験について知る
まずは「気象予報士試験について知る」ことです。
試験の日程・形式・時期・内容・難易度・合格率・費用などの概要を知り、自分なりの受験プランを立てていきましょう。
下記の記事で試験概要をまとめているので、ぜひ参考にしてください。
参考コラム:気象予報士試験の内容!日程・受験資格・受験料などをまとめて解説
②受験日を決める
試験の仕組みをしっかり理解したら、次は受験日を設定しましょう。
「いつまでに合格したいか」から逆算して受験日を設定していくことをおすすめします。
試験の開催は原則、毎年1月と8月の最終日曜日です。
また、基本的には複数回の受験で合格を目指す試験なうえ、学科合格による免除制度もあるので、何回の受験で合格を目指すのかをこの時点で大まかに決めておきましょう。
たとえば、【初回受験で一般のみ合格・2度目受験で専門のみ合格・3度目受験で実技を合格】という戦略もあれば、【初回受験で一般・専門両科目合格・2度目受験で実技合格】といったプランもあります。
各受験生の状況によってベストな戦略が異なるので、ご自身の能力・適正・学習に割ける時間などを元に決定していきましょう。
ちなみに、もし初回受験で1発ストレート合格を目指すという場合は、近くても1年から1年半後の試験に照準を合わせるべきです。
一番近い日程の試験で一発合格を目指すとなった場合、準備時間が長くても半年しかなく、合格は非常に難しいと言わざるを得ません。
基本的に1~2年はかかると考え、一発合格よりも段階的に学科試験の合格を目指せる複数回受験の方がおすすめです。
③勉強に使う参考書・テキスト・問題集を決める
受験日が決まれば、参考書・テキストの準備に入っていきましょう。
気象予報士試験は【一般・専門・実技】の合計3科目による試験なので、テキストも3科目それぞれの物を用意することになります。
なので、少なくとも合計3冊のテキストは購入することになると考え、必要経費と割り切りましょう。
ただし、一度にすべての科目のテキストを揃える必要はありません。
上述した【ご自身の受験戦略】に応じて、「初回受験で受験予定の科目のテキストだけを購入する」でも良いですし、「どうせならまとめ買いしておく」でも大丈夫。
ただ「一般・専門」のテキストは、一気に用意してしまっても良いです。
学習の進捗具合によっては、「一般のみ合格」から「学科両科目合格」に切り替えたり、一方のテキストの分からない用語がもう一方のテキストにまとめられていたりもするためです。
また、色々なテキストを見比べて比較したいという意図がない限りは、同出版社の同シリーズのテキストで統一しましょう。
各出版社からテキストが販売されていますが、基本的にどの出版社も3科目すべてのテキストを出しています。
テキストのシリーズを統一することで、「一貫性のある学習」や「スムーズな学習科目の切り替え・移行」が可能です。
テキストの特徴について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
関連コラム:【独学向け】気象予報士試験の参考書・テキスト・問題集のおすすめ8選!
④勉強に取り組んでみる
テキストの準備が出来たら、早速学習に取り組んでみましょう。
最初のスタートを上手に切り、軌道に乗せていくには「テキストの分からないところは思い切って飛ばす」・「試験内容の大枠をざっくり理解する」を意識してください。
というのも、ほとんどの方が最初に学ぶことになる「一般知識」は、たくさんの数式や公式が使われており、特に文系受験生は面食らってしまいます。
「テキストが何を言っているか全く分からない…」となることもしばしばです。
学習始めたての時期に、それら一つ一つの詳細を理解していくことはかなりのエネルギーを使い挫折の原因になりかねません。
もちろんテキストを自分なりに噛み砕いて理解する努力は必要ですが、「わからないことがあって当然」と良い意味で開き直り、どうしても分からないところは一旦読み飛ばしましょう。
テキストを咀嚼する努力を継続していき、且つ気象学の概要が掴めてきたころにもう一度振り返ると、理解できるようになっていたということは多いです。
まずは、少しでも学習を楽しんで良いスタートを切りましょう!]
まとめ
気象予報士は文系でも合格できる試験です。
合格のために理系の基礎知識は必要ですが、高度な理系知識や計算よりは、むしろ文章力や読解力などの国語力も欠かせない試験であるため、一概に文系が不利だとは言えません。
文系出身でも気象予報士を取得されている方は数多くいます。
もちろん、高校レベルの物理・数学・基礎計算の力は必要ですが、理数系に苦手意識のある受験生に向けて【イラスト・図・表・色使い】などの工夫で、文系にも分かり易いテキストも出版されているので、安心してください。
まずは気象予報士試験をしっかり知り、自分に合った参考書を見つけることからスタートしましょう!
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