通関士試験の関税法等で合格点を狙う勉強法
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皆さん、こんにちは。
アガルートアカデミー通関士試験講座、担当の加藤佑喜(ゆき)と申します。
日々の学習は進んでいらっしゃいますか?
困っていること、悩んでいることはありませんか?
今回は、通関士試験の3科目で最もボリュームのある「関税法等」の勉強法についてお話します。
少しでも皆さんの学習のプラスになれば幸いです。
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通関士試験の関税法等とはどんな科目?
さて、今回の科目は「関税法等」ということで科目名を省略しているのですが、
皆さんは正式名をご存知でしょうか?
こちらです ↓↓↓
「関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法(同法第6章に係る部分に限る。)」
はい。とっても長いです!!
これだけで➀関税法、②関税定率法、③外国為替及び外国貿易法(外為法)と3つの法律が含まれていることが分かります。
その上、「その他関税に関する法律」と、まだ複数の法律が含まれているのです。
「その他」の中には主に以下のものがあります。
- 関税暫定措置法
- NACCS法
- コンテナー条約等特例法
- ATA条約の実施に伴う関税法等特例法
(関税暫定措置法以外をまとめて「その他の法令、条約」と呼んでいます。)
いかがでしょうか。
1科目目の通関業法と比べるとかなりの量があります。
1科目目が簡単だと言われる理由が分かりますね(でも侮ってはいけませんよ。)
そしてこれだけのボリュームがあるため、この関税法等の科目のみが60点満点です。
(他は45点満点です)。
その内訳は、
語群選択式5問(1問につき5つの語句を選択。各1点)の25点
選択式10問(各2点)の20点
択一式15問(各1点)の15点
このようになっています。
合格基準は60%ですので36点以上でクリアです。
通関業法のコラムでも説明しました通り、過去問では常に80%以上を目指しましょう。
この科目は問題文自体も長いため、読み間違いにも気をつけなければなりません。
テキストでの知識獲得に加えて、読解力もしっかりと養っていくことが大切です。
・文章に「/」を引いて区切りながら読む
・色ペンやマーカーペンを使って主部や述部を読みやすくする
・箇条書きにしてみる
などの工夫をして解釈のために時間を使うこともしてみて下さい。
それと、文章中に分からない言葉が見つかった場合には、テキストや辞書で必ず調べるようにしましょう。
後になって振り返る方が時間を要してしまいます。
「その場で解決」を心掛けて下さい。
関税法等の頻出分野と出題傾向
それでは最近の出題傾向や頻出分野について確認しましょう。
通関業法の下記コラムと重複している部分もありますので、併せてご覧下さい。(まだ読んでいない方はぜひ参考にして頂けると嬉しいです。)
関連コラム:通関士試験の通関業法で合格点を勝ち取る勉強法
➀直近の傾向
関税法等の試験内容も、通関業法と同様にここ数年(第50回~第55回)大きな変化は感じられません。
こちらも過去問を5年分は解くようにしましょう。
②頻出問題
関税法等は最も範囲の広い試験科目ですが、どの単元であっても狙ってくる部分は毎年大きな変化があるということではありません。
何はともあれまずは過去問を徹底的に繰り返し解くことで「どの様な狙われ方をするのか」が見えてくるはずです。
例えば、「3年」とするところを「2年」となっていたり、納税義務者が「当該貨物の輸入者」になっていたりと(勉強を進めていると「あるある」と感じて頂けるはずです)。
あまり勘ぐりすぎることは良くありませんが、毎度申し上げる様に、「どこがどのように誤っているのか」を答えられるようになるまで準備をしましょう。
間違えた問題は、スムーズに指摘できるようになるまで何度も類似問題に挑戦しましょう。
(アガルートの通関士試験講座の過去問解説講座テキストでは、目次から類似問題にすぐ取り掛かることができるように工夫をしています。)
③法改正部分
受験生のほぼ全員が気になる部分ですね。
もちろん出題の可能性はありますが、数多く出題される可能性は少ないです。
ですから、各書籍や講座からの案内が出るまでは基本知識の習得に集中しましょう。
法改正は毎日のように行われています。
講師はその中から出題の可能性が高いと思うものを厳選しますが、それも100%ではありません。
まず基礎の準備がしっかりできていれば、案内が出てからでも情報のアップロードは十分間に合いますので、どうぞご心配なく。
関税法等の勉強法
それでは勉強開始時期や方法についてお伝えします。
➀勉強開始時期
関税法等は3科目目の通関実務と非常に結びつきの強い科目です。
関税法等の知識をもって課税価格の計算問題や申告書の問題を解くことになりますので、しっかり理解ができていないと共倒れになってしまいますので要注意です。
まずは関税法、関税定率法、関税暫定措置法…(続く)と順番に進めてから通関実務に取り掛かっても問題はありません。
関連性を持たせるために通関実務と同時進行で行うことも可能です。
アガルートの通関士試験講座では同時進行用のスケジュール(下記の表)を設定しております。
開始時期については、関税法は1日でも早くスタートさせましょう。
通関業法から始める人も、通関業法には時間をかけ過ぎない程度に関税法に取り掛かって下さい。(もちろん定期的な復習も忘れずに。)
②語群選択式問題は穴埋めレベルでの準備を徹底!!
通関業法でも申し上げましたが、語群選択式は選択肢を必要としない程度、すなわち穴埋めで答えられるようにまで準備をしましょう。
環境が許すのであれば、歌を覚えるように声に出すのも良いですね。
繰り返せば自然と言葉に出てくるでしょう。
③選択問題・択一問題は全て〇✕問題!
選択式、択一式の問題の違いについては通関業法のコラムでお話しましたので割愛します。
こちらも考え方は通関業法と全く同じです。
「誤っている選択肢は、その理由を答えられるように」これは絶対です。
なんとなくでクリアできる試験ではありませんので、解答中に少しでも不安が残るようであれば、その問題に目印を付けておき、答え合わせの時には必ず解説に目を通すようにしましょう。
また、範囲が広いので参考にするべきページがすぐに見つからないこともあると思います。
そんな時のために付箋を活用したり、オリジナルの学習ノートで「〇ページは要注意!」などの記録を残しておくとヒントになるでしょう。
テキストはキレイに保つ必要はありません。書き込んで、汚してナンボです。(関西弁)
④関税定率法は通関実務の基礎知識
法定納期限、課税価格決定の原則と例外など、これらの知識無くしては通関実務の計算問題を解くことはできません。
かといって時間を費やし過ぎて実務の学習時間が短くなってしまっては良くありません。
完全に理解しきらなくても、実務の問題とテキストを読み比べながら解くことも大切です。
参考になった部分はしっかりメモを取るなどをして印象付けましょう。
⑤外為法は混乱注意!!
外為法では、「経済産業大臣の許可と承認」等について学習します。
関税法で学習した「税関長の許可、承認」とは内容が異なります。
どのタイミングで許可や承認が必要なのか、流れも確認すると良いですね。
この部分が「あれ?どっちだったかな?」と、初学者は特に混乱しやすいと思います。
しっかり区別しながら学習を進めましょう。
⑥そもそもどんな単元が含まれているのか漏れのないように
「法定納期限」は記憶にあるけれど「コンテナー特例法って何?」と、範囲が広いため、何を学習したのかが曖昧になってしまうことがあります。
定期的な復習の際には、「どんなことを習ったのか」という振り返りも行いましょう。
そのためには目次にもざっと目を通すことをおすすめします。
その際に「これはこういう内容だったな。こういう事が問題に出てきたな。」とイメージができればOKです。
しかし、「あれ?これってどういう内容だったかな?」となれば、さぁ復習です。
まとめ
いかがでしょうか。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
まだまだ注意喚起したい事は沢山あるのですが、ここでは書ききれません。
それ程にこの関税法等という科目は量が多く、人によっては最難関科目と言えるでしょう。
効率よく学習するために、ぜひアガルートの通関士試験講座の受講をご検討頂けると幸いです。
動画内では復習するべき単元や、関連事項の記載があるページについてもアドバイスをしております。
当講座の動画の1つ1つは数分程度と短く区切っておりますので、皆さんの生活スタイルに合わせやすくなっております。
皆さんの学習のサポートができることを心から楽しみにしております。
関連コラム:通関士試験に合格するための勉強時間は?勉強法のポイントや学習順も解説
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