本コラムでは、どんな人が通関士に向いているかを検証していきます。

自分のスキルを発揮して働きたい人にとって、通関士という仕事がひとつの選択肢になるかもしれません。

通関士にはどんなスキルや能力が求められるかという点も紹介していくので、参考にしてくださいね。

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通関士の仕事内容と働き方

通関士とは、通関業務といわれる輸出入に必要な申告などを行う業務のエキスパートです。

通関士の活躍の場は多岐にわたり、通関業者といわれる通関業務を請け負う業者はもちろん、輸出入を行う貿易会社や、通関手続き後の物品を保管する倉庫会社などが挙げられます。

関連コラム:通関士とは?仕事内容や就職先・年収・なり方まで詳しく解説

通関士の魅力と大変さ

通関士は替えのきかないポジションで働けるのが、大きな魅力のひとつと言えるでしょう。

輸出入を行う業者にとって、通関士とは無くてはならない存在です。

海外企業との輸出入を伴う取引には欠かせない通関業務を、エキスパートとして担うのが通関士の役割です。

一方で、誰でもできる仕事ではないからこそ、業務量が多く責任が大きいということが大変さとも言えます。

通関士に向いている人

次の3つに当てはまる人が通関士への適性が高いと考えられます。

  • タスクをこなすことを楽しめる人
  • 責任のある仕事をしたい人
  • 新しい知識に触れるのが好きな人

タスクをこなすことを楽しめる人

任された業務を黙々とこなすというより、一つひとつのタスクを達成感を味わいながらこなしていける人は通関士としてキャリアを積むのに向いていると考えられます。

通関士の担う業務は、輸出入申告書や不服申立書などの作成や申告、税関官署への通関手続きの説明など専門性が求められるものばかりです。

そのため、膨大な業務を着実にクリアしていくことが求められています。

膨大な業務量を任されて、ただ仕事をまわすだけになってしまうとやりがいを感じづらいかもしれません。

責任のある仕事をしたい人

前述したように、通関業務はとても責任のある仕事です。

通関業務のエキスパートとして専門的な知識を取り扱うことはもちろん、期限内に滞りなく税関手続きを完了させるためのありとあらゆる手続きや調整を担います。

通関士しか行えない業務を遂行するので、それだけ責任のある役割と言えるでしょう。

そのため、責任のある仕事や大きな影響力のある仕事を担いたいと思っている人にとってはおすすめの職業のひとつです。

新しい知識に触れるのが好きな人

日々の業務で出会う新しい知識を楽しめる人であれば、通関業務で出会う新たな言葉や情報を刺激的に感じて前向きに業務に取り組めるでしょう。

通関士は、日々さまざまな新しい知識に出会える興味深い仕事のひとつです。

例えば、通関士は海外からの輸入品の品目をチェックする機会が多くあります。

英語表記で書かれた品名から、どんな品目として分類されるのかを考える工程があります。

品名だけでは判断しきれない場合もあるため、その輸入品がどんなものなのかを調べて手続きを進めなければなりません。

通関士に求められるスキルや能力

通関士として活躍するために求められるスキルや能力は以下のとおりです。

  • 集中力
  • コミュニケーション能力と交渉力
  • 好奇心と探求心
  • 情報収集能力

集中力

責任のある仕事を数多くこなす通関士には、業務に集中して取り組めるスキルが問われると言えるでしょう。

目の前の仕事へ集中して臨めるような集中力を身につけることが、通関士としての活躍につながります。

コミュニケーション能力と交渉力

日常生活ではなかなか接することのない人とのコミュニケーションを経験できるのは、通関業務に従事する通関士ならではのおもしろさと言えるでしょう。

自分と異なる文化的背景を持つ人や、操る言語が違う人とも円滑なコミュニケーションと合意形成ができることは、通関士として強みになります。(注:通関士の業務に、必ずしも十分な語学力が必要ということではありません。)

好奇心と探求心

意欲的に知見を吸収しようとする姿勢があれば、通関士としての活躍を期待できます。

通関士としてスキルアップをするためには、毎日の業務をただこなすのではなく、触れた情報から多くの知見を得ることが重要です。

専門知識をベースに通関業務を行うことは間違いないですが、やはり現場でどれだけ経験を重ねることができたかで通関士としてのスキルが決まります。

情報収集力

適切な業務遂行のために自身で情報を集める力があれば、業務スピードが上がるだけでなく、信頼される通関士になれるでしょう。

通関士として業務上で触れる情報は、非常に専門的なものが多いです。

例えば、国際情勢の影響による法律などの改正には常にネットワークを張っておく必要があります。

また、食品においてはこれまで輸出入のために検査を必要としなかったものが必要になるということもあります。


そして、新たに輸入する貨物(新規貨物)について、その内容が理解できなかったり判断できなかったりする状況へ対応するには、情報収集が欠かせません。

まとめ

本コラムでは、通関士にどんな人が向いているのかを検討してきました。

もしもあなたが「向いていないかもしれない」そう感じても、次のことをよく考えて下さい。


「通関士になりたいですか?」


”Yes”なら、向き・不向きは全く気にせずにチャレンジしてみましょう。


実際のところ、何事もやってみないと分かりません。

通関士を目指すことは、さまざまなキャリアの選択肢を広げることにもつながると言えるでしょう。

やりがいと責任のある職業の通関士を自身のキャリアとして検討してみませんか。

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この記事の監修者 加藤 佑喜講師

【保有資格】
・通関士
・貿易実務検定®A級
・通関ビジネス実務検定™C級
・STC Advanced
・銀行業務外国為替3級
・EPAビジネス実務検定C級
・日商ビジネス英語検定2級等

【経歴】
大阪の専門学校や大学にて通関士試験、貿易実務の対面・オンライン講座を担当。約15年間、高校生までの個別指導、塾講師を経験。

頑張る人にはしつこいくらいに応援するタイプです。苦手な部分は目をそらさせません!できる限り、難しくない表現での解説を心掛けております。

加藤 佑喜講師の紹介はこちら

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