宅建試験の時間配分は、どのようなものが良いのでしょうか?
また、どの分野から解くのがおすすめなのでしょうか?

これらの悩みは多くの方が持っていますし、さまざまな考えがあります。

そこで、このコラムでは宅建試験の問題を解く際の時間配分と解く順番について解説します。

宅建試験の勉強方法を効率化するだけでなく、実際の試験での時間配分や解く順番も重要です。

このコラムを参考に、自身に合った時間配分と順番を考えてみましょう。

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宅建試験は時間配分・解く順番が重要

宅建試験の時間配分を検討する前に、まずは宅建試験の試験形式等をおさらいしておきましょう。

試験日2024年10月20日(日)
試験時間2時間(120分) ※5問免除の方は1時間50分(110分)
問題数50問 ※5問免除の方は45問
出題方式4肢択一式(マークシート方式)

令和6年(2024年)の宅建試験の日程は2024年10月20日(日)に実施予定)です。

また、試験時間は13時~15時の2時間(120分)です。

5問免除の方は「50問→45問」「120分→110分」となりますので、1問2分くらいで解けばいいのかな?と考えるところです。

しかし、宅建試験で出題される50問は、すべて同じ文章量・出題形式ではありません。

科目によっては、問題文がとても長い問題も出題されます。

また、出題形式のなかには「個数問題」といって、すべての選択肢の正誤を検討しなければならず時間のかかるものもあります。

このように、一律1問2分と捉えるわけにはいかない事情があります。

また出題方式が「マークシート方式」ですから、マークシートにマークする時間も必要になります。

他にもマークシートの場合、塗り間違いを避けなければいけません。

そのため最後には、すべての問題を解答し終えたら、見直しをする時間を設ける必要もあります。

以上のように、宅建試験の解答時間を考えるうえでは、様々なことを考慮していく必要があります。

時間配分・解く順番のポイント

では、時間配分を検討してみましょう。

最初に「時間配分・解く順番のポイント」について考えてみましょう。

時間配分や解く順番を考えるポイントは、以下のとおりです。

ポイント① 科目ごとの出題形式を知りましょう

宅建試験において出題される問題は、全科目「同じ文章量・同じ出題形式」というわけではありません。

科目ごとに、文章量の長短があり、特定の科目にだけしか採用されていない出題形式があります。

つまり、科目ごとの特徴に応じた時間配分を心がける必要があります。

ポイント② 「1問2分以内」の目安を、厳格に守る必要はありません

「1問2分以内」は、時間配分を決めるにあたり、大きな基準となります。

しかし、上記のとおり、宅建試験の問題の文章量・出題形式はバラバラです。

そのため、例えば「1分で解答できた問題」も出てくれば、「解答するのに4分くらいかかってしまった問題」も出てくることが考えられます。

そこで、「1問2分以内」という基準だけでなく、例えば「10問20分以内」や「権利関係は14問で40分以内」というように、ある程度の問題数(問題のグループ)による基準も設けておきましょう。

ポイント③ 「問1から解かなければならない!」というルールはありません

例年、宅建試験は「権利関係(問1~14)」「法令上の制限(問15~22)」「税その他(問23~25)」「宅建業法(問26~45)」「5問免除(問46~50)」という科目の順番で構成されています。

そのため、問1から解こうと「権利関係」から解答がスタートすることになりますね。

しかし、「権利関係」は「問題文が長い問題が多い」「様々な出題形式の問題が出題される」という特徴があります。

つまり、1問1問解くのに時間がかかる可能性が最も高い科目であるといえます。

試験の序盤から時間がグンと減ってしまうという事態は、あまり招きたくないことです。

そのため「権利関係」を解答の1番目に持ってくることは、必ずしもよい順番とは言えません。

そこで、例えば「宅建業法」のような比較的解きやすい科目・問題から解答をスタートさせるのも良い手だと言えます。

試験開始直後というのは緊張感が最高潮となっている状態ですから、解きやすい科目・問題から解答をスタートさせるというのは、その緊張感を和らげる・落ち着けるうえでも良い手です。

ポイント④ 「マークシートに塗っていく」作業は最後に行うと良いです

宅建試験の出題方式は、「マークシート方式」です。

そのため、問題に解答したら、その解答番号をマークシートに塗る必要があります。

1問ずつマークしていくやり方もありますが、よほど試験に慣れている方以外あまりおススメできません。

目線の動きに注目すると、問題冊子とマークシート用紙の間を行ったり来たりすることを繰り返すことになりますから結構大変です。

また1問ずつ塗っていくと、マークする箇所がずれることがあり、マークミスの原因につながりやすいです。

このように、1問ずつマークしていくやり方は、よほど慣れている方でない限り、時間がかかる・マークミスにつながるというリスクがあるため、あまりおススメできません。

そこで、解答番号をマークしていく作業は、全50問解答し終えた後に行うことをお勧めします。

すべて解答し終えた後にマークしていきますから、1問ずつ解きつつマークしていくよりも、問題冊子とマークシート用紙の間を行ったり来たりする回数も減りますから、効率がグッと上がります。

またまとまった数をマークしていくことになりますから、塗る場所を間違える等マークミスの原因を減らすことも可能です。

宅建の試験のおすすめ時間配分

それでは、ここから「宅建試験の時間配分」を考えていきましょう。

解答時間は「文章量の長短」と「出題形式の豊富さ」に大きな影響を受けます。

そこで、まずは各科目の「文章量の長短」と「出題形式の豊富さ」を確認するところから始めましょう。

文章量の長短出題形式の豊富さ
権利関係(問1~14)長い多い
法令上の制限(問15~22)普通~短い少ない
税その他(問23~25)短い少ない
宅建業法(問26~45)長い~普通多い
5点免除(問46~50)普通~短い少ない

①権利関係(問1~14)文章量:長い、出題形式:多い

「権利関係」は、多くの受験生の方が苦労する科目です。

1問ごとの問題文も長いですから、問題で問われている内容を把握するのにも時間が必要です。

また、例えば「裁判所の判決文」を題材とした国語(現代文)の問題が出題されたり、2つのケースを挙げて「ケース①だと○○だが、ケース②だと△△である。」といったように複数の内容を1つの選択肢で問う等、出題形式がとても豊富です。

②法令上の制限(問15~22)文章量:普通~短い、出題形式:少ない

「法令上の制限」は、専門用語が数多く登場する変わった科目です。

けどその一方で、それら専門用語を習得してしまえば、文章量はそれほど長くありませんから、解くのに必要な時間はそれほど多くありません。

また「権利関係」のような出題形式の豊富さはありませから、過去問等による問題演習を通じて解くことに慣れてしまえば、解答のスピードをアップすることは十分可能です。

③税その他(問23~25)文章量:短い、出題形式:少ない

「税その他」も、専門用語が数多く登場します。

しかし、この科目も用語を習得してしまえば、文章量はとても短いため、時間を節約することも可能なくらいです。

問題数は少ないですが、この科目はなるべく短い時間で解いてしまい、次の科目へ進むことを考えたいところです。

④宅建業法(問26~45)文章量:長い~普通、出題形式:多い

「宅建業法」は、「権利関係」の次に、問題文の長い問題が出題される科目です。

また、出題形式も豊富で、近年の宅建試験では「個数問題」は「宅建業法」でのみ出題されています。

ただその一方で、「宅建業法」は、過去の試験で問われた内容を中心に各選択肢が構成されているため、しっかり勉強した方からすれば、「勉強したことのある・見たことのある」話がほとんどです。

そのため、問題文の長さや出題形式の豊富さの割に、解答するのにそれほど時間がかからないという特徴があります。

問題数が多いので、この科目でもなるべく短い時間で解答してしまいたいところです。

「宅建業法」で解答時間を少しでも節約できると、節約した分だけ「権利関係」に時間を回すことができますから、試験全体の得点可能性が上がり、合格の可能性が上がることになります。

⑤5点免除(問46~50)文章量:普通~短い、出題形式:少ない

「5点免除」は、問題文の短い問題が比較的多く出題されます(特に問48以降)。

また出題形式は「4肢択一」形式しかないシンプルな科目といえます。

そのため、この科目でも時間の節約をすることが可能です。

なるべく解答時間を節約して、他の科目に解答時間をまわしたいですね。

おすすめの時間配分と解く順番のモデルケース

では、以上を踏まえて、各科目の時間配分や解答の順番をまとめてみましょう。

各科目の時間配分や解答の順番のモデルを、まずはお示しします。

宅建業法(問26~45)13:00-13:3535分
権利関係(問1~14)13:35-14:1035分
法令上の制限(問15~22)14:10-14:2616分
税その他(問23~25)14:26-14:315分
5点免除(問46~50)14:31-14:409分
マークする・見直し14:40-15:0020分

①13:00-13:35 宅建業法(問26-45)

試験が始まりましたら、まずは「宅建業法」から解答をスタートします。

「宅建業法」は、合格するにあたり高得点を目指す必要のある科目ですが、出題形式が豊富なため、試験の序盤のフレッシュな状態で片づけてしまいたいところです。

「20問35分」という配分ですので、テンポよく問題を解答していきましょう。

②13:35-14:10 権利関係(問1-14)

「宅建業法」の解答が完了したら、次は問1へ戻り「権利関係」の解答をしていきます。

出題形式が豊富なうえに、問題文も長いものが多いため、試験の前半で片づけたい。

解答を出すのに時間がかかるため焦る気持ちが少しずつ生じてくる時間帯ですが、ここはグッとこらえて1問1問解答していきましょう。

③14:10-14:26 法令上の制限(問15-22)

「権利関係」の解答が完了すると、「50問中34問解答」(5問免除の方は「45問中34問解答」)の状態になります。

半分以上解答が終了していることになります、さぁあと少しです!

ここからは、解答するのに複雑な作業は基本的に求められません。

各選択肢の正誤を判断すればよいだけになるので、解答のための作業がとてもシンプルになります。

試験の後半には、なるべくシンプルな作業を持ってくることが、ケアレスミスの防止の観点からも重要です。

④14:26-14:31 税その他(問23-25)

続けて「税その他」です。

「税」に関する問題は比較的分掌が短めで解きやすいのですが、「その他」に相当する問題(例年だと「問25」)で「不動産鑑定評価」という宅建試験のなかでもかなり高度なことが問われることがあります。

「不動産鑑定評価」に関する問題が出題されると、そこは特に問題文が長くなります。

なので、パッと見た瞬間に出題されていることが分かるのではないかと思います。

また「不動産鑑定評価」に関する問題は、例年の傾向を踏まえると、正解率が少し落ちるという特徴があります。

解いている最中に悩むこともあると思いますが、あまり気にせず前へ進みましょう(目安時間内で解けなかったとしても、この後の「見直し」の時間がありますから、大丈夫!)。

⑤14:31-14:40 5点免除(問46-50)

最後に「5点免除」です。

「5点免除」もしっかり正解数を稼ぐ必要がありますので、最後まで気が抜けません。

なお、問47「景品表示法」は文章量が多く「うっ!」となってしまいますが、落ち着いて読んでいただければ大丈夫です。

慌てず対処していただければ解答は出ますから、落ち着いて解答しましょう。

⑥14:40-15:00 マークする・見直し

これで全50問の解答が終了しました。

最後に、マークシートにマークしていきます。

問題冊子をめくりながら、1問ずつ「問題番号」と「マークする解答欄」を確認しつつ、しっかりと塗っていきましょう。

また、ここまで来るのにパスした問題があれば、残りの時間をそれらの問題に費やすこととしましょう。

その際は、先ほどよりも少しゆっくり読んでみることにしましょう。

ゆっくり読むことによって、解答を出すのに必要だったキーワードの見落とし等に気が付くことがあるからです。

時間配分を掴むためにやっておきたいこと

これで、各科目の時間配分や解く順番が固まりました。

しかし、時間配分は、決めるだけでは意味がありません。

それをきちんと実践することができて初めて意味をなします。

時間配分を掴むには、設定した時間配分で実際に問題を解いてみることです。

具体的には、例年8月ごろから宅建試験の各予備校(受験指導校)などで実施される模擬試験で、設定した時間配分を試してみましょう。

頭のなかで考えたことは、実際にやってみても100%うまくいくとは限らないからです。

模擬試験を受験してみて、「うまくいったこと」「うまくいかなかったこと」を整理し、ご自身なりに微調整を行い、時間配分などをカスタマイズしていきましょう。

なお、「時間内に解答を出す」のは、割と大変です。

日頃の生活のなかで、「制限時間内に答えを出すこと」が強く求められる場面なんてほとんどないからです。

そこで、日頃の勉強の際にも「時間内に解答を出す」ことを心がけましょう。

具体的には、過去問集などを用いる問題演習では、例えば「1問2分以内」と設定し、すべての選択肢を検討しつつ、解答を出すところまで行いましょう。

そうやって、日頃の勉強の段階から「時間内に解答を出す」ことに慣れておき、8月以降の模擬試験に備えましょう。

まとめ

「宅建試験の時間配分・解く順番」に関する解説は以上です。

いかがでしたでしょうか。

今回の解説を整理してみると、

・宅建試験の時間配分は、あらかじめ決めておき、8月以降の模擬試験で練習しましょう。

・問1から解く必要はありません。各科目の文章量や出題形式などの特徴を踏まえ、解く順番を決めましょう。

・「1問2分以内」が解答時間の目安です。ただし、文章量の少ない問題の場合、時間を節約するべく、より短い時間で解けるよう心がけましょう。

今回ご紹介した時間配分や解く順番は、ほんの一例です。

これから勉強を始めるにあたり、皆さん自身の各科目との愛称などを踏まえ、理想の時間配分・解く順番を追求してみてください。

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この記事の著者 林 裕太講師

2007年に行政書士試験に合格し、大手資格予備校で長年行政書士試験の受験指導を行う。

初学者向けの入門講座から、受験経験者を対象とした上級講座まで幅広く講座を担当。

本試験の出題傾向を緻密に分析した上で、初学者・受験経験者問わず、少しでもわかりやすく、点をとりやすくなるような講義とテキスト作りに心血を注ぐ。

また、様々な資格試験に精通する「資格マニア」でもある。

アガルートアカデミーでは、行政書士試験だけでなく、公務員試験(法律系科目,社会科学等)、

宅地建物取引士試験、司法試験(一般教養科目対策)、ビジネス実務法務検定®試験の指導も行う。

林 裕太講師の紹介はこちら

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