宅建試験は丸暗記で突破できる?理解と記憶のバランスを解説
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宅建試験の勉強といえば、「難しい参考書をひたすら覚えていくこと(暗記すること)」とお考えになるかもしれません。
宅建試験も試験ですから、もちろん覚えなければならないこともたくさんあります。
覚えていなければ、問題の正誤を判断することができませんからね。
しかし、だからといって、出てくる知識をただひたすら覚え続ける「丸暗記」のやり方では、覚えるべき知識の量に圧倒されて、とてもじゃありませんが試験に合格することはできません。
そこで、短期合格を勝ち取るために、理解と記憶をバランスよく取り入れた宅建の勉強法を紹介します。
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丸暗記のみでは宅建試験に合格できない
宅建試験の出題内容は、大きく分けると、①権利関係(民法など)、②宅建業法(宅地建物取引業法)、③法令上の制限、④税その他、⑤免除科目(問46~50の5問)となります。
これらの内容を、すべて丸暗記で乗り切ろうとしようとすると、各科目で出てくるたくさんの知識・情報を黙々と覚えていくこととなり、宅建試験の勉強がとても苦痛なものになってしまうでしょう。
また、丸暗記に頼ってしまうと、同じ問題が出題されれば問題はないのですが、応用問題や類似問題に対応することができないおそれがあります。
このような問題に対応していくには、そこで問われている知識の本質的な理解、つまり「どうしてそのようなルールが存在するのか、どんな場面でそのルールを用いるのか」といった部分の理解が必要です。
暗記のメリット
単なる丸暗記に頼った勉強には様々な弊害があることは上で述べた通りです。
しかし、だからといって、「全く暗記をすべきでない」というわけでもありません。
意味を理解することなくそのまま覚えるという「暗記」というやり方も、使いどころによっては、有効な武器となり得ます。
要は“使いどころ”の問題なんですね。
1つ例を挙げてみましょう。
宅建業法上、宅建業(不動産業だと思ってください)をやるにあたっては、免許を取得する必要があります。
免許がなければ宅建業をすることができません。
そして、宅建業法は、免許の有効期間を「5年」としています。
初めてこのルールを見た方のなかには、こんなことを考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「なんで『5年』なの?」って。
4年でも6年でもなく、どうして「5年」なんだろう?って。
理解することが重要だ!というわけで、様々な文献やウェブサイトを調べてみることになるでしょうけど、この作業は、宅建試験の合格には不要な時間の過ごし方です。
なぜならば、試験で問われるのは、「どうして免許の有効期間は『5年』なのか?」ではなく「宅建業の免許の有効期間は、5年である。〇か×か?」だからです。
つまり、宅建試験に合格するという目的と照らし合わせた場合、ここでは「理解」よりも「そのまま覚えてしまうこと」のほうを優先させたほうが、短期合格には有利です。
このように、そのまま覚えてしまう「暗記」は、使いどころによっては勉強時間を短縮する武器として使うことが可能なんですね。
結論として理解も暗記も必要
理解と暗記にはそれぞれメリット・デメリットがあり、宅建試験に効率よく合格するためには、これら両方をうまく駆使する必要があります。
つまり、理解と暗記は車の両輪のように、両者が揃って初めて意味があるのであり、大切なことは、理解すべき事項と暗記で済ませてしまう事項を区別しながら勉強を進めていくということです。
暗記すべき場面・理解すべき場面
宅建試験の勉強をする上では,覚えるべき事項と理解すべき事項とを区別しながら勉強することが大切です。
では、どのような場合に暗記をすべきなのでしょうか。
暗記をすべき場面
1つは、先ほども述べたように、理由を調べようとすると膨大な時間がかかる場合です。
勉強時間を確保するためにも、試験の合格とは関係のないことを勉強すべきではありません。
もう1つは、試験までとにかく時間がない場合です。
いくら理解することが重要だといっても、試験までの時間が限られている場合には、そんなことは言ってられません。
先述の通り、問題の正誤を判断するには、とにかく知識が頭のなかに入っていなければ不可能です。
そのような時間が限られたなかでは、非常手段として、暗記で間に合わせるという手段を取ることも必要でしょう。
理解をすべき場面
これに対して、理解すべき場面とは、どういった場合でしょうか。
理解すべき場面の1つとして、「理解が、記憶を助けてくれる」場合です。
例えば、権利関係で勉強する民法では、「代理人が後見開始の審判を受けたときには、代理権が消滅する」というルールを勉強します。
これは、代理人が後見開始の審判を受け、取引等をその人単独で行うことが危なっかしい状態になってしまったのだから、代理人として仕事をするのは無理だというとことで、代理権をはく奪してしまうというルールです。
つまり、ここでのポイント(理解のしどころ)は、①審判を受けたのが代理人であること、と②代理人となった後に審判を受けたこと、という点です。
①審判を受けたのが代理人のときにこのルールを使うのですから、本人が審判を受けたときには使いません。
つまり、本人が後見開始の審判を受けたとしても、代理人の代理権は消滅しません。
②代理人となった後に審判を受けたときにこのルールを使うのですから、代理人となる前に審判を受けたときには使いません。
つまり、後見開始の審判を受けた後、その人(成年被後見人と呼ばれます)が代理人となったときには、代理権は消滅しません。
むしろ、成年被後見人をあえて代理人に指名した本人が、なにか問題が起こったときのリスクを背負い込む可能性さえ出てきます。
以上のように、あるルールを勉強するにあたり、そのルールが設けられた背景・狙い(趣旨)や、そのルールで分かっておくべきポイントを理解しておくと、ルールそのものを覚えやすくなるだけでなく、他のルールも関連する話としてまとめて覚える(思い出しやすくする)ことができます。
暗記すべき場面・理解すべき場面をうまく使い分けて、短期合格を成し遂げましょう!
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