測量士は、試験の難易度が高い難関資格です。

試験に合格するためには、勉強に多くの時間を費やさなければならないでしょう。

しかし、測量士は働きながら取得を目指すケースが多く、本業の仕事と勉強を両立しようと日々奮闘している方は多いのではないでしょうか。

本コラムでは、測量士を目指している社会人の方に向けて、働きながら資格を取得する方法を丁寧に解説します。

試験を受けずに測量士になる方法についても触れるため、興味がある方はぜひ最後までご覧ください。

測量士試験は働きながら合格している人が多い！

測量士試験は、社会人の方が働きながら受験・合格しているケースが多い特徴があります。

アガルートアカデミーが独自に受講生に実施したアンケートによると、97％以上の受講生が働きながら測量士試験に合格している結果となりました。

つまり、測量士試験はしっかり対策を行えば、働きながらでも合格することが可能です。

以下、令和6年度測量士試験合格者の職業別構成比をまとめた円グラフです。

※令和6年度測量士試験合格者向けアンケート結果の測量士試験合格者の職業別構成比から引用

円グラフの結果によると、最も多い割合は会社員の61.9％です。

次に会社役員の14.3％、3番目に多い9.5％は自営業でした。

そのほか、アルバイトや公務員など、仕事と両立しながら合格している方がほとんどです。

対して、無職の方は全体の2.4％と少数です。

週5日しっかり働いていても、試験の合格を勝ち取っている受講生は多く存在しています。

働きながら測量士試験合格を目指す3つのポイント

測量士試験は、受験資格が特に定められていません。

年齢・性別・学歴・実務経験など一切関係なく、誰でも受験可能です。

なお、一般的に測量士試験に合格するためには、約300時間の勉強時間が必要だといわれています。

最短合格を目指す場合は、働きながらどうやって勉強する時間を捻出していくのかがキーポイントになります。

本コラムでは、測量士試験の合格を目指すためのポイントを以下の3つにまとめました。

• スキマ時間を作り出す
• 過去問をマスターする
• 通信講座を利用する

スキマ時間を作り出す

働きながら測量士を目指す場合は、忙しい中でも勉強ができるスキマ時間を作り出すことが大切です。

働いている社会人の方は仕事に追われ、残業などでまとまった勉強時間が確保できないことも珍しくありません。

勉強時間が確保しづらい場合は、日常生活の中でいかにスキマ時間を見つけ出せるかがポイントになります。

例えば、通勤時に電車に乗っている時間やお昼休憩、就寝する前の数十分などがスキマ学習に最適です。

スマホのアプリなどを活用すれば、短時間でも学習ができるでしょう。

過去問をマスターする

測量士試験に合格するためには、過去問演習を繰り返してマスターすることが重要です。

なぜなら、測量士試験は過去問が繰り返し出題されやすい特徴があるからです。

測量士は、過去問を繰り返し解いて習得しておけば確実に得点が取れる試験といわれています。

なお、対策すべき過去問の目安は、受験年度にあわせて改訂された過去5年分です。

また、過去問演習は何度か繰り返し行いましょう。

過去問を解く・自己採点するを1回だけ行っても、間違った問題の解答や解説を覚えることは難しいです。

何度も繰り返すことで知識が記憶に定着しやすく、問題形式にも慣れてきます。

測量士試験に向けて勉強する際には、過去問の演習に一番力を入れましょう。

通信講座を利用する

効率良く測量士試験の合格を目指すのなら、予備校や通信講座の利用を検討しましょう。

予備校や通信講座であれば、測量士試験のノウハウがあるプロの講師が作成したカリキュラムでの学習が可能です。

独学の場合と比べるとテキストや講義は要点がまとまっており、スキマ時間での学習でも十分合格が目指せます。

また、社会人の方は通学が難しいケースが多いため、好きな時間に好きな場所で学べるオンラインの通信講座がおすすめです。

オンライン学習に特化した通信講座は、働きながらでも勉強して合格が目指せるようなカリキュラム・スケジュールが整えられている講座が豊富にあります。

仕事と両立しながら確実に試験に合格したい方は、通信講座を利用してみましょう。

試験を受けずに測量士になる方法

測量士は、試験に合格しなければ資格が取得できないイメージがありますが、実際には試験を受けなくても測量士資格を取得できる方法があります。

試験以外で測量士資格を得る方法は、以下のとおりです。

• 大学・短大・高専を卒業して実務経験を積む
• 測量士補養成専門学校を卒業して実務経験を積む
• 測量士養成専門学校を卒業する

大学・短大・高専を卒業して実務経験を積む

試験を受けずに測量士資格を取得する方法として、実務経験による方法があります。

文部科学大臣から認定された大学・短大・高専を卒業し測量士補を取得後、定められた年数の実務経験を積んで測量士の資格を取得する方法です。

実務経験の年数は、大学卒業の場合は1年間、短大・高専卒業の場合は3年以上となっています。

実務経験で取得する方法は、学業として測量をしっかり学ぶことができる点と実務経験で着実に技術が身につけられる点がメリットです。

対して、デメリットは、学費と時間がかかる点になります。

なお、実務経験で測量士資格を取得する場合は、申請が必要です。

測量士補養成専門学校を卒業して実務経験を積む

試験を受けなくても、測量士補養成専門学校を卒業することで測量士資格を得られる方法があります。

まず、国土交通大学校専門課程普通測量研修特定の専門学校の測量学科などを卒業して、測量士補を取得します。

卒業後、2年間の実務経験を経て申請を行うと、測量士資格が取得できます。

特定の測量士補養成専門学校は、全国に9校あります。

以下、測量士補養成専門学校一覧です。

• 東京都 国土交通大学校
• 東京都 中央工学校
• 熊本県 九州測量専門学校
• 大阪府 近畿測量専門学校
• 宮城県 仙台工科専門学校
• 福岡県 福岡国土建設専門学校
• 北海道 札幌工科専門学校
• 岡山県 岡山科学技術専門学校
• 愛知県 東海工業専門学校金山校

特定の測量士補養成専門学校では、座学だけでなく実技の授業があり、中には1年で卒業できる学校もあります。

夜間の学科を実施している学校もあるため、働きながら通うことも可能です。

メリットとしては、最短3年で試験を受けずに測量士資格が取得できる点です。

対して、デメリットは最低でも1年間分の学費がかかってしまう点と学校の数が少ないため通学できる地域が限られてしまう点です。

測量士養成専門学校を卒業する

測量士補養成専門学校を卒業し測量士補取得後、さらに特定の測量士専門学校を卒業すると、測量士資格の申請が可能となり資格を取得できます。

ただし、測量士養成専門学校は全国で2校のみです。

以下、測量士養成専門学校一覧です。

• 愛知県 東海工業専門学校金山校
• 東京都 中央工学校

測量士養成専門学校では、知識だけでなく実技の授業で技術が身につけられます。

夜間コースもあるため、社会人の方でも通うことが可能な専門学校です。

測量士養成専門学校のメリットは、実務経験を積まなくても1年間の学びで確実に測量士の資格が取得できる点です。

対してデメリットは、測量士補養成専門学校と測量士養成専門学校の両方に通う学費と時間が必要な点になります。

また、全国に2校しかないため通える人が限られてしまい、場合によっては引っ越しが必要になるでしょう。

まとめ

本コラムでは、働きながら測量士の資格を取得する方法について解説しました。

以下、本コラムの要点まとめです。

• 測量士試験は働きながら受験・合格している方が多い試験
• 測量士試験は受験資格が定められておらず誰でも受験できる
• 測量士試験に働きながら合格するためには、スキマ時間を作り出す・過去問をマスターする・通信講座を利用するの3つのポイントを抑えると良い
• 認定を受けた学校や専門学校などを卒業し測量士補として実務経験を積めば、試験を受けずに測量士資格を取得できるルートがある
• 測量士補養成専門学校卒業後、特定の測量士専門学校を卒業すれば、実務経験がなくても試験を受けずに測量士の資格が取得できる

測量士は試験を受けなくても資格が得られる方法がありますが、条件を満たすためには時間や学費がかかります。

働きながら測量士を目指す場合は、試験を受けて取得する方法が最適でしょう。

独学では不安、働きながら最短合格を目指したい方は、スマホでのスキマ学習が可能な通信講座がおすすめです。

中でもアガルートの講座では、実績のあるプロの講師による講義やカリキュラムで合格に必要な知識が身に付きます。

興味がある方は、ぜひアガルートの無料体験や受講相談をチェックしてみてください。

【令和6年】測量士試験に合格した人のアンケート調査概要

アンケート概要	測量士試験合格者のアンケート
調査期間	2024年7月9日～2024年7月23日
調査機関	自社調査
調査方法	アガルートアカデミー内でのアンケート調査
調査対象	アガルートの講座を利用して令和6年度測量士試験に合格したユーザー
有効回答数(※)	42
調査対象地域	日本国内

※アンケート回答に許諾いただいた一部の方のみ実施

アンケート回答者の属性

年代	20代	30代	40代	50代	60代以上
割合	14.3%	33.3%	31.0%	19.0%	2.4%

測量士試験合格者の職業別構成比

職業	割合
会社員	61.9%
会社役員	14.3%
公務員	4.8%
自営業	9.5%
アルバイト	4.8%
土地家屋調査士	2.4%
無職	2.4%