測量士試験は、計算問題が出題されるため、数学の知識が求められます。

このコラムでは、測量士試験に合格するために求められる数学の範囲とレベルについて解説します。

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測量士試験で求められる数学の範囲

まず、測量士試験では、なぜ計算問題が出題されるのでしょうか。

それは、測量という学問が学問としての数学の上に成り立っているからです。

ですので、純粋な数学の問題は出題されません。

すべて、測量に必要な数学の問題が出題されます。

単に「数学」というと非常に幅広い知識が要求されるようですが、「測量に必要な数学」だけが出題されるため、範囲は相当絞られます。

では、どのような論点が「測量に必要な数学」なのか、測量士試験の問題を解くために必要な数学の論点を「すべて」挙げると、以下のようになります。


  1. (1) 累乗
    (2) 平方根
  2. 単位
    (1) 長さ
    (2) 角度
     ア.度数法
     イ.ラジアン
  3. 図形
    (1) 円と円弧
    (2) 三角形
     ア.相似と比例
     イ.直角三角形
     ウ.三角関数
     エ.微小角
     オ.正弦定理
     カ.余弦定理
  4. 座標
  5. 二次方程式
  6. 行列
  7. 確率

測量は、長さと角度が重要で、特に三角形と円弧の図形的特徴を使って対象を測っていきます。

また、測量結果は座標に投影され、誤差を考える上で方程式や行列、確率を取扱います。

これが「すべて」です。

この範囲を網羅することで、すべての過去問を解くことができます。

余談になりますが、本当は数学のルーツが測量であったりします。

測量の方が学問としては早いんですね。例えば、幾何学を意味する「Geometry」には、土地を意味する「geo」が入っています。

測量士試験で求められる数学のレベル

では、この範囲の数学をどれぐらいのレベルで習熟する必要があるでしょうか。

答えは単純で、「過去問が解ければそれでいい。」です。

深追いする必要はありません。

実は、学習が進んでくると、興味が先行し、深追いしてしまうことが多くあります。

数学が苦手で、測量士試験のために嫌々学習している方からすると信じられないかもしれませんが、本当によくあります。

できなかったこと・苦手だったことができるようになると、やっぱり面白くなってしまうのです。

ここはセーブしたいところです。

問題によってレベルに差異がありますので、一概にこのレベルまでとは言えませんが、すべて問題が解けるレベルというのは共通ですので、それぞれについて過去問が解けるレベルまで習熟しておく必要があります。

ですので、例えば、「行列」が出題範囲だからと言って、過去問が解けるレベルに到達するまで基礎から「行列」を学ぶのではなく、過去問で使う部分だけを「行列」の中からつまみ食いしていくイメージです。

中山が担当しているアガルートの測量士試験対策講座は、午前・午後すべての過去問を解くことができるレベルの数学を「測量に関わる数学」という分野で学習することができます。

必要最低限ですが、すべての過去問を解くことができる知識を最短で吸収することができます。

小数と分数の四則計算(+-×÷)ができれば、それからとそれ以上についてはすべて講義で身に着けることができますので、是非、チャレンジしてみてください!

関連記事:【測量士の勉強法】午前試験(択一式)・午後試験(記述式)それぞれ解説

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この記事の著者 中山 祐介 講師

中山 祐介 講師 (講師紹介はこちら

独学で土地家屋調査士試験全国総合1位合格の同試験を知り尽くした講師。

「すべての受験生は独学である」の考えのもと、講義外での学習の効率を上げ、サポートするための指導をモットーに、高度な知識だけでなく、自身の代名詞でもある複素数による測量計算([中山式]複素数計算)など、最新テクニックもカバーする講義が特徴。日々、学問と指導の研鑽を積む。

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