測量士資格試験の「地形測量」について、どのような科目か、その重要度また、どの程度の学習量が必要か悩まれる方がいらっしゃるのではないでしょうか。

これから測量士資格試験を勉強する方や、すでに勉強されている方むけに測量士資格試験科目の「地形測量」についての概要や、勉強法についてご紹介します。

また、その知識がどのように実務につながるのかについてまとめています。

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「地形測量」科目とは?

地形測量とは、基準点やTS(トータルステーション)点にTS等またはGNSS測量機を設置し、地形、地物などを測定し数値地形図データを取得する作業をいいます。

身近なところでは、国が管理する道路台帳図を作成する際などに道路にTSを設置して行う測量や、車載写真レーザにより車道から測量を行うような作業となります。

近年では、人材不足に伴う測量作業の効率化のために国で推奨しているレーザースキャナ測量の問題が出題されることが多くなっています。

平成30年から令和2年の過去3年の試験問題では、地形測量の出題3問に対して1問は必ず出題されています。

このように土木などの人手が多く必要となる測量分野での技術も地形測量に含まれるため、最新の測量技術について意識をしておくことが重要です。

また、多くの測量会社や建設会社では建築や土木工事に伴って局所的に地形測量を行うことがあるため、学習した知識の多くが実務に役立つ場合が多いのも地形測量の特徴です。

測量士試験では、例年3問が出題され、TSやGNSS測量機の特徴についての出題や観測角についての標準偏差を求める問題が出題されています。

難易度としては、TSやGNSS測量機についてや標準偏差を求める学習とレーザースキャナについての学習を中心に行えば、3問中3問を正解できる可能性が高い分野です。

「地形測量」の勉強法

地形測量は、TS(トータルステーション)とGNSS測量機の特徴に関して理解する必要があります。

また、標準偏差を計算で求める問題も出題されるため、計算問題を解く学習も必要となります。

平成28年から出題されるようになった車載写真レーザ測量や地上レーザスキャナ測量に関する知識も学習する必要があります。

1 TSとGNSS測量機の特徴

こちらについては、過去問と似た問題の出題が多いため、よく出てくる語句を理解して解答ができるようにしておきましょう。

TSやGNSS測量機については、多角測量やGNSS測量の分野と重複する部分も多くありますので、関連付けて学習すると良いです。

2 精度、標準偏差を求める計算

2年に1問程度で標準偏差を求める問題が出題されています。

こちらについても、計算パターンが決まっている場合が多いため、過去問と解説書によってどのようなパターンでも計算ができるように学習する必要があります。

3 車載写真レーザ測量や地上レーザスキャナ測量

平成28年から連続して出題されている分野です。

測量士試験の新しい分野は、基本的な説明のような問題が出題されます。

そのため、過去問が解けるようになれば、基本的な内容の学習をすることができます。

過去問が理解できるまで学習しておくと、得点につながりやすいです。

過去問の穴埋め問題は、どこが抜けていても解答できるようにしておくとベストです。

4 過去問5年分は学習しておく

地形測量の分野では、測量機器の進歩により、出題される問題が10年前とは変化してきているため、10年分の学習が必要ではないとまではいえません。

過去問は5年分をしっかりと学習しておくことをオススメします。

【試験科目ごとの勉強法はこちら】
測量に関する法規及びこれに関連する国際条約
多角測量
汎地球測位システム測量
水準測量
地形測量
写真測量
地図編集
応用測量
地理情報システム

関連記事:【測量士の勉強法】午前試験(択一式)・午後試験(記述式)それぞれ解説

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この記事の監修者 中山 祐介 講師

中山 祐介 講師 (講師紹介はこちら

独学で土地家屋調査士試験全国総合1位合格の同試験を知り尽くした講師。

「すべての受験生は独学である」の考えのもと、講義外での学習の効率を上げ、サポートするための指導をモットーに、高度な知識だけでなく、自身の代名詞でもある複素数による測量計算([中山式]複素数計算)など、最新テクニックもカバーする講義が特徴。日々、学問と指導の研鑽を積む。

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