働きながら司法書士試験合格は可能?社会人に必要な勉強時間は
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司法書士試験を目指そうとしたとき、仕事を辞めて勉強に専念すべきかどうかは気になるところです。
この記事では、働きながら合格するためのポイントや、社会人が司法書士試験を目指すことのメリット、デメリットについてもご紹介します。
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社会人が司法書士合格を目指すメリット・デメリット
社会人が司法書士試験を目指すことによるメリットとデメリットをご紹介します。
まずメリットとして、次の3つが挙げられます。
- 働き方の選択肢が広がる
- 社会人経験が活かせる
- 経済的、精神的な不安が少ない
メリット1.働き方の選択肢が広がる
社会人が司法書士試験を目指す場合、現在の働き方や職場環境に不満や違和感を抱いている場合も多いでしょう。
司法書士試験に合格した場合、司法書士事務所や投資コンサル会社への転職や、社内の法務部への異動といった新たな可能性が広がります。
起業精神が旺盛な方の場合、司法書士として独立開業を目指すこともできます。
関連コラム:司法書士は独立するメリット多数!成功/失敗する開業司法書士の特徴とは
また、すぐに現在の仕事を辞めるつもりがなくても、資格を取得することでいざという時の保険になるという考え方もできます。
メリット2.社会人経験が活かせる
社会人経験のある人は、学生からそのまま司法書士になった人と比べて、ビジネスマナーなどの社会人としての基本的なスキルが身についているという強みがあります。
司法書士になってからも顧客や取引先との対人折衝、電話応対、文書作成、スケジュール調整や管理など様々な場面でビジネススキルが問われることがあり、これらはあまり司法書士事務所で教えてもらえるものではありません。
ごく普通に身に付けてきたビジネスマナーは、司法書士としては大きな武器となりうるのです。
メリット3.経済的、精神的な不安が少ない
働きながら合格を目指す場合、収入が途絶えないため経済的な不安を抱えずに済み、予備校の費用等も無理なく工面できます。
また、万一不合格になった場合でも、社会人を続けていることで自分のアイデンティティを保つことができ、精神的に追い詰められたり極度のプレッシャーを感じずに済むケースが多いでしょう。
なお、次の2つはデメリットといえます。
- 両立に失敗するとどちらも中途半端になる
- 受験期間が長期化する傾向がある
デメリット1.両立に失敗するとどちらも中途半端になる
働きながら難関資格の受験勉強をするのは、並大抵のことではありません。
強い意志がなければ両立するのは難しく、途中で挫折してしまう人もいます。
勉強のために睡眠不足になって仕事で思わぬミスをしてしまったり、仕事が忙しくなって勉強時間が確保できなくなることもあり得ます。
結局試験にも合格できず、仕事でも成果を上げられないという中途半端な結果になってしまう可能性があります。
デメリット2.受験期間が長期化する傾向がある
仕事と両立しながらの受験の場合、受験専念者と比べると、受験期間が長期化する可能性が高いです。
試験勉強に充てられる時間がどうしても限られるためです。
また、万一受験に失敗しても「仕事をしているから仕方ない」という言い訳ができるため、あまり勉強に身が入らないという人もいます。
司法書士試験は、受験し続けていればいつかは合格するというものではありません。
本気で合格を目指すのであれば、期限を決めてある程度自分を追い込むことが必要です。
働きながら司法書士を目指すことは可能?
結論から述べると、働きながら合格を目指すこと自体はもちろん可能です。
社会人が一念発起して司法書士試験を目指そうと決心した時に、仕事を続けながら勉強するか、受験勉強に専念するかどうか悩む場合があります。
司法書士試験には、受験回数や年齢の制限がなく、学歴や職歴も問われないため、社会人も当然受験できます。
司法書士試験受験生の約9割が働きながら目指している
アガルートのアンケートによると、司法書士試験講座受講生の約9割が働きながら司法書士試験合格を目指しています。
人それぞれの事情があり、仕事を辞めて勉強に専念することが難しい環境だったり、仕事を辞めることがかえってプレッシャーになることから仕事は続けたい、という場合もあるでしょう。
仕事を続けるかどうかは自分の意思で判断するのが一番です。
ただし、司法書士試験は合格率5%程度の難関資格であり、簡単に合格できるものではありません。
働きながら限られた勉強時間で試験に臨むことになるため、予備校を利用するなどして効率的な試験対策を工夫する必要があります。
関連コラム:司法書士の難易度とは?合格率・偏差値・試験内容を他資格と比べてわかる司法書士試験の難しさ
勉強時間は?働きながら試験合格を目指す際の注意点
司法書士試験の合格に必要な勉強時間の目安を紹介します。
司法書士試験は科目数が11科目と多く、トータルで3000時間程度の勉強時間が必要だとされています。
ただし、人によって理解力や基礎知識などに差があるため、それ以上の場合やそれ以下の場合もあります。
受験勉強に専念できる人の場合、一日8時間、週6日の勉強時間を確保すれば、15~16ヶ月で3000時間となります。
一方、社会人の場合、一日の平均的な勉強時間は3時間程度が現実的だと考えられます。
一日3時間、週6日の勉強時間を確保した場合、約41か月で3000時間となります。そうすると、3年半位かかる計算となります。
もう少し頑張って、週5日は3時間半、週1日は8時間で週6日の勉強時間を確保した場合、約29か月で3000時間となります。
この場合でも、2年半近くかかる計算となります。
働きながら合格を目指す場合には、2~4年程度はかかる覚悟で取り組むことが現実的といえるでしょう。
関連コラム:司法書士試験合格に必要な勉強時間はどれくらい?勉強スケジュールを解説!
社会人におすすめの方法は?
次に、社会人の勉強のおすすめ方法を簡単にご紹介します。
ただでさえ時間がない社会人が司法書士試験に合格するためには、効率的な学習を実践する必要があります。
そのためには、予備校等の講座を利用することをおすすめします。
予備校では、効率的に学習を進めるためのカリキュラムが自動的に組まれているため、自分であれこれ模索する必要がなく無駄がありません。
また、司法書士試験は、登記法や供託法、民事執行法など、法学部出身者であっても馴染みのない科目を学習します。
これらを独学で理解することは難しく、実際初めから最後まで独学で試験に合格する方は非常に稀です。
独学で進めることに相当な自信のある人以外は、予備校等の講座を利用する方が賢明です。
社会人の場合、とにかくいかに学習時間を確保できるかが大切です。
スキマ時間も活用し、移動中などにも勉強できるようタブレット端末やコンパクトなテキストを持ち歩くなどの工夫をするとよいでしょう。
働きながら司法書士試験に合格した人の体験談
司法書士試験合格を目指す際、合格者の体験談を聞くことはモチベーションアップや勉強のヒントを得ることができます。
先輩の体験談もぜひ参考にしてみてください。
まとめ
仕事を持つ社会人が司法書士試験に合格することは決して不可能ではありません。
実際に毎年多くの方が、社会人の立場で試験に合格しています。
鍵となるのは、強い意志と効率的な学習です。
決してたやすいことではありませんが、司法書士試験に合格することで様々な可能性が広がり、社会人として培ったスキルを活かすこともできるでしょう。
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竹田篤史講師
社会保険労務士事務所、司法書士法人勤務後、大手資格予備校にて受講相談、教材制作、講師を担当。
短期合格のノウハウをより多くの受講生に提供するため、株式会社アガルートへ入社。
これまで、ほぼ独学で行政書士試験、司法書士試験に合格し、社会保険労務士試験には一発で合格。
自らの受験経験で培った短期合格のノウハウを余すところなく提供する。
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