司法書士と税理士はどちらも国家資格ですが、どちらの方が合格する難易度が高いのでしょうか。

2つの資格を試験の内容や合格率をもとに比較しました。

司法書士・税理士の資格取得にご興味のある方や、単純にどちらの方が合格する難易度が高いのか気になる方にはぜひご覧いただきたいです。

このコラムでわかること

  • 司法書士試験と税理士試験はどちらが難易度が高いのか
  • 司法書士試験・税理士試験の概要
  • 司法書士試験・税理士試験合格に必要な勉強時間
  • 司法書士試験・税理士試験の合格率

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司法書士と税理士の難易度を比較

まず、結論から先に述べますと、司法書士の方が資格取得の難易度が高いといえます。

その理由について、以下で詳しく検証しています。

司法書士試験の難易度

司法書士とは、不動産登記手続や成年後見事務、多重債務者の救済など、日常生活における法的手続や法的助言をする重要な役割を担う職です。

そのため、司法書士試験では法律知識が問われます。

司法書士試験の内容

司法書士試験の形式ですが、一次試験では午前の部、午後の部において短答式というマークシート方式試験に加え、記述式も課されています。

したがって、マークシート式試験に対応できるように知識をしっかりとインプットするだけでなく、記述式にも対応できるように知識を応用できるようにしっかりと準備しておくのが大切です。

さらに、午前の部の短答式、午後の部の短答式、記述式のそれぞれの試験に基準点、すなわち足切り点が課されています。

各試験において一つでも基準点を下回ってしまうと、他の試験で高得点を取得していても不合格となってしまいます。

そこで、各試験で満遍なく得点できるような対策が極めて重要です。

この基準点という制度が司法書士試験を最難関試験の一つとしている要因といえるほどに、司法書士試験突破の鍵となります。

また試験科目は、民法、商法に加え、民事訴訟法、不動産登記法、商業登記法など計11科目が試験科目です。

そのため、非常に広範囲の勉強が必要不可欠といえます。

以上のように、広い範囲の試験科目それぞれを細かい部分まで含めてしっかりと学習し、記述式に向けた対策も必要となります。

また、試験当日は各試験における基準点を下回らないように受けきるための集中力や注意力、忍耐力も必要となります。

よって、難易度は非常に高いといえます。

合格までに必要な勉強時間

ここで、司法書士試験合格に要する時間としては一般に3000時間以上と言われています。

そのため、合格するまで複数年かかることを見越して、計画的に着実に学習をする必要もあります。

司法書士試験の合格率

次に司法書士試験の合格率ですが、近年の傾向は以下の表の通りです。

年次

合格率
2018年度 4.3%
2019年度 4.4%
2020年度 5.2%
2021年度 5.1%
2022年度 5.2%
2023年度 5.2%

出典:法務省:司法書士試験

合格率は年々上昇傾向にありますが、それでも非常に低い数値となっています。

そのため、合格率の点からも司法書士試験は最難関試験の一つといえるでしょう。

税理士の難易度

次に税理士とは、個人や企業など、税金の納付が必要な者に対して「税務」や「会計業務」の面でサポートをする国家資格の職です。

具体的には、「税務」とは法人税や所得税等の税金についての相談請負や、税金納付の際の申告書の作成業務等を指します。

また、「会計業務」とは、主に法人における事業年度の取引状況の収支を可視化するため、貸借対照表や損益計算書という書類を作り、会社経営の状況を数値化する業務等を指します。

このように、税理士は税金の専門家であるとともに、個人や企業が適切に税金を納付できるよう助言し、過少申告による罰則等の不利益を防ぐという役割も担っているため、非常に重要な職であるといえます。

このような特徴から、税理士試験では税金に関する法律の知識が問われます。

税理士試験の内容

税理士試験では、必修科目、選択必修科目、選択科目の3種類があります。そして、これらは合計11科目ありますが、そのうち5科目を受験する必要があります。

正答率60%以上が各科目の合格基準点となります。

まず必修科目とはその名の通り、必ず受験しなければならない科目です。具体的には、簿記論と財務諸表論の2科目です。

次に選択必修科目とは、少なくともどちらか一方を必ず受験しなければならない科目です。

具体的には、法人税法、所得税法の2科目であり、少なくともいずれか一方は必ず受験する必要があり、両方を選択することも可能です。

最後に選択科目は、必修科目、選択必修科目に加え、この選択科目も合計してちょうど5科目になるように必要な数を選択して受験しなければならない科目です。

具体的には、相続税法、固定資産税法、国税徴収法等を含む7科目があります。

そして、税理士試験には科目合格制、すなわち免除制度があります。

一度、ある科目の合格基準点60%以上を取得して合格した場合、その科目は半永久的に合格状態が保持されます。

そのため、一回目の受験で5科目のうち3科目を合格することができた場合、それ以降当該3科目は合格状態が維持されるため、残りの2科目のみの受験で足りることになります。

この免除制度の存在が税理士試験受験生の合格難易度を大きく緩和させてくれているといえます。

他方で、税理士試験には受験資格が課されています。

例えば、「大学等で法律学や経済学を1科目以上履修した者」や、「日商簿記検定1級合格者」や、「弁理士、行政書士、司法書士等の業務に従事した者」など、様々な受験資格のうち、いずれか1つを満たす必要があります。

複数種類の受験資格が用意されているため、受験資格取得は司法試験等と比較するとさほど困難ではありませんが、誰でも受験できるわけではないことから母集団のレベルは一定程度高くなります。

そのため、税理士試験合格難易度も一定程度高まっているといえます。

合格までに必要な勉強時間

そして、税理士試験合格までの勉強時間ですが、前述の受験科目のうち、選択科目をどれにするのかで違いはありますが、概ね2000~2500時間程度と言われています。

また、一度合格すれば今後は受験する必要がなくなるため、年数は多くかかるものの、1科目ずつの勉強時間の負担は少なくなる傾向にあるといえます。

税理士試験の合格率

次に直近5年分の税理士試験の合格率を参照します。

年度

合格率
2018年度 15.3%
2019年度 18.1%
2020年度 20.3%
2021年度 18.8%
2022年度 19.5%
2023年度 21.7%

出典:税理士試験|国税庁

決してどの年も合格率が高いとは言えませんが、税理士試験の試験科目免除制度を有効に活用すれば合格も十分に視野に入ると考えます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

税理士試験には受験資格はあるものの、試験科目は概ね5科目のみとなりますし、一度当該試験科目を合格すれば今後は受験する必要がなくなり、他科目に専念できるようになるとともに、さらに合格率も司法書士試験に比べれば高いです。

以上の税理士試験の特徴から、司法書士試験の方が合格難易度は高いと考えました。

もっとも、試験の合格難易度の差から志望する試験を選択するのではなく、将来どのような業種、職種で社会の場で働きたいか、貢献したかという視点で選択するのが良いのではないかと思います。

ぜひ難易度のみに注視するのではなく、自分が惹かれる職業が何かという視点から試験選択をし、合格を目指してみてはいかがでしょうか。

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