宅建士と司法書士を比較!仕事内容・難易度・年収・キャリアプランは?
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宅建士は仕事で司法書士と関わることも多く、司法書士試験に興味を持つ人もいるのではないでしょうか。
宅建士と司法書士を比較した場合の難易度や、年収・キャリアプランについても気になるところです。
この記事では、宅建士が司法書士資格取得を目指すべきかどうかのポイントについて解説します。
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宅建(宅地建物取引士)は、公正な不動産取引を行うために重要事項の説明などを行う国家資格です。
土地建物の売買契約や賃貸借契約の仲介業務を行う不動産のスペシャリストです。
一方、司法書士は、法務局や裁判所に提出する書類作成等を行う法律系の国家資格です。
不動産登記・商業登記の申請、成年後見業務、認定司法書士の場合には簡易裁判所の訴訟代理業務などを行うのが主な仕事です。
宅建士と司法書士は、不動産取引の際に接点を持つことが多いため、宅建士にとって司法書士は身近な存在であり、司法書士の資格に興味を持つこともあるでしょう。
宅建士は、国家資格の取得経験があり、司法書士試験と試験範囲が一部重なるため、その点で司法書士試験にやや有利だといえます。
宅建試験において重要な「民法」や「不動産登記法」は、司法書士試験でも配点の高い重要科目です。
ただし、司法書士試験の方が試験範囲がかなり広く、より詳細な知識を求められることから、宅建試験の経験があっても、司法書士試験対策として全科目を新たに勉強する必要があるでしょう。
関連コラム:宅建とは?宅建士の仕事内容や独占業務・求められる能力について紹介
司法書士と宅建士の難易度を比較
司法書士試験は、合格率約5%の非常に難易度の高い試験です。
勉強時間の目安としては、3000時間は必要だとされています。
一日5時間勉強しても、600日程度の勉強が必要ということです。
一方、宅建士は合格率約15%で、勉強時間の目安としては300時間程度とされています。
司法書士試験の方が、勉強時間が10倍は必要とされている通り、難易度は司法書士の方が圧倒的に高いと言えます。
そのため、宅建士を持っているからといって、司法書士も同じような勉強方法で合格できるかというと、そうではありません。
宅建士を独学で取得できた人でも、司法書士試験は予備校の利用などをしなければ合格することはかなり難しいでしょう。
宅建士の場合、働きながら受験する人が多いのに対し、司法書士の場合には難易度の高さから受験勉強に専念する人が多いのも特徴です。
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司法書士試験は、国家資格の中でもトップクラスの難易度と言われ、合格率は4~5%程度です。合格に必要な勉強は、3000時間以上が目安となります。
司法書士と宅建士の 年収・キャリアを比較
宅建士と司法書士の年収やどのようにキャリアを積んでいくのかは気になるところです。
宅建士、司法書士ともに、独立開業する場合と会社等の組織に勤務する場合があります。
①年収について
まず、勤務の場合の年収を比較してみます。
宅建士が勤務することが多いのは、不動産業、金融業の企業です。
そして、国税庁によると、金融・保険業の平均年収は627万円、不動産・物品賃貸業の平均は423万円となっており、業種によっては比較的高い年収を得ることも可能です。
参照:国税庁民間給与実態調査
一方、勤務司法書士の平均年収については公的なデータがありませんが、求人情報等を参考にすると、450万円程度と推定されます。
不動産業、金融業の営業職の場合、歩合制やインセンティブが発生することがあり、人によって年収にはばらつきがあるでしょう。
年収800万円を超える人もいれば、年収400万円を下回る人もいます。
大手企業などの場合には、年齢が上がり役職が上がることに伴い年収が上がることが多いでしょう。
一方、司法書士は勤務の場合はあまり営業成績を問われることはないため、事務所の規模などにもよりますが、それほど年収に差は出にくいと考えられます。
勤務司法書士の場合、役職のようなものはあまりないため、事務所の形態にもよりますが年齢が上がっても昇給はそれほど期待できません。
独立開業した場合の年収については、宅建士も司法書士も個人によって大きな差があります。
平均年収の公的なデータはありませんが、いずれの場合も年収100万円未満ということもあれば2000万円を超える場合もあります。
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②独立開業について
独立開業のしやすさについては、司法書士は開業資金がさほどかからず、自宅開業であれば100万円未満で開業することも可能です。
そのため、事務所で1~3年程度経験を積み独立開業する人が多い傾向があります。
独立開業した場合、経験を重ねて少しずつ顧客を増やし、年収が上がる場合も多いでしょう。
知識や経験を重ねた司法書士は信頼を得やすく、年をとっても自分の能力の限界を感じるまで仕事を続けることが可能です。
一方、不動産業で独立する場合には、様々な費用がかかり、1000万円程度かかるケースが多くなります。
ある程度の蓄えをしたうえで、自分についてきてくれる取引先を確保して自信がついてから独立開業するケースが多いでしょう。
不動産業で独立した場合も、人脈を構築し信頼を得ることで、年をとっても自分の能力が続く限り仕事を続けることは可能です。
③ダブルライセンスについて
司法書士と宅建士を両方取得している場合、宅建士として対応した顧客に不動産登記の手続きで司法書士としての仕事をすることにつながったり、その逆の場合もあり、一人の顧客から複数の仕事の依頼を受ける可能性が高まり、収入アップにつながる可能性があります。
ただし、どちらか一方の仕事で十分な収益がある場合、ひとつの職業に専念したほうが効率が良いケースもあり、一概にダブルライセンスだと収入が上がるとは限りません。
また、司法書士等の士業として登録をしている場合、法人の選任の宅建士になることはできないため注意が必要です。
以上のことから、収入面を考えると、必ずしも司法書士資格を取ることで向上するとは限りませんが、独立開業のしやすさでいうと司法書士の方が上であるといえます。
また、司法書士の場合、司法書士会等が主催する相談会で顧客を獲得したり、裁判所の名簿に登録して成年後見の仕事を得るなど、営業力に自信がなくてもある程度仕事を得る手段があります。
ただし、司法書士の魅力は、収入面よりは、業務範囲の広さや「先生」と呼ばれて多くの顧客から頼りにされることかもしれません。
宅建士の場合、営業力や情報収集力が重要であるのに対し、司法書士は知識や的確なアドバイスができるかが大切です。
まとめ
以上のことから、収入アップの手段のみを考えている人にとっては必ずしも司法書士資格の取得がおすすめとはいえませんが、幅広い業務を行いたい人や、法律家として人の役に立つ仕事がしてみたいという人には司法書士資格の取得をおすすめします。
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