司法書士で資格浪人…浪人して司法書士試験を受ける際によくある不安と心得ておくべきこと
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司法書士試験に一度で合格できず、浪人する場合には多くの不安を抱えてしまうのではないでしょうか。
司法書士の場合資格浪人という形になるのはほとんどの人が経験することではありますが、その辛さや不安は当事者にしかわかりません。
この記事では、浪人して司法書士試験を目指す場合の注意点や不安との向き合い方について解説します。
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司法書士での浪人はほとんどの人が通る道
司法書士試験に一度で合格できず、浪人することに抵抗がある人もいるかもしれません。
しかし、実際にはほとんどの人が一発合格することはできず、複数回受験しています。
司法書士試験は合格率約5%という、難関資格の中でも特に合格率の低い試験です。
専業受験生として真剣に勉強に取り組んでも、一度で合格できる人は決して多くありません。
関連記事:司法書士の資格を取得する難しさを難易度ランキングで紹介!他の国家資格と比較
つまり、司法書士試験での浪人は、ほとんどの人が通る道であると言えます。
できる限り短期合格を目指すのは当然のことですが、合格までにある程度の時間がかかっても、全然恥ずかしいことではなく、気後れする必要はありません。
また、合格者の年齢も、30代以降の人が多く、合格時の年齢が高いことで周囲から浮いてしまったり、不利な扱いを受ける可能性はほとんどありません。
合格者の年齢層は20代から60代以上までと幅広く、様々な経歴の人がいるので、年齢についてはあまり気にする必要はないでしょう。
司法書士として独立開業すれば、定年はありません。スタートが遅くなっても、その分長く働く選択肢もあります。
以上のことから、司法書士試験で浪人することに対し、過度にネガティブなイメージを持つ必要はまったくありません。
資格浪人でよくある不安との向き合い方
浪人が珍しいものではないと言っても、多くの人が漠然とした不安を抱えるものです。
ここでは、専業受験生になる場合と、働きながら受験生をする場合、それぞれの不安との向き合い方についてご紹介します。
専業受験生の場合
仕事に就かない、または仕事を辞めて浪人する場合、職歴や金銭面での不安を感じるかもしれません。
職歴の空白期間ができることへの不安
専業受験生の場合、無職の期間が長引くことへの不安があるでしょう。
ある合格者は自身の受験体験を振り返り、「何年かかったとしても合格することができれば良いが、もし合格できなかった場合には自分の人生はどうなってしまうのだろう、という不安を常に抱えていた。」と語っています。
結論から言うと、空白期間があっても合格後に就職できないケースはあまりありません。
司法書士の合格者は毎年600名程度しかいないため、合格者を採用したい事務所の数に対して人数が少なく、売り手市場になるケースが多いのです。
実際、高望みをしない限りほとんどの人が就職できています。
そのため、あまり職歴の空白期間を気にする必要はありませんが、仕事をしたほうが自分のメンタルに良いのであれば、2年目以降は働きながら合格を目指す形に切り替えるという選択肢もあります。
金銭面での不安
専業受験生の場合、無収入の状態となるため、金銭的な不安は大きいでしょう。
人それぞれの置かれた状況によって異なりますが、衣食住に支障があるほどに金銭的に余裕がなければ、専業受験生はやめて仕事をしながら受験する道を選ぶべきでしょう。
ある程度蓄えはあるものの、預貯金が減っていくことへの不安がある場合、「残高が○○円以下になったら仕事をする」など、自分である程度ルールを作るのもよいでしょう。
受験生は、予備校代や書籍代等の費用もかかるので、勉強を始める段階である程度の資金計画を立てておけば、予定外にお金が減って不安になることも少なくなります。
この点、完全に専業受験というスタンスではなく、受験勉強に重きをおきつつも、負担にならない程度のアルバイトをするという方が多いようです。
働きながら受験している場合
働きながら合格を目指す場合ならではの不安もあるでしょう。
ハードな両立生活がいつまで続くのかの不安
働きながら受験勉強を続けるのは、とてもハードです。
自分の自由になる時間は少なく、心身共に負担が大きいため、いつまでこんな生活が続くのかと不安になるかもしれません。
そんな時は、思い切って少し休息することも大切です。
自分を追い込むことも大切ですが、ずっと気の張りつめた状態が続くと、メンタルに支障が出たり、勉強を続けられなくなる可能性があります。
専業受験生に比べて金銭的な不安は少ない分、自分へのご褒美でちょっとした贅沢をするのもたまにはよいのではないでしょうか。
どちらも中途半端になるのではないかという不安
働きながら受験勉強をしていると、本業に集中できず成果を上げられなくなり、一方で、勉強にも全力投球できずいつまでも合格できない、という中途半端な状態になってしまうのでは、と不安に思うこともあります。
このような時は、自分の中でその時の優先順位をいま一度はっきりさせるとよいでしょう。
自分にとって今優先すべきなのは仕事なのか、受験勉強なのか。その答えは人によって異なります。
自分の心の声に耳を傾け、仕事と勉強のバランスを見直し、やるべきことを粛々と続けていれば精神的に安定するでしょう。
専業・両立に共通する不安
受験に専念する場合も、仕事と両立する場合も、次のような不安を感じることは珍しくありません。
孤独感
受験生は孤独です。働いていないことや、職場の人に隠れて受験勉強をしていることへの負い目があるなど、多くの人が人に言えない孤独感を抱えながら勉強しています。
本当に合格できるのだろうか、というプレッシャーに押しつぶされそうになることもあるでしょう。
孤独感を和らげるには、受験生仲間と不安を分かち合ったり、予備校のカウンセリングを利用するなど、一人で抱え込まないようにすることが大切です。
直接会って話をすることが難しい場合、SNSなどを通じて他の受験生と交流するなどの選択肢もあります。合格者の体験談を読むこともおすすめです。
時間を無駄にしているのではないかという不安
勉強を続けても全員が合格できるわけではないため、このまま合格できなかったら時間が無駄になるという不安を感じることも多いでしょう。
受験勉強中はプライベートを犠牲にすることも多く、貴重な時間をこんな風に使っていてよいのかと感じるかもしれません。
ただ、司法書士試験の勉強は、合格しなければ何の意味もないということはありません。
法律の知識が身につくことは今後の人生にとって有益で、一生懸命受験勉強に取り組んだことは誇らしいことです。
万が一合格できなかったとしても、決して無駄な時間を過ごしたことにはならないでしょう。
ただし、自分の中で期限を決め、何歳まで、あるいは何年までなどとリミットがある方が、勉強にも集中でき、人生設計も立てやすくなるでしょう。
浪人して合格を目指す際に心得ておくべきこと
受験専念であれ、仕事と両立であれ、司法書士試験の受験期間はある程度長期に及びます。
浪人して司法書士試験の合格を目指すとき、どのようなことを心得ておくべきでしょうか。ポイントをご紹介します。
メリハリのある試験対策をする
司法書士試験は、漫然とダラダラ勉強を続けていても合格できるレベルのものではありません。
合格までに必要な学習時間は約3000時間と言われていますが、3000時間以上勉強時間を費やせば誰もが合格できるはずもなく、あくまでも目安にすぎません。
浪人生の場合、自分の苦手分野を把握してそこを強化したり、あやふやな知識があればそれを確たる知識に格上げするための対策をするなど、しっかりと自分に必要な対策を講じることが大切です。
自分の試験の結果を冷静に見つめ、足りないものが何なのか分析したうえで、効果的な学習方法をする必要があります。
予備校の活用なども効率的な勉強に役立ちます。
関連記事:司法書士試験に受かるのに必要な勉強時間は?短期間で合格を目指す方法も解説
自分の中である程度期限を作る
司法書士試験は年齢制限もなく、何度でも受験可能です。
ただ、だからといって無期限でいつか合格すればよいと考えていては、おそらく永遠に合格することは難しいでしょう。
これは受験専念の場合にも当てはまります。
受験専念であっても、漫然と学習しているならば、受験期間は長期化します。
合格者は、多くの場合自分の中である程度の期限を設けて勉強に励んでいます。
人間の集中力には限界があり、期限なく真剣に勉強に取り組み続けることは困難です。
自分の人生設計に合わせて、「●歳までに合格する」「●年以内に合格する」「●年以内に合格できなければ一度就職する」などと具体的な期限を作り、ある程度自分を追い込むことで、勉強に身が入り合格の可能性が高まるでしょう。
まとめ
司法書士試験の浪人は辛く孤独なものですが、多くの合格者が乗り越えてきたものです。決して自分だけが不安を抱えているわけではありません。
まずは自分の不安が具体的にどのようなものなのか冷静に見つめ、適切な対処法を考えましょう。
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竹田篤史講師
社会保険労務士事務所、司法書士法人勤務後、大手資格予備校にて受講相談、教材制作、講師を担当。
短期合格のノウハウをより多くの受講生に提供するため、株式会社アガルートへ入社。
これまで、ほぼ独学で行政書士試験、司法書士試験に合格し、社会保険労務士試験には一発で合格。
自らの受験経験で培った短期合格のノウハウを余すところなく提供する。
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