【司法書士 実務家インタビュー】司法書士 行政書士 くすの木総合法務事務所 藤田 太様
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司法書士 行政書士 くすの木総合法務事務所の藤田 太様にインタビューを行いました。
司法書士業務の内容やスケジュール、独立開業までの経緯など詳しくご回答いただいています。
これから司法書士を目指す方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
なぜ資格を取得しようと思ったのですか?
一度就職をした後、大学が法学部だったためその知識を生かして何か資格を取ろうと考えたのがきっかけです。
ちょうどロースクールが始まったばかりだったため大学に戻ることなく取れる資格ということで司法書士を目指しました。
主にどのような業務をされているのですか?
不動産登記、商業登記、成年後見、債務整理と司法書士にできる仕事は全てやっています。
1日の簡単なスケジュールを教えて下さい
9:00 | 出勤 登記事項証明書を取り当日決済する不動産に異常がないかチェックします。 時間があれば自分で確認してから決済場所に行きますが、ない場合は事務所の補助者に任せることもあります。 |
10:00 | 決済 銀行で行うことが多く、司法書士の花形業務です。 登記に必要な書類を整えた後、司法書士が銀行に実行をかけ大きなお金が動きます。 |
13:00 | 決済が終わった後は事務所に戻り登記をオンラインで申請します。 権利証などの書類は直接法務局に持ち込むか郵送で対応します。 |
14:00 | 昼食 |
15:00 | 登記申請書の作成を行います。複雑な案件などは直接銀行や不動産業者に赴いて打ち合わせることもあります。その際に色々な相談を持ち掛けられることも多いです。 また、事務所で一般的な相談を受けることもあります。 |
17:00 | 翌日の登記の書類をチェックやミーティングを行います |
18:00 | 帰宅 |
仕事の魅力ややりがいを感じる時を教えて下さい
司法書士と言えば登記をイメージされる方も多いですが、実際は登記以外にも様々な仕事があります。
コツコツと事務作業をこなし、間違いがないように用心深く業務に向き合う必要はありますが、一つの仕事をこなしたあとの充実感は大きいです。
依頼者の権利利益の保護という観点から言えば大きなトラブルに発展しないようにあらかじめ手を打つのが司法書士に求められる役割ですから、依頼者に何もないことがやりがいと言えるかもしれません。
印象に残っている仕事・案件のエピソードがあれば教えて下さい
今年の3月末ですが、こちらは決済が終わった後万全の準備をしていたにもかかわらず法務局のサーバーの方がダウンしてしまい、登記がオンラインで提出できないことがあったのには本当に困りました。
クライアントには迷惑をかけられないため、あわてて書面申請に切り替えて直接法務局に持ち込みましたが、法務局の営業時間に間に合うようにするのにかなり神経をすり減らしました。
幸い全て時間内に出し終わりましたが、それ以降は万が一に備えてすぐに書面で出せる体制を整えています。
なぜ独立開業をしようと考えたのですか?
意外かもしれませんが独立願望は当初は全くありませんでした。
ただ、勤めていた事務所で雇用保険等が給与天引きで引かれていたにもかかわらずこっそり納めていなかったことを聞かされたため、自分を守れるのは自分だけと仕方なく独立してしまいました(笑)
昔は資格者を丁稚奉公のように扱う事務所が多かったため私の周りでも同じような理由で仕方なく独立した人は多かったように思えます。
ただ、20年近く前の話ですし今はコンプライアンスと福利厚生を徹底している事務所が多くなりましたので独立だけが全てではなくなったのは良い時代になったと思います。
私の事務所もコンプライアンスは徹底していますし、所員には結婚して家族がいる方が多いため、子供の行事や熱を出した時などにすぐに代われる体制をとっています。
開業後、最も苦労されたのはどのような部分ですか?
周りは私が生まれる前から司法書士をやっている先生も多い中、コネも何もない状態で独立してしまったので最初は仕事がなく大変でした。
幸い優しい先輩方が多く若手の私に仕事を振ってくれることもあったため、一つ一つの仕事を真面目に丁寧にこなしているうちにクライアントも増えていき、現在は7名の司法書士が在籍しております。
今後の展望等がありましたら教えて下さい
最近では予防法務に力を入れています。
争いを未然に防げるならそれが一番ですので、将来トラブルになりそうなことを事前に発見し、アドバイスや提案をすることで争いを防ぐことができる司法書士事務所を目指しています。
また、弁護士、税理士、土地家屋調査士などともネットワークを築いていますが、もっとこの輪を広げていければよいと思っています。
これから資格取得を目指している方へメッセージをお願いします
司法書士は大変やりがいや魅力のある仕事です。
定年もないため何歳になっても働くことはできますし、逆に何歳からでも司法書士を目指すことができます。
特別な才能も必要なく、きちんと正しく勉強をすれば必ず自分の合格の番が回ってくる試験ですので頑張ってください。
この記事の著者 司法書士 行政書士 くすの木総合法務事務所 藤田 太
趣味は釣り(フライフィッシング)とドライブ、バスケットボール。
敷居の低い事務所、頼れる街の法律家を目指して日々精進中。