【司法書士 実務家インタビュー】司法書士法人はやみず総合事務所 速水 陶冶様
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今回は、司法書士法人はやみず総合事務所の速水 陶冶様にインタビューを行いました。
司法書士業務の内容やスケジュール、独立開業までの経緯など詳しくご回答いただいています。
これから司法書士を目指す方は、ぜひ参考になさってください。
目次
なぜ資格を取得しようと思ったのですか?
私が司法書士の試験を受けようと決めたのは、本屋で何気なく資格試験の雑誌を眺めていたときのことでした。
当時の私は、職を転々とし、自由気ままに生きていましたが、20歳を超え、流石にこのままではマズイという思いが出てきた時期でもありました。
なにか資格でも取得すれば、これまで苦労をかけた母親も、少しは安心するのではないかという安易な気持ちで資格を取ろうと思いついたのです。
ナニワ金融道などの影響で、昔から法律には興味があったため、はじめは「弁護士」がいいのではないかと考えました(世間知らずで恥ずかしいです…。)が、司法試験は大卒が受験資格となっており、中卒の私にはハードルが高く断念しました。
そこで、次のページに載っていた、まったく受験資格のない「司法書士」を目指すことにしました。
悲しいことに、当時の私には司法書士試験がどれほど難しいものなのか見当もつきませんでした。根拠のない自信だけを頼りに勉強を開始しましたが、勉強が進めば進むほど、その厳しさを味わうことになりました。
主にどのような業務をされているのですか?
司法書士の中心業務である不動産登記や法人登記はもちろんですが、相続や成年後見、法人解散、清算の業務が多いです。
仕事の魅力ややりがいを感じる時を教えて下さい
依頼者から「困っていたので本当に助かりました!」「先生にお願いしてよかったです!」と言われる時です。
人間誰しもそうだと思いますが、人から頼られたり、感謝されたりすることに、充実感や喜びを感じるのだと思います。
印象に残っている仕事・案件のエピソードがあれば教えて下さい
曽祖父名義の土地の相続で、相続人が40人以上いたのですが、相続人一人ひとりに連絡を取り、名義変更に漕ぎ着けることができました。
その過程で色々な人間模様を見ることができました…。
なぜ独立開業をしようと考えたのですか?
当時勤めていた事務所が急遽解散することになったため、事務所の職員を引き受けて独立せざるを得なかったのです。
事前準備をしていた訳ではなかったので、金銭面でも苦労しました。日本政策金融公庫から300万円を借入れて、やっとこさ開業した状態でした。
今後の展望等がありましたら教えて下さい
もう少しこの業界で頑張ったら、農業などまったく別の分野に行ってみたい気持ちはあります。
これから資格取得を目指している方へメッセージをお願いします
受験時代は、いろいろなことが不安になると思います。
私自身、「勉強法はこれで良いのか?」「本当に合格できるのか?」「合格したとして、本当に稼げるのか?」「他にもっと向いている仕事があるんじゃないか?」という思いを常に抱えていました。
私は資格取得に8年もの歳月がかかってしまいましたが、今現在、司法書士という仕事をしていて、今の生活に大変満足しています。それは、仕事の充実度、収入面、仕事以外のプライベートな時間の確保など、様々な意味においてです。
正直、資格が全てではないと思います。他にもっと向いている仕事や稼げる仕事もあるかもしれません。
しかし、所有者不明土地の増加を原因とした相続登記の義務化や高齢化に伴う成年後見や民事信託の要請など、時代の流れとしては、これから益々司法書士の専門知識が求められる方向だと思います。
また、人から感謝されるという意味では、非常にやりがいのある仕事でもあると思います。
そういった事に喜びを見い出せる方であれば、厳しい受験勉強を頑張ってみる価値は充分にあるのではないかと思います。
この記事の著者 司法書士法人はやみず総合事務所 速水 陶冶
1979年、東京都板橋区生まれ。
幼少期に父親が事業に失敗し、父親が作った借金のために貧乏な少年時代を過ごす。その後両親は別居、当時看護士をしていた母親のもとで1つ下の弟と共に育てられる。
悪友と遊びに没頭し高校を中退。17歳で鉄筋工として職人の世界に入るが、酒・ギャンブル等の乱れた生活環境に危機感を覚え、なかば逃げ出すように退職。
その後、運送業・清掃業・飲食業など様々な職を転々とするも、それまで泣かせた母親への報いと父親の借金で家族が苦しめられた経験から、一念発起して法律家の道へ。
学歴不問で受験できる国家資格・司法書士を目指す。当初は中学生レベルの語学力で参考書1ページ目からつまずくも、国語辞典を片手に猛勉強。アルバイトで学費を稼ぎながらチャレンジするが6度受験に失敗。一度は受験を断念しようと考えるが、周囲の支えにより、7度(8年)目にして難関(合格率3%程度)の司法書士試験に合格。
ベテラン司法書士の元で実務経験を積んだ後、31歳で独立。新宿区高田馬場で開業し、現在に至る。