中小企業診断士と販売士のダブルライセンスが人気の理由
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中小企業診断士と販売士のダブルライセンスは、どのようなメリットがあるのでしょうか?
中小企業診断士を持っている人がダブルライセンスに挙げる資格の1つとして、販売士が挙げられます。
これから中小企業診断士の資格を目指す人にとって、どのようなメリットがあるのか気になるのではないでしょうか。
そこで、中小企業診断士と販売士のダブルライセンスの割合、関連性、メリット、販売士の難易度について解説します。
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中小企業診断士と販売士のダブルライセンスは人気
まず、中小企業診断士と販売士のダブルライセンスを取得している人は多く存在します。
中小企業診断協会『データでみる中小企業診断士2016年版』によると、販売士の資格を持っている中小企業診断士の割合は8.3%となっており、中小企業診断士のおよそ12人に1人が取得していることが分かります。
また、ダブルライセンスの資格としては、ファイナンシャルプランナー(13.0%)情報処理技術者(12.3%)についで3番目に取得者の多い資格となっています。
中小企業診断士にとって販売士の資格は人気の高い資格といえるでしょう。
中小企業診断士と販売士の資格の関連性
中小企業診断士と販売士の両方を取得する人が多いですが、これは両資格の関連性が高いためです。
まず、後で詳細を説明しますが、中小企業診断士と販売士は試験内容が重複する範囲が非常に多く、中小企業診断士で学習したことを販売士試験で生かせます。
また、中小企業診断士では取り扱うことの少ない市場分析や商業に関する知識を販売士で補うことができるので、小売・サービス業の経営コンサルティングにダブルライセンスが役立つこともあります。
更に、中小企業診断士のみならず販売士1級も取得した場合、小売・流通業界から高度な知識を持った経営コンサルタントとして評価されるという相乗効果があります。
販売士1級は小売・流通業界では難しい資格として認知度が高いため、小売・流通業界に精通した中小企業診断士として評価されます。
このように中小企業診断士と販売士は様々な点から関連性が高く、相性の良い資格であることが分かります。
中小企業診断士と販売士のダブルライセンスのメリット
①小売・流通業界への専門性を身に着けることができる
販売士は主に、小売・流通業界を対象にした「販売のプロ」として必要な資格です。
例えば、販売士試験2級では小売業の類型など小売・流通業特有の知識が出題されます。
そのため、販売士資格の取得により、他の中小企業診断士にはない小売・流通業界に対する専門的な知識を身に着けることができます。
その結果、「小売・流通業界に強い中小企業診断士」と評価されるため、他の中小企業診断士と差別化を図ることができます。
特に小売・流通業界では販売士1級が難しい資格であることを知っている人が多いので、販売士1級を取得した中小企業診断士は、小売・流通業界関係者から安心して経営コンサルティングを任せて貰えるというメリットがあります。
②仕事相手や仕事の幅が広くなる
販売士試験は商工会議所が実施している試験です。
そのため販売士の資格を取得した中小企業診断士として独立した場合、自己が実施している試験に合格しており専門性に信頼を置くことができます。
その結果、相談員や嘱託職員などの依頼を行いやすいため、商工会議所との連携が深まり、商工会議所が取引先となる可能性もあります。
また、販売士1級を取得して講師登録を済ませた場合、販売士1~3級の講師となることもできます。
家電量販店やスーパーなどで販売士講座を実施することもあるので、中小企業診断士としての仕事だけでなく、販売士として講師の仕事を行うこともできます。
加えて、これにより講師となった会社とのパイプもできるので、中小企業診断士としての仕事相手の増加を見込むことができます。
③経営コンサルティングに必要な知識を補完できる
中小企業診断士では幅広い分野の知識を学ぶため、市場分析や商業関係の知識が手薄になりがちです。
販売士ではこれらの知識を深く学んでいくため、中小企業診断士に必要な知識を販売士で補うことができます。
中小企業診断士を取得した人にとって販売士を取得する難しさは
中小企業診断士を取得した人にとって、販売士1級試験はそこまで難しくは感じないでしょう。
一般に、販売士1級の合格に必要な勉強時間は100時間とされています。
これは、中小企業診断士の合格に必要な勉強時間(1,000時間)の10分の1に過ぎず、中小企業診断士を取得した方であれば前提知識があるので、少し知らない部分だけ勉強すれば取得できる資格といえます。
また、中小企業診断士と販売士の試験科目は重複があるため、中小企業診断士を取得した人が販売士1級の合格に必要な勉強時間は大幅に削減できます。
販売士1級試験では店長や経営者が取得することを想定して問題が作られています。
そのため中小企業診断士試験の科目でいえば、「企業経営理論」や「財務・会計」に対する知識が販売士試験でも出題されます。
また、販売士として店舗の運営が想定されるため、中小企業診断士の「運営管理」で学習した知識からも出題があります。
以上から、販売士試験1級では中小企業診断士で学習した範囲が対象となっているため、中小企業診断士で学習しなかった深い知識や細かい内容を理解すればよく、新しく学ぶ部分は非常に少ないです。
勉強時間も少なく済むので、ダブルライセンスとして販売士1級の取得はおすすめです。
まとめ
以上から、中小企業診断士を取得した人が販売士を取得してダブルライセンスを目指すことは非常におすすめといえます。
中小企業診断士とともに販売士資格を取得すると、他の診断士と差別化できそうです。
ぜひ、ダブルライセンスをめざしてみましょう。
関連コラム:中小企業診断士とは?仕事内容や取得のメリット・なるまでの流れを詳しく解説
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2015年 国家総合職試験合格
2016年 東京大学 教育学部卒業
2022年 中小企業診断士試験合格
自身も働きながら中小企業診断士試験に合格。
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