中小企業診断士の合格率・難易度は?難易度ランキングも紹介
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中小企業診断士試験の最終合格率は、約4%です。合格率を他資格と比較すると、公認会計士や行政書士よりも難易度が高いと言えます。
中小企業診断士は国家資格であり、試験に合格しなければなりません。
試験の難易度がどの位難しいか理解するためには、他資格と比較することで見えてきそうです。
そこで、他の資格と中小企業診断士の合格率・勉強時間を比較し、どの資格と難易度が同じくらいなのかを見ていきましょう。
※関連コラム:中小企業診断士の難易度や偏差値を解説!どれくらい難しい?
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中小企業診断士試験の合格率を動画で解説!
中小企業診断士の難易度について、アガルートアカデミーの飯野一講師が動画で解説しています。
過去5年間の合格率や、合格に必要な勉強時間を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
中小企業診断士の合格率は?
中小企業診断士試験の最終合格率は、4~5%ほどです。
1次試験の合格率は17~42%、2次試験の合格率は18~19%で推移しています。
中小企業診断協会によると令和6年度(2024年)の一次試験は合格率は27.5%で合格者数は5,007人、令和5年度(2023年)の二次試験は合格率18.9%で合格者数は1555人という結果でした。最終合格率は約5.2%です。
以下では、1次試験と2次試験の過去の合格率・合格者数を紹介します。
1次試験の合格率
2024年中小企業診断士試験における一次試験の合格率は、27.5%でした。
受験者数18,209人に対し、合格者数は5,007人となっています。
1次試験における過去8年間の合格率の推移は、以下の通りです。
一次試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2024年(令和6年度) | 18,209 | 5,007 | 27.5% |
2023年(令和5年度) | 18,621 | 5,521 | 29.6% |
2022年(令和4年度) | 17,345 | 5,019 | 28.9% |
2021年(令和3年度) | 16,057 | 5,839 | 36.4% |
2020年(令和2年度) | 11,785 | 5,005 | 42.5% |
2019年(令和元年度) | 14,691 | 4,444 | 30.2% |
2018年(平成30年度) | 13,773 | 3,236 | 23.5% |
2017年(平成29年度) | 14,343 | 3,106 | 21.7% |
2次試験の合格率
2024年中小企業診断士試験における二次試験の合格率は、18.9%でした。
受験者数8,241人に対し、合格者数は1,555人となっています。
2次試験における過去8年間の合格率の推移は、以下の通りです。
二次試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2023年(令和5年度) | 8,241 | 1,555 | 18.9% |
2022年(令和4年度) | 8,712 | 1,625 | 18.7% |
2021年(令和3年度) | 8,757 | 1,600 | 18.3% |
2020年(令和2年度) | 6,388 | 1,174 | 18.4% |
2019年(令和元年度) | 5,954 | 1,088 | 18.3% |
2018年(平成30年度) | 4,812 | 905 | 18.8% |
2017年(平成29年度) | 4,279 | 828 | 19.4% |
2016年(平成28年度) | 4,394 | 842 | 19.2% |
中小企業診断士試験の難易度は?
中小企業診断士試験の最終合格率が4~5%程度と低いことからわかるように、難易度は高いです。
合格率で比較すると、社労士や司法書士と同程度の難易度となっています。
中小企業診断士試験は7科目ある1次試験に合格し、さらに2次試験である筆記試験・口述試験にも合格しなければなりません。
1次試験の合格基準は絶対評価となっており、「総得点の60%以上の点数」「すべての科目で40点以上」を取らなければ合格することができません。
2次試験における筆記試験は相対評価と言われており、1次試験と同じ評価基準に加え、上位20%程度に入る必要があります。
合格基準の厳しさからも、中小企業診断士試験の難易度の高さがうかがえるでしょう。
1次試験の難易度
中小企業診断士試験における1次試験の合格率は17~42%と、幅が広いです。
1次試験はマークシート択一式で出題されます。
絶対評価の試験であるため、難易度は試験問題に大きく左右されます。
1次試験は7科目と多く、すべての科目で「総得点の60%以上の点数」「すべての科目で40点以上」の合格基準は満たさなければなりません。
合格率だけで見ると難易度は低いように思えますが、実際は科目数が多いことから、難しい試験であると言えるでしょう。
ただし1次試験には科目合格制度があり、満点の60%以上を取った科目については、翌年及び翌々年の試験まで免除されます。
1~3年かけて確実に合格を狙うことも可能ですので、難易度が高い試験ではあるものの、十分に合格を狙えると言えるでしょう。
2次試験の難易度
中小企業診断士試験における2次試験の合格率は18~19%ほどです。
1次試験を突破した実力のある受験者でも80%ほどが不合格となっています。それを鑑みると、2次試験の難易度は非常に高いと言えるでしょう。
2次試験では、筆記試験と口述試験を行います。筆記試験に合格することで、口述試験に進むことが可能です。
口述試験の合格率は例年99%ほどと、ほとんど全員が受かる試験です。
そのため、2次試験の合格率は、筆記試験の合格率だと考えてよいでしょう。
筆記試験は4科目あり、すべて記述式の試験です。
相対評価と言われており、上位20%程度に入る必要があります。
他資格と比較した中小企業診断士の難易度ランキング
中小企業診断士の合格率と、他の資格試験の例年の合格率を比較してみましょう。合格率の高い順番に表にしてみました。
資格名 | 合格率 |
税理士 | 18% |
宅建 | 15~17% |
FP1級 | 13% (学科試験合格率×実技試験合格率) |
行政書士 | 11~15% |
公認会計士 | 10% |
社労士 | 6~7% |
中小企業診断士 | 3~8% (1次試験合格率×2次試験合格率) |
司法書士 | 3~5% |
これを見てみると、公認会計士や行政書士といった試験の合格率は、中小企業診断士と比較して高い合格率となっています。
中小企業診断士は表からみてもわかるように、合格率が低い部類に属しています。
中小企業企業診断士と同じくらいの合格率では社労士といった難関資格が位置しており、中小企業診断士も簡単な試験といえないことが分かります。
※関連コラム:中小企業診断士の難易度や偏差値を解説!どれくらい難しい?
勉強時間で見る難易度ランキング
次に、中小企業診断士と他の資格の勉強時間を比較してみましょう。
試験合格に必要とされる勉強時間が長い順番から表にしてあります。
資格名 | 勉強時間 |
公認会計士 | 3,500時間 |
司法書士 | 3,000時間 |
税理士 | 3,000時間 |
中小企業診断士 | 1,000時間 |
社労士 | 1,000時間 |
行政書士 | 600~1,000時間 |
FP1級 | 600時間 |
宅建 | 300~400時間 |
これを見ると、合格率とはまた違った視点で難易度の違いを比較できると思います。
税理士は中小企業診断士より合格率こそ高いものの、勉強時間は中小企業診断士より3倍ほど必要なため税理士の方が難しいことが分かります。
一方、合格率の高かった宅建士は勉強時間の面でも中小企業診断士より勉強時間が短く、中小企業診断士の方が難しいといえるでしょう。
また、社労士は、中小企業診断士と合格率が近いばかりでなく、勉強時間も同じ1,000時間が必要とされています。
そのため、中小企業診断士と社労士は同じくらいの難易度といえます。
中小企業診断士と他の資格を比較すると、中小企業診断士の勉強時間は1,000時間となっており、勉強時間の表の中では中間に位置していることが分かります。
そのため決して非常に難しい試験とまではいえないでしょう。
しかし、簡単な試験ではありません。合格率は約5%と他の資格と比較しても低く、試験に合格するためには1,000時間の勉強が必要となっています。
1年間毎日3時間勉強してようやく中小企業診断士に合格できる水準にたどり着くことができると考えると、継続的に勉強し続ける必要があります。
※関連コラム:中小企業診断士の勉強時間は1000時間!1次・2次・科目別時間を解説
中小企業診断士試験の合格基準
ここでは、中小企業診断士試験の合格基準について説明します。
一次試験の合格基準
一次試験の合格基準は以下のとおりです。
- 総点数の 60% 以上であって、かつ1科目でも満点の 40% 未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率
各科目100点満点なので、7科目受験の場合は、総得点420点以上かつ40点未満の科目をとらないことが、合格の条件となります。
ただし科目免除の制度があるため、一部の科目で40点を下回ってしまった場合でも、60点以上取って科目合格した科目があれば、次の二年間を限度として受験が免除されます。
また「試験委員会が相当と認めた得点比率」とは、得点調整のことです。
あまりにも合格者が少ない場合に得点調整をして、合格基準を下げることで、毎年の合格難易度を一定に保っています。
二次試験の合格基準
筆記試験の合格基準は、一次試験と同様に「総得点の60%以上かつ、各科目で40点を下回るものがないもの」となっています。
そのため、筆記試験の合格点は240点で、なおかつ40点を下回る科目のないことが、合格の条件です。
また、二次試験には一次試験のような科目合格制度はありません。
口述試験の合格基準は、評定が 60% 以上であることです。
口述試験の合格率は例年99%以上であるため、筆記試験を突破できれば合格できる可能性が高いでしょう。
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中小企業診断士試験は、最終合格率が約4%の難易度の高い試験です。
もちろん独学でも合格を目指すことは可能ですが、予備校や通信講座を利用することで、効率的に学習を進められるでしょう。
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まとめ
中小企業診断士試験の難易度についてまとめると、以下のようになります。
- 中小企業診断士の合格率は、他の試験と比較しても低い水準である
- 中小企業診断士試験の合格に必要な勉強時間は1,000時間ほどとなっており、他の試験の中間に位置している
- 非常に難しい試験とはいえないものの、毎日継続して勉強する必要があり、簡単な試験ではない
- 中小企業診断士は社労士の難易度と同じくらい
中小企業診断士は、資格取得が大変ですが、やりがいのある仕事でもあります。合格を目指して頑張りましょう。
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