中小企業診断士試験の運営管理の概要と勉強法の2つのポイント
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中小企業診断士の1次試験のうち、「運営管理」科目については、工場管理や店舗運営など、いわゆる製造業や小売業の現場に携わったことのない受験生には、どう対処したらよいか不安ですね。
また、この科目は、合格率が年度によって乱高下する、「手強い科目」という印象が強くあります。
このコラムでは、「運営管理」科目の特徴、短時間に効率よく学習できる勉強法のポイントやツールの紹介を通じて、高得点を狙うノウハウをご紹介します。
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運営管理とは
中小企業診断士試験の運営管理は、中小企業の生産に関わるオペレーションの管理や小売業・卸売業・サービス業のオペレーションの管理に関する全般的知識や、それらのオペレーションに関わる情報システムの知識を問う科目で、以下のテーマから出題されます。
【生産管理】
(1)生産管理概論
(2)生産のプラニング
(3)生産のオペレーション
【店舗・販売管理】
(1) 店舗・商業集積
(2) 商品仕入・販売(マーチャンダイジング)
(3) 商品補充・物流
(4) 流通情報システム
この科目は、製造や小売の現場をコンサルティングするための学習です。
中小企業診断士は顧問先に対して「戦略」の立案だけでなく、現場の改善を行う「戦術」レベルの指導力も問われます。
コンサルタントとして、実際に企業へアドバイスを行う多くのシーンがこの科目に含まれています。
合格率は乱高下する傾向
過去7年間の運営管理科目の合格率を見ると、20%台の年もありますが、令和5年には8.7%と、一桁台の合格率の年度もあり、大変厳しい科目であると言えます。
平成30年 | 令和1年 | 令和2年 | 令和3年 | 令和4年 | 令和5年 | 令和6年 |
25.8% | 22.8% | 9.4% | 18.5% | 16.1% | 8.7% | 26.8% |
【参考】中小企業診断協会 中小企業診断士試験 過去の試験結果・統計資料
中小企業診断協会では、二次試験の中小企業の診断及び助言に関する実務の事例のテーマとして、「マーケティング・流通を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」と「生産・技術を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」を出題すると明言しています。
つまり、運営管理は二次試験に直結しているということです。
中小企業診断士をストレートで合格したいと思っている人には、非常に重要な科目であると言えます。
出題形式と配点
運営管理は、以下の仕様で出題されます。
・時間数は90分
・択一マークシート形式(四肢または五肢択一式)
・問題数は40~43問で、前半が生産管理、後半が店舗・販売管理
出題傾向と頻出テーマ
生産管理も店舗・販売管理も良く出るテーマには偏りがあります。
頻繁に出るテーマから攻略していきましょう。
この科目は、テーマ同士に関連性が少ないため、学習効率が高いのが特徴です。
さらに、二次試験との関連性が高いため、頻繁に出るテーマからじっくり理解すればストレート合格の可能性が高まります。
【生産管理の繁出テーマ】
・生産形態と生産方式:受注・見込生産、個別・ロット・連続生産、ライン生産・セル生産などの生産管理用語。
・資材・在庫管理、品質管理、IE:ほぼ毎年出題されるようなテーマです。
【店舗・販売管理の繁出テーマ】
・商品仕入、販売(マーチャンダイジング)や流通情報システム:これらの分野は、毎年の多数の問題が出題されています。
・物流管理:物流センター、サプライチェーンマネジメント関連。
運営管理の勉強法のポイント
運営管理の勉強法のポイントを解説します。
暗記と理解で半分は得点
テーマは非常に広い科目ですが、法則や原理・法律内容など、暗記で対応できる分野は約50%にもなります。
つまり、暗記だけで、やればやるだけ得点確率は上がるということです。
正に努力が結果に直結する科目であると言えます。
特に店舗施設や陳列手法などは、販売士検定2級公式テキスト(ハンドブック)を活用すると、ビジュアルに紹介されていますのでイメージで記憶出来ます。
すると、さらに暗記が楽になります。
アウトプット学習で効率的な学習
生産管理などの問題は、公式をある程度理解したら、テーマごとに過去問を解き、解説を読んで正解率を高めていきましょう。
そして、テーマごとに理解度を〇△×で集計し、一通り終わったら、△×の分野を重点的にアウトプット学習しましょう。
テキストに△×テーマのところに付箋をはり、正解率や理解が高まったら付箋を剥がしていく戦術も良いでしょう。
範囲が膨大にある科目ですから、要は徹底的に無駄を省いた戦術を実行するわけです。
まとめ
中小企業診断士1次試験の運営管理の科目は、内容が広範囲に及び、年度によって合格率も乱高下するため、攻略が難しい科目に思われがちです。
しかし、テーマ間の関連性が少なめであるため、きちんと取り組めば、充分に得点が出来る科目でもあります。
さらに、二次試験との関連が深いため、ストレート合格の鍵を握る科目とも言えます。
最終合格を見据えて、繁出テーマからじっくりと理解していきましょう。
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