中小企業診断士の科目別難易度は?1次試験で難しい科目はどれ?
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中小企業診断士は我が国唯一のコンサルティング国家資格であり、ビジネスマンの取りたい資格として人気です。
近年1次試験が科目合格制となり、7科目をどう攻略して突破していくかが受験生にとっての課題になっています。
特に試験勉強を始めたばかりの方は、どんな学習方法が有効なのかを知りたいところですね。
この記事では、科目ごとの難易度やその傾向を分析しています。
試験傾向を掴んで、自分に合った最短合格方法を見つけていきましょう。
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ここでは、中小企業診断士1次試験の科目別の難易度・合格率について見ていきます。
なお、2次試験や、1次2次試験全体の難易度や合格率、難易度などについて知りたい人は以下のコラムもぜひご覧ください。
※関連コラム:中小企業診断士の難易度や偏差値を解説!どれくらい難しい?
直近7年間の科目別合格率の動向
直近7年間の、中小企業診断士1次試験の科目別合格率を表にまとめると、以下のようになります。
平均合格率でみると、企業経営理論で比較的高い数値となっています。
その一方で、平成30年度の「経営法務」は僅か5.2%と、極めて低い合格率となる科目・年も存在します。
また、合格率は年度によってもばらつきがあるのが特徴です。
科目名/年度 | 平成30年 | 令和元年 | 令和二年 | 令和三年 | 令和四年 | 令和五年 | 令和六年 | 平均 |
経済学・経済政策 | 26.4 | 25.8 | 23.5 | 21.1 | 10.5 | 13.1 | 14.3 | 19.2 |
財務・会計 | 7.3 | 16.3 | 10.8 | 22.4 | 13.3 | 14.3 | 15.1 | 14.2 |
企業経営理論 | 7.1 | 10.8 | 19.4 | 34.8 | 17.3 | 19.8 | 40.0 | 21.3 |
運営管理 | 25.9 | 22.8 | 9.4 | 18.5 | 16.1 | 8.7 | 26.8 | 18.3 |
経営法務 | 5.2 | 10.2 | 12.0 | 12.8 | 26.9 | 25.6 | 13.2 | 15.1 |
経営情報システム | 22.9 | 26.6 | 28.7 | 10.6 | 18.5 | 11.4 | 15.6 | 19.2 |
中小企業経営・中小企業政策 | 23.0 | 5.6 | 16.4 | 7.1 | 10.9 | 20.6 | 5.6 | 12.8 |
難易度を総合判定してみる
平均合格率だけでは、科目別難易度を判断する材料としては不十分です。
その合格率がどのくらい変動するかというばらつきも重要です。
そこで、科目別の合格率のうち、「15%を切った回数」をカウントしてみました。
過去7年間の科目別平均合格率と15%を切った回数を表にし直してみました。
15%を切った回数を第一基準、科目別の平均合格率を第二基準と考えて、難易度を判定してみましょう。
科目名/比較項目 | 平均合格率 | 15%未満回数 |
経済学・経済政策 | 19.2 | 3 |
財務・会計 | 14.2 | 5 |
企業経営理論 | 21.3 | 2 |
運営管理 | 18.3 | 3 |
経営法務 | 15.1 | 5 |
経営情報システム | 19.2 | 2 |
中小企業経営・中小企業政策 | 12.8 | 5 |
難しい科目
平均合格率と、15%を切った回数で難易度を考えると、以下の3科目が特に難しいです。
- 経営法務
- 中小企業経営・中小企業政策
- 財務・会計
①経営法務
令和6年度の中小企業診断士1次試験受験者の「勤務先区分別人数」を見ると、「民間企業勤務」が15,789人と最も多く、全体の受験者のうち約62.4%を占めています。
そして、民間企業に勤務している人のうち、法務部など専門部署に勤務している人は稀でしょう。
さらに、その出題内容についても、「事業開始、会社設立及び倒産等に関する知識」「知的財産権に関する知識」「取引関係に関する法務知識」「企業活動に関する法律知識」「資本市場へのアクセスと手続」など、起業から倒産までのありとあらゆる法的知識が範囲となっており、実践的知識が広く求められています。
これらの要因から、受験者の多くが難易度の高い科目と感じています。合格率が低いのはある種当然であるとも言えるでしょう。
②中小企業経営・中小企業政策
平均合格率は12.8%と、難関科目です。過去5年間の中で15%を切ることは5度で、安定的に厳しい科目であると言えます。
この科目は、中小企業に対する国の支援施策の詳細ですから、毎年内容が更新されます。つまり、毎年新たな取組が必要になるため、このように厳しい傾向にあるのでしょう。
③財務・会計
この科目も平均合格率が15%を切るなど大変厳しい合格率であると言えるでしょう。
貸借対照表や損益計算書など、普段見慣れない書類を読みこなす必要が出てくるなど、理解するまで時間がかかるのが難しい一因かもしれません。
まとめ
中小企業診断士の1次試験科目について、合格率や合格率のばらつき、科目の特性という視点から見てきましたが、いかがでしょうか?
単に平均した合格率だけでは見えてこない、実質的な難易度が実感できたのではないでしょうか?
1次試験には対策が必要であるとご理解いただけたと思います。
これらの難易度分析に基づき、自分らしい戦略を立案し、最短距離で中小企業診断士1次試験突破を目指していきましょう。
関連コラム:中小企業診断士試験の概要|試験日・申し込み方法も解説
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