銀行員が中小企業診断士の資格を取得する4つのメリット
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銀行員の方が中小企業診断士の資格を取得すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?
現在銀行に勤めており、中小企業診断士の取得を考えている方にとって取得するメリットは気になると思います。
このコラムでは、銀行員の方が中小企業診断士の資格を取得するメリット及び難易度について解説します。
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銀行員が中小企業診断士の資格を取得するメリット
結論から言えば、銀行員の方が中小企業診断士の資格を取得するメリットは大きいです。
銀行員の方が中小企業診断士の資格を取得するメリットは、
①他の人材との差別化を図ることができる
②営業や経営支援に関するスキルを伸ばすことができる
③転職に有利になる
④独立して中小企業診断士となることもできる
の4点です。
このようにメリットが沢山あり、資格を取得して引き続き銀行に勤務する場合のみならず、転職や独立といった場合のメリットもあります。
他の職業では中小企業診断士の資格をここ沢山生かせることは少ないので、特に銀行員の方が資格を取得するメリットは大きいです。
また、銀行員の方など、金融機関に勤める数多くの方が中小企業診断士試験の申し込みを行い、合格していることが分かります。
以下では、過去8年間の金融機関に勤める方の申込者数と合格者数を表にしてまとめてみました。
中小企業診断士1次試験では、毎年2,100人以上の金融機関に勤める方が受験されています。
年度 | 1次試験の申込者数(政府系金融機関勤務+政府系以外の金融機関勤務) | 合格者数 | 合格率 |
2024年 | 2,451人 | 568人 | 23.2% |
2023年 | 2,565人 | 601人 | 23.4% |
2022年 | 2,659人 | 579人 | 21.8% |
2021年 | 2,645人 | 701人 | 26.5% |
2020年 | 2,123人 | 587人 | 27.6% |
2019年 | 2,300人 | 555人 | 24.1% |
2018年 | 2,345人 | 405人 | 17.2% |
2017年 | 2,364人 | 391人 | 16.5% |
参照:過去の試験結果・統計資料
これは、金融機関に勤める方の統計なので必ずしも銀行員の方に限りませんが、銀行員の方もこの中に含まれており多くの方が中小企業診断士試験に申し込みをしていることが分かります。
また、2次試験における金融機関に勤務する方の合格率は10%を超えています。
年度 | 2次試験の合格者総数(人) | 銀行員の合格者数(人) | 合格率 |
2023年 | 902 | 144 | 15.96% |
2022年 | 1,042 | 210 | 20.15% |
2021年 | 1,040 | 195 | 18.75% |
2020年 | 808 | 165 | 20.42% |
2019年 | 1,088 | 117 | 10.75% |
2018年 | 905 | 99 | 10.93% |
2017年 | 828 | 102 | 12.32% |
参照:過去の試験結果・統計資料
メリットについて詳しく解説していきます。
①他の人材との差別化を図ることができる
銀行に勤めている場合、中小企業診断士の資格を取得すれば中小企業経営について詳細な知識を持つことができます。
例えば銀行の融資担当として中小企業への融資を行うか否かの判断を行う場合、今後の市場規模の拡大状況や地域経済の見通しなど融資先企業の将来性を見極めたうえで判断することができるようになります。
そのため他の人材が持っていないスキルを発揮できるので差別化を図ることができます。
これにより出世の見込みが出てきます。
②営業や経営支援に関するスキルを伸ばすことができる
銀行員の方は財務・会計分野で沢山の知識を持っていますが、営業や経営支援担当の銀行員の方は中小企業の経営に関する知識を持つ必要があります。
中小企業診断士を取得すると、財務会計の知識以外にも企業経営理論や運営管理といった中小企業の経営に関する知識を持つことができます。
これにより、営業担当では中小企業の実情に合った金融商品の販売、経営支援担当ではより詳細な今後の経営戦略の助言などを行うことができます。
③転職の際に有利になる
これまで勤めていた銀行から他の企業などへと転職する場合、中小企業診断士の資格を取得していると有利になります。
中小企業診断士は経営に関する様々な知識を備えており、また多角的・俯瞰的視点から物事を見ることが得意です。
そのため、採用側からみれば経営に関する知識を備え、多角的・俯瞰的視点を備えた人材と評価できるため、積極的に採用されやすくなります。
また、資格を持っていることで経営コンサルティング事務所など転職先の選択肢が広がります。
④独立して中小企業診断士となることができる
銀行を辞めて中小企業診断士として働くこともできます。
中小企業診断士として活動する場合、銀行で働いた経験を生かして財務・会計や銀行融資などに専門性を持つことができます。
専門性により他の中小企業診断士と差別化を図ることができ、案件の増加を見込むことも可能です。
また、独立開業後は仕事量の増減を自分で決めることができるので、自己が目指すべきワーク・ライフ・バランスを実現できます。
銀行員にとって中小企業診断士試験の難易度は?
銀行員の方にとって、中小企業診断士試験は難しいです。
現在銀行に勤めている場合、当然ですが働きながら勉強する必要があります。
そのため時間を日常の生活から作って勉強しなければならなりません。
銀行員の方は残業もあるため、勉強時間を作ること自体が大変です。
また、勉強時間を作った上で長い勉強期間が必要になります。
一般に中小企業診断士の合格までに必要な勉強時間は1,000時間とされています。
毎日2時間勉強するとしても、1年半かかる計算となります。
銀行員が取得することの多い他の資格と比較してみると、銀行業務検定2級の各科目が60~70時間、FP2級が150~300時間、宅建士が250時間となっているので、中小企業診断士の勉強はこれらの資格の3~10倍ほどの勉強が必要になります。
また、銀行員の方に有資格者を対象とする科目免除はありません。
銀行業務の知識を生かせる財務・会計科目がありますが、免除はされないため受験が必要です。
そのため中小企業診断士1次試験では7科目全てを受験して合格しなければなりません。
このように中小企業診断士試験は難しいですが、先に挙げたメリットも大きいので資格スクールの講座などを活用して合格を目指しましょう。
まとめ
このコラムのまとめです。
・銀行員が中小企業診断士の資格を取得するメリットは以下の4点
①他の人材との差別化を図ることができる
②営業や経営支援に関するスキルを伸ばすことができる
③転職の際に有利になる
④独立して中小企業診断士となることができる
・中小企業診断士は難しいものの、メリットも大きいため資格スクールなどを活用すべし
様々なメリットがあることを理解できたのではないでしょうか?
試験勉強は大変ですが、ぜひ資格取得を目指してみましょう。
関連コラム:中小企業診断士とは?仕事内容や取得のメリット・なるまでの流れを詳しく解説
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