中小企業診断士の資格は、定年後に役立つ資格なのでしょうか。

中小企業診断士の資格取得を検討している方は気になりますよね。

中小企業診断士は企業経営のエキスパート資格ですが、定年後に役立つ資格なのか、理由と併せて解説します。

定年後に中小企業診断士の取得がおすすめの理由

結論から申し上げますと、定年後に中小企業診断士の取得はおすすめです。

その理由は以下の通りです。

新たな人脈やネットワークの形成につながる

企業経営の専門家である中小企業診断士の主な仕事は、企業の経営状態を診断し、今後の経営戦略を提案するといったものです。

これらの仕事では、経営戦略実現のため新店舗の開業申請に向け行政書士など他の士業の人と連携することや、ISOを取得するためISO取得に専門性を持った他の中小企業診断士とともに仕事を行うことがあります。

また、中小企業診断士同士での勉強会や交流会も頻繁に行われています。

このように、中小企業診断士は他者との交流が多く生まれる資格であり、資格の取得により新たな人脈やネットワークを築くことができます。

定年後の再就職に有利になる

定年後の方が再就職する場合、経験のほかに資格の有無といった点も重視される傾向があります。

中小企業診断士を取得すると、企業に関する法律や運営管理など様々な知識を得ることができ、また物事を俯瞰的に判断できるようになるので、他の求職者にはない知識や視点を持った人材と評価され、採用されやすくなる可能性があります。

例えば公的機関では事業承継や企業支援のアドバイザーを募集していることがあり、経営戦略の専門家である中小企業診断士にピッタリの仕事といえます。

このように、中小企業診断士の資格を取得することは、経験のみならず資格を兼ね備えた人材と評価される可能性があり、定年後の再就職に有利と考えられます。

定年前に取得した資格を活用し科目免除できる可能性がある

中小企業診断士の第1次試験では、他の資格を持っていることで、科目の受験が免除される制度があります。

例えば不動産鑑定士補、税理士、技術士、情報処理技術者試験合格者などは、該当する特定の科目が免除されます。

中小企業診断士1次試験の科目免除とは？対象になる資格や期限を解説

他の資格でも科目免除制度がある資格はありますが、中小企業診断士試験ほど科目免除の対象の資格が沢山あるものは少ないです。

定年前に取得した資格を活かして中小企業診断士の試験を進めることができるため、勉強量の圧縮につながります。

中小企業診断士は、科目の受験を免除される資格が多いので、定年前に取得した資格を利用できるというメリットがあります。

経験を活かした仕事をすることができる

中業企業診断士は業界の特殊性を踏まえて経営戦略を提案することもあります。

特に定年後に中小企業診断士となった場合、勤めてきた同業の顧客に対する経営戦略の提案では、業界の特殊性を踏まえたアドバイスができます。

他の中小企業診断士にはない洗練されたアドバイスは信頼を生むことになり、仕事量の増加につながるでしょう。

このように中小企業診断士は、定年までの豊富な経験を活かして仕事をすることも可能といえます。

定年後に中小企業診断士として仕事を得るために必要な事

定年後に中小企業診断士の資格を取得することはおすすめですが、資格を取れば誰でも簡単に仕事を得られるわけではありません。

まず、新たな知識を常に取り入れていくことが必要です。

中小企業診断士は経営アドバイスを行いますが、企業の経営を取り巻く環境は日々変化します。

そのため経済動向など最新の情報に目を配ることや、法改正の勉強といった知識のアップデートが必要です。

中小企業診断士となった以上はこれらを欠かすことはできず、変化する企業環境に対応したアドバイスができるようにならなければいけません。

また、仕事獲得に向けて積極的に活動を行うことも必要です。

例えば自社サイトを作成して新規顧客の取り込みを行う、人脈を広げて同業者や既存の顧客などから仕事を紹介してもらう、仕事に対する満足度を上げてリピート受注を増やすといった方法があります。

このように、様々な方法で顧客を取り込んでいかなければなりません。

定年後に中小企業診断士試験に合格する難しさ

中小企業診断士試験の1次試験における60歳以上の合格率は近年7～22％で推移しており、低い水準であることが分かります。

受験生全体の合格率と比較すると、例年10％ほど60歳以上の受験生の合格率が低い傾向があります。

2次試験での60歳以上の合格率は近年3～11％程度となっており、1次試験より更に低い合格率にとどまっていることが分かります。

また受験者全体の合格率との比較では、2次試験でも1次試験と同様に10％ほど60歳以上の受験生の合格率が低いです。

もっとも、中小企業診断士には受験資格がなく誰でも受験でき、また合格している60歳以上の受験生もいます。

定年後も中小企業診断士の資格をもとに働くことができるので、一念発起して取得を目指すことをおすすめします。

講座を活用して、効率的に資格を取得

先に見たように定年後の年齢での中小企業診断士の合格率は低くなっています。

そのため、講座を活用した効率的な資格の取得がおすすめです。

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