専修大学法科大学院の特徴・入試情報!難易度や学費、スカラシップ入試や過去問入手方法についても解説
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司法試験に合格したい場合、まずは法科大学院(ロースクール)を修了して、司法試験の受験資格を得ることが必要です(予備試験ルートの場合を除く)。
専修大学法科大学院は、関東にある有名私立ロースクールであり、受験を検討されている方も多いのではないでしょうか。
そこで、本コラムでは、専修大学法科大学院の特徴や司法試験合格率のほか、入試情報、過去問の入手方法などについても詳しく解説していきたいと思います。
目次
専修大学法科大学院(専修大学ロースクール)の基本情報・特徴
この章では、専修大学法科大学院の基本情報や特色について解説します。
基本情報
専修大学法科大学院の基本情報は以下のとおりです。
名称 | 専修大学法科大学院 |
---|---|
所在地 | 東京都千代田区神田神保町(神田キャンパス内) |
研究科 | 法務研究科 |
専攻 | 法務専攻 |
開設 | 2004年4月 |
標準修業年限 | 3年 |
入学定員 | 28名(入学定員のうち法学既修者14名、法学未修者14名) |
収容定員 | 84名 |
開講形態 | 昼間開講制(一部夜間開講あり) |
在籍者数 | 42名 (2023年5月1日現在) |
課程 | 専門職学位課程 |
特色
専修大学法科大学院の特色としては、充実した支援体制が挙げられます。
①担任制
専修大学法科大学院では、一人ひとりの生徒に向き合えるよう、担任制を採用しています。
1クラスは、15人以下で担任との距離が近いため、困ったことがあれば、いつでも相談できる体制が整っています。
②少人数主義
細やかな指導を目的として、専修大学法科大学院では、全ての開講授業を20人程度の少人数で行っています。
少人数だからこそできる、対話形式など双方向的な内容の授業を実施している点が特徴です。
③先端かつ多彩な科目群
2年・3年のタイミングで、多彩な専門分野から、自分の取りたい授業を選択できます。
そのため、自分の興味に沿った授業を選択する他、苦手な部分の強化を集中的に行うことができるというメリットがあります。
また、多様な分野を学べるため、実務においても様々な課題に対応できる法曹を目指すことができます。
④進路に関する支援
専修大学法科大学院では、クラス担任が、日常的な学習相談や進路指導を行っています。
その他、弁護士資格を有する教員を中心に、進路相談に応じ、実務家がどのようなことを行っているか、今後どのような分野に進むことが適しているのか等について、指導助言を行っています。
また、キャリアデザインセンターによるキャリアカウンセリング、キャリア形成支援課における就職相談、S-netを利用した企業のOB・OG情報・求人情報検索なども利用可能です。
⑤健康に関する支援
健康相談については、専修大学法科大学院がある神田8号館と道を隔てて徒歩3分程度で利用できる神田9号館1階に保健室が設置されており、内科を中心とした(メンタルケアを含む)医師が月曜から金曜までの一定の時間帯に診察を行っています。
専修大学法科大学院の倍率と難易度!入試結果は?
この章では、専修大学法科大学院の倍率と難易度について紹介します。
専修大学法科大学院の2021年〜2024年度の入試倍率(既修・未修合計)は以下のとおりです。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
2024 | 311 | 39 | 8.0倍 |
2023 | 259 | 32 | 8.1倍 |
2022 | 194 | 44 | 4.4倍 |
2021 | 110 | 43 | 2.6倍 |
近年の専修大学法科大学院の入試倍率は、およそ2〜8倍程度です。
2023年度の法科大学院別の入試倍率ランキングによれば、専修大学法科大学院の順位は全国34校中1位で、非常に高い順位となっています。
さらに、近年では受験者数がますます増加していることから、しっかりと入試に向けた対策を行う必要があります。
専修大学法科大学院の入試情報・募集要項
この章では、専修大学法科大学院の入試情報・募集要項(令和7年度)について説明します。
入試日程・合格発表スケジュール
第一期
- 出願期間
2024年6月13日(木)~6月20日(木)
- 試験日
既修者試験:2024年7月6日(土)
未修者試験:2024年7月7日(日)
- 合格者発表日
2024年7月12日(金)
第二期
- 出願期間
2024年8月19日(月)~8月26日(月)
- 試験日
既修者試験:2024年9月14日(土)
未修者試験:2024年9月15日(日)
- 合格者発表日
2024年9月20日(金)
第三期
- 出願期間
2024年11月7日(木)~11月14日(木)
- 試験日
既修者試験:2024年11月30日(土)
未修者試験:2024年12月1日(日)
- 合格者発表日
2024年12月6日(金)
第四期
- 出願期間
2025年1月23日(木)~1月30日(木)
- 試験日
既修者試験:2025年2月15日(土)
未修者試験:2025年2月16日(日)
- 合格者発表日
2025年2月21日(金)
試験科目・入試内容
専修大学法科大学院の入試は、大きく未修者入試と既修者入試に分かれます。
また、それぞれについて、スカラシップ入試と一般入試の2種類があります。
スカラシップ入試とは、奨学生入学試験のことです。
優秀な人材を募集し、勉学を奨励する目的で「スカラシップ入試奨学生」を募集しており、学費(入学金、授業料、施設費)相当額並びに月額8万円(年額96万円)が奨学金として給付されます。
定められた条件に該当する人は、出願資格を得ることができ、一般入試との併願も可能です。
①法学未修者入試
【スカラシップ入試】
出願書類による書類審査、筆記試験〔小論文〕及び面接試験により総合的に判断して合格者が決定されます。合格者全員が「スカラシップ入試奨学生」として採用されます。
配点:書類審査(50点)、筆記試験〔小論文〕(100点)、面接試験(70点)
【一般入試】
出願書類による書類審査、筆記試験〔小論文〕により総合的に判断して合格者が決定されます。
※一般入試では面接試験が実施されません。
配点:書類審査(80点)、筆記試験〔小論文〕(100点)
②法学既修者入試
【スカラシップ入試】
出願書類による書類審査、筆記試験〔民法・憲法・刑法は論述式、商法・民事訴訟法・刑事訴訟法は短答式〕及び面接試験により総合的に判断して合格者が決定されます。合格者全員が「スカラシップ入試奨学生」として採用されます。
配点:書類審査(50点)、筆記試験(民法120点、憲法80点、刑法80点、商法40点、民事訴訟法40点、刑事訴訟法40点の合計400点)、面接試験(70点)
【一般入試】
出願書類による書類審査、筆記試験〔民法・憲法・刑法は論述式、商法・民事 訴訟法・刑事訴訟法は短答式〕により総合的に判断して合格者が決定されます。
※一般入試では面接試験が実施されません。
配点:書類審査(80点)、筆記試験(民法120点、憲法80点、刑法80点、商法40点、民事訴訟法40点、刑事訴訟法40点の合計400点)
募集定員
- 法学未修者 14名(3年制:法律学の基礎的な学識を有しない者)
- 法学既修者 14名(2年制:法律学の基礎的な学識を有すると認められた者)
【入学試験ごとの募集人員】
第一期 スカラシップ入試
- 法学未修者 5名
- 法学既修者 5名
第一期 一般入試
- 法学未修者 2名
- 法学既修者 2名
※第二期入試以降の募集人員については、それぞれの出願期間前日までにWebサイトにて公表。
※参考:法科大学院学生募集要項.
専修大学法科大学院の司法試験合格率
専修大学法科大学院の令和元年度~令和5年度司法試験における合格率は以下のとおりです。
年度 | 受験者数 | 最終合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和5年度 | 35 | 10 | 28.57% |
令和4年度 | 27 | 7 | 25.93% |
令和3年度 | 36 | 10 | 27.78% |
令和2年度 | 40 | 8 | 20.00% |
令和元年度 | 56 | 7 | 12.50% |
令和5年度司法試験においては、受験者35名中10名が最終合格しており、合格率は28.57%となっています。
※参考:修了者の進路・活動状況|専修大学
専修大学法科大学院の司法試験合格率ランキング
専修大学法科大学院の令和5年度司法試験における司法試験合格率は、40校中18位でした。
詳しくは、以下のコラムをご覧ください。
関連コラム:【2023最新】法科大学院のおすすめランキング!司法試験の合格率が高いのは? | 司法試験・予備試験コラム
専修大学法科大学院の学費・入学料、および奨学金制度
この章では、専修大学法科大学院の学費・奨学金制度について説明します。
学費
専修大学法科大学院の学費・諸費は以下のとおりです。
【標準(3年制)コース】
第1年度
- 入学金 20万0000円
- 授業料 95万9000円
- 施設費 26万0000円
- 教育充実費 2万0000円
- 校友会入会金 1万0000円
合計 144万0000円
第2年度
- 授業料 95万9000円
- 施設費 26万0000円
- 教育充実費 2万0000円
- 校友会入会金 1万0000円
合計 124万0000円
第3年度
- 授業料 95万9000円
- 施設費 26万0000円
- 教育充実費 2万0000円
- 校友会入会金 1万0000円
合計 124万0000円
【短縮(2年制)コース】
第1年度
- 入学金 20万0000円
- 授業料 95万9000円
- 施設費 26万0000円
- 教育充実費 2万0000円
- 校友会入会金 1万0000円
合計 144万0000円
第2年度
- 授業料 95万9000円
- 施設費 26万0000円
- 教育充実費 2万0000円
- 校友会入会金 1万0000円
合計 124万0000円
したがって、
標準コースの場合、144万0000円+124万0000円+124万0000円=392万0000円
短縮コースの場合、144万0000円+124万0000円=268万0000円
が合計でかかることになります。
やはり私立のロースクールである分、学費は国立のロースクールより高めになっています。
※参考:学費・奨学金|専修大学
奨学金制度
専修大学法科大学院では、様々な奨学金制度が用意されています。
新入生対象 学術奨励奨学金
名称 | 種別 | 対象及び要件(採用人員) | 奨学金及び採用期間 |
---|---|---|---|
スカラシップ入試奨学生 | 給付 | 入学者選抜試験(スカラシップ入試)の合格者全員 | 未修者にあっては3年間、既修者にあっては2年間、入学金、授業料及び施設費相当額並びに月額8万円(年額96万円)を奨学金として支給 |
新入生学術奨励奨学生A | 給付 | 入学者選抜試験(一般入試)の合格者のうち、その成績が極めて優秀な者(未修者及び既修者の合格者のうちから10名以内) | 未修者にあっては3年間、既修者にあっては2年間、入学金、授業料及び施設費相当額を奨学金として支給 |
新入生学術奨励奨学生B | 給付 | 入学者選抜試験(一般入試)の合格者のうち、その成績が優秀な者(未修者及び既修者の合格者のうちから10名以内) | 未修者にあっては3年間、既修者にあっては2年間、授業料の2分の1相当額を奨学金として支給 |
新入生特別学術奨励奨学生 | 給付 | 専修大学の卒業生で、本学法科大学院の入学者選抜試験の合格者全員 | 未修者にあっては3年間、既修者にあっては2年間、月額8万円(年額96万円)を奨学金として支給 |
在学生対象 今村力三郎記念奨学生
在学生で前年度の学業成績が優れている者に対し奨学金を支給する「今村力三郎記念奨学生」制度を設けています。この奨学生制度は、より多くの学生への経済的支援も目的の一つとしていますが、正規授業の理解を深め良好な成績を修めることが司法試験の合格に欠かせない重要な要素であるとの考えに基づき導入されています。
名称 | 種別 | 対象及び要件(採用人員) | 奨学金及び採用期間 |
---|---|---|---|
今村力三郎記念奨学生 | 給付 | 在学生のうち、前年度の学業成績が上位であり、かつ、日頃の学習態度及び人物の点からも専修大学が誇れる法曹となることが期待できるもの。 ただし、学術奨励奨学生の受給者は、この対象者から外す。(2年次生(未修者)及び3年次生からそれぞれ若干名) | 2年次生(未修者)及び3年次生から授業料の2分の1相当額を奨学金として支給する |
※参考:学費・奨学金|専修大学
専修大学法科大学院の過去問入手方法
専修大学法科大学院の入学試験過去問(平成19年度~令和6年度)は、こちらのページで公開されています。
専修大学法科大学院の願書入手方法・出願方法
専修大学法科大学院の願書入手方法・出願方法については、こちらのページに詳しく記載されていますので、ご覧ください。
入試関係資料の請求は資料請求ページから行うことができます。
専修大学法科大学院に関するよくある質問
専修大学法科大学院は募集停止する?不適合評価を受けた?
専修大学法科大学院は、平成29年度の公益財団法人日弁連法務研究財団による評価で「法科大学院評価基準に適合していない」との評価を受けました。
しかし、令和4年~令和11年まで、「適合」の評価を受けていますので、信頼できる教育機関であると言えます。
現在、専修大学法科大学院が今後募集を停止するといった情報は公開されておらず、令和7年度入試も実施されます。
※参考:2022年度(令和4年度)の法科大学院認証評価の実施結果について
専修大学の法学研究科と法科大学院の違いは?
専修大学法学研究科は、税理士等の専門職業人を目指す者、国家・地方公務員、上級教職資格(専修免許状)を希望する者、継続学修を望む者など幅広い進路を目指す人のための大学院です。
一方で、専修大学法科大学院は、法曹を目指す人のための大学院であり、入学者の多くは司法試験合格を目標としています。
※参考:専修大学 法学研究科
専修大学法科大学院の時間割は?
2024年度の専修大学法科大学院の時間割は、専修大学法科大学院の公式ページから確認することができます。
専修大学法科大学院では、教育理念として、「議論による問題解決能力」を修得させることを掲げたうえで、「社会生活上の医師」とも言うべき市民生活に根ざした法曹や、強い責任感を持ちビジネスの先端的・国際的分野でも活躍できる優れた法律家を養成することを目指しています。
そのため、模擬裁判やエクスターンシップ等を履修することができるほか、2・3年次においては多様な専門分野(民事、刑事、企業法務、知的財産法務、渉外法務、コミュニティサービス関係等)に対応した多くの展開・先端科目が配置されており、学生自らの問題意識に合わせて選択履修することができます。
まとめ
このコラムでは、専修大学法科大学院の特徴や司法試験合格率、入試情報などについて詳しく解説してきました。
アガルートでは法科大学院入試(ロースクール入試)専願カリキュラムを用意しています。
このカリキュラムは、約1年間の学習で、難関法科大学院入試(ロースクール入試)突破を目指す方のためのカリキュラムです。
専修大学法科大学院を目指す方は、ぜひ一度検討してみてください。
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