琉球大学法科大学院の特徴・入試情報!過去問入手方法や倍率、夜間コースについても解説
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司法試験に合格したい場合、まずは法科大学院(ロースクール)を修了して、司法試験の受験資格を得ることが必要です(予備試験ルートの場合を除く)。
琉球大学法科大学院は、沖縄にある国立のロースクールであり、受験を検討されている方も多いのではないでしょうか。
そこで、本コラムでは、琉球大学法科大学院の特徴や司法試験合格率のほか、入試情報、過去問の入手方法などについても詳しく解説していきたいと思います。
目次
琉球大学法科大学院(琉大ロースクール)の基本情報・特徴
この章では、琉球大学法科大学院の基本情報や特色について解説します。
基本情報
琉球大学法科大学院の基本情報は以下のとおりです。
名称 | 琉球大学大学院法務研究科法務専攻(琉球大学法科大学院) Graduate School of Law, University of the Ryukyus |
開設 | 2004年(平成16年)4月 |
所在地 | 沖縄県中頭郡西原町字千原1番地琉球大学千原キャンパス |
終了年限 | 3年または2年(法学既修者) |
課程 | 専門職学位課程 |
学位 | 法務博士(専門職) |
入学定員 | 16名 |
認証評価 | R6/H30 / H27(再認証) / H25 / H22(再認証) / H20 |
自己評価 | H30 / H27(再認証・第5分野) / H25 / H22(再認証・第6・第9分野) / H20 |
教育課程等に関する情報 | 【PDF】 |
特色
琉球大学法科大学院の特色としては、徹底した少人数教育・充実したサポート体制が挙げられます。
琉球大学法科大学院には、入学定員16名に対し、16名の専任教員が配置されており、徹底した少人数教育によって、学生の実力に応じたきめ細かい充実した指導が実現しています。
専任教員のうち6名は、実務家教員(現役弁護士、元裁判官、元検察官)であり、一部の科目では研究者教員と実務家教員が共同して授業を行うなど、理論と実務の架橋を重視した教育が行なわれています。
また、琉球大学法科大学院は、学生の学習支援に関して、沖縄弁護士会の全面的なバックアップを受けています。
法科大学院出身の若手弁護士がアカデミック・アドバイザーとして授業をサポートしたり、答案練習会、オーダーメイド・ゼミ、ゼミのチューターなどを行なっています。
※参考:琉球大学法科大学院
琉球大学法科大学院の倍率と難易度
この章では、琉球大学法科大学院の入試倍率と難易度について紹介します。
琉球大学法科大学院の2021年〜2023年度の入試倍率(既修・未修合計)は以下のとおりです。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
2024 | 47 | 19 | 2.5倍 |
2023 | 39 | 15 | 2.6倍 |
2022 | 49 | 17 | 2.9倍 |
2021 | 35 | 17 | 2.1倍 |
近年の琉球大学法科大学院の入試倍率は、およそ2〜3倍程度です。
2023年度の法科大学院別の入試倍率ランキングによれば、琉球大学法科大学院の順位は全国35校中18位で、倍率から見る難易度は中程度と言えるでしょう。
関連コラム:【2024最新】法科大学院(ロースクール)入試の難易度を倍率と合格率から分析! | 司法試験・予備試験コラム
琉球大学法科大学院の入試情報・募集要項
この章では、琉球大学法科大学院の入試情報・募集要項(2025年度)について説明します。
入試日程・合格発表スケジュール
A日程
- 出願期間
令和6年7月26日(金)~8月2日(金)【当日消印有効】
- 試験日
令和6年8月31日(土),9月1日(日)
- 合格者発表日
令和6年10月3日(木) 11:00
B日程
- 出願期間
令和6年10月4日(金)~10月11日(金)【当日消印有効】
- 試験日
令和6年11月9日(土),11月10日(日)
- 合格者発表日
令和6年12月19日(木) 11:00
C日程
- 出願期間
令和6年12月17日(火)~令和7年1月2日(木)【当日消印有効】
- 試験日
令和7年1月25日(土),1月26日(日)
- 合格者発表日
令和7年2月27日(木) 11:00
※参考:琉球大学法科大学院入試概要
試験科目・入試内容
琉球大学法科大学院の入試方式には、大きく分けて、3年コース(法学未修者)、2年コース(法学既修者)、の2種類があります。
〈A・B・C日程共通〉
① 3年コース
記述式試験と面接試験が実施され、提出された書類と合わせて総合的に判断されます。ただし、 審査項目のいずれかの得点が平均点を著しく下回ったときは、不合格となることがあります。
各審査項目の審査の内容と配点は、以下の表のとおりです。
審査項目 | 各項目の内容 | 配点 (100点満点) |
---|---|---|
提出書類 | 入学志願票、志願理由書、成績証明書、その他資格、経歴や能力に関する書類 (提出は任意であり、英語を含む外国語試験のスコアレポートや推薦状を含む。) | 10点 |
記述式試験 | 時事・社会問題等に関する長文の資料(法的知識を必要としない文章等)を提示し、その資料に関する設問に対して記述式による解答を求める。 | 45点 |
面接 | 提出された書類を資料として個人面接を行い、 法曹(法律家)の資質や本法科大学院への適性があるかどうかを見る。 | 45点 |
②既修者コース
法律試験と面接試験が実施され、提出された書類と合わせて総合的に判断されます。ただし、合格するためには法律試験の合計得点が概ね60%以上であることが必要です。
また、受験した 5科目の法律試験のうち 1 つでも 30%未満の得点の科目があったときは、総合点にかかわらず不合格となります。
なお、法律試験以外の審査項目の得点が平均点を著しく下回ったときも、不合格となることがあります。
各審査項目の審査の内容と配点は、以下の表のとおりです。
審査項目 | 各項目の内容 | 配点 (100点満点) |
---|---|---|
提出書類 | 入学志願票、志願理由書、成績証明書、その他資 格、経歴や能力に関する書類 (提出は任意であり、英語を含む外国語試験の スコアレポートや推薦状を含む。) | 10点 |
面接 | 提出された書類を資料として個人面接を行い、 法曹(法律家)の資質や本法科大学院への適性があるかどうかを審査。 | 20点 |
法律試験 | 下表に掲げた試験科目につき、論述式の試験を行い、同表記載の配点で採点した上で、これを右欄記載の点数に換算した点数をもって、その成績とする。 | 70点 |
また、法律試験の試験科目ごとの配点は以下のとおりとなっています。
科目 | 配点 | 出題範囲等 |
---|---|---|
憲法 | 100点 | |
刑法 | 100点 | |
民法 | 150点 | |
商法 | 50点 | 会社法に限る。 |
民訴法 | 50点 | 上訴・再審を除く。 |
合計 | 450点 |
募集定員
【A日程】
募集人員 8名(2年コース 3名、3年コース 5名)
【B日程】
募集人員 6名(2年コース 3名、3年コース 3名)
【C日程】
募集人員 2名(2年コースと3年コース合わせて2名程度)
琉球大学法科大学院の司法試験合格率
琉球大学法科大学院の2017年度〜2020年度司法試験における合格率は以下のとおりです。
年度 | 受験者数 | 最終合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年度 | 34 | 3 | 8.8% |
2023年度 | 29 | 4 | 13.8% |
2022年度 | 26 | 2 | 7.7% |
2021年度 | 34 | 5 | 14.7% |
2020年度 | 26 | 6 | 23.1% |
2019年度 | 34 | 5 | 14.7% |
2018年度 | 26 | 4 | 15.4% |
2017年度 | 31 | 6 | 19.4% |
令和5年度司法試験においては、受験者34名中3名が最終合格しており、合格率は8.8%となっています(令和5年司法試験法科大学院等別合格者数等)。
琉球大学法科大学院の司法試験合格率ランキング
琉球大学法科大学院の令和5年度司法試験における司法試験合格率は、40校中38位でした。
法科大学院ごとの司法試験合格率ランキングについて、詳しくは以下のコラムをご覧ください。
関連コラム:【2024最新】法科大学院のおすすめランキング!司法試験の合格率が高いのは? | 司法試験・予備試験コラム
琉球大学法科大学院の入学料・学費、奨学金・授業料免除制度
入学料・学費
琉球大学法科大学院は、国立のロースクールであるため、学費は他の国立ロースクールと基本的には同じ金額になっています。
琉球大学法科大学院の学費は以下のとおりです。
第1年度
- 入学料 28万2000円
- 授業料 80万4000円
合計 108万6000円
第2・3年度
- 授業料 80万4000円
したがって、
既修コースの場合、108万6000円+80万4000円=189万0000円
未修コースの場合、108万6000円+80万4000円×2=269万4000円
が、合計でかかることになります。
そのため、既修コースであれば200万円弱、未修コースであれば300万円弱程度の学費を見積もっておく必要があります。
奨学金・授業料免除制度
奨学金制度
- 鎌倉フェローシップ・沖縄ロースクール奨学金
一般財団法人鎌倉フェローシップによる、新入生を対象とした給付型奨学金です。
対象者には、年額36万円が3年間給付されます(返還義務なし)。
入学後、申請書類を提出した新入生の中から、プレゼンテーション等の審査を経て、対象者が決定されます(1〜2名程度)。
詳細については、一般財団法人鎌倉フェローシップのホームページを確認してください。
- 当山フェローシップ・琉球大学法科大学院奨学金
琉球大学OBの当山尚幸弁護士からの寄付金を基にした給付型奨学金です。
対象者には、年額36万円が、既修コースの場合2年間、未修コースの場合3年間給付されます(返還義務なし)。入学後、応募者の中から書類審査や面接等によって1名の対象者が決定されます。
- おきなわサービサー夢応援奨学金
株式会社沖縄債権回収サービスによる寄付金を基にした給付型奨学金です。
主に夜間コースの学生を対象としており、対象者には、年額36万円が、既修コースの場合2年間、未修コースの場合3年間給付されます(返還義務なし)。入学後、応募者の中から書類審査や面接等によって1名の対象者が決定されます。
- 琉球大学後援財団奨学事業「琉球大学学生支援奨学金」
琉球大学後援財団による給付型奨学金です。
対象者には、年額30万円が1年間給付されます(返還義務なし)。
3年次に、応募者の中から書類審査等によって1名の対象者が決定されます。
授業料免除制度
- 成績優秀者授業料免除制度
成績優秀者について、年間の授業料が全額免除される制度です。
新入生については入学選抜試験の成績が、在学生については法科大学院における前年度の成績がそれぞれ考慮されて、対象者が決定されます(入学者5名程度)。
- 経済的困窮者の入学料及び授業料免除制度
経済的に困窮している世帯の学生について、入学料と授業料の双方または一方を、全額または半額免除する制度です。
世帯の前年度の収入や学部時代または在学中の成績を考慮して、決定されます。
※参考:支援態勢 | 琉球大学法科大学院
琉球大学法科大学院の過去問入手方法
琉球大学法科大学院の入学試験過去問(2004年度〜2024年度)は、琉球大学法科大学院ホームページで公開されています。
琉球大学法科大学院の入試対策を行う際には、参考にすると良いでしょう。
琉球大学法科大学院の願書入手法・出願方法
琉球大学法科大学院の出願書類等(募集要項)は、以下のいずれかの方法によって、入手することができます。
①テレメールで請求する
テレメールにアクセスする、またはテレメール [資料請求受付専用サイト]で資料請求番号「751051」を入力することで、直接、募集要項の請求申し込みをすることができます。
②郵送で請求する
郵便番号、受信場所、氏名を記名し、390円切手(普通)か740円切手(速達)を貼付した返信用封筒(角2号)またはレターパックライトを同封して、「募集要項請求」と朱書きの上、法科大学院係に申し込むことで、請求することができます。
③窓口で受け取る
法科大学院係の窓口で配付している募集要項をその場で受け取ることができます。
※参考:琉球大学法科大学院
琉球大学法科大学院に関するよくある質問
この章では、琉球大学法科大学院に関するよくある質問をまとめています。
琉球大学法科大学院の偏差値は?
法科大学院入試においては、大学入試などで使われるような偏差値は存在しません。
そのため、入試倍率や司法試験合格率などを参考にして、難易度を測るのが良いでしょう。
琉球大学法科大学院へのアクセスは?
琉球大学法科大学院の所在地は、〒903-0213 沖縄県中頭郡西原町字千原1番地です。
那覇空港からのアクセスはバスで45分ほどとなっています。
那覇空港からゆいレールの儀保駅あるいは、てだこ浦西駅で乗り換えて、バスで通うことも可能です。
また、那覇バスターミナルから琉球大学法科大学院までは、バスで40〜50分ほどの距離となっています。
まとめ
このコラムでは、琉球大学法科大学院の特徴や司法試験合格率、入試情報などについて詳しく解説してきました。
アガルートでは法科大学院入試(ロースクール入試)専願カリキュラムを用意しています。
このカリキュラムは、約1年間の学習で、難関法科大学院入試(ロースクール入試)突破を目指す方のためのカリキュラムです。
琉球大学法科大学院を目指す方は、ぜひ一度検討してみてください。
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まずは自分で過去問を解き、その後に最適な答案例を用いて解説をおこないます。
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