司法試験・予備試験の勉強で条文の素読は効果的?有効なやり方は?
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『素読』(そどく)って聞いたことありますか?
特に漢文で、内容の理解は二の次にして、文字だけを読むことという意味の熟語です。
そこから転じて、司法試験・予備試験の勉強法のうち、条文をそのまま読む勉強法を指します。
一見無意味に見える素読ですが、この勉強法は果たして効果的なのでしょうか。
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▶資料請求して特典を受け取る司法試験・予備試験の勉強における素読とは?
条文の素読とは、読んで字のごとく、条文をひたすら読んでいく勉強法を指します。
主に短答式試験・口述式試験の勉強法のひとつで、条文内容の暗記を促す効果があります。
素読は役に立つのか?
素読は役に立つのかは、ケースバイケースです。
司法試験・予備試験の勉強法のうち、最も重要なのは、過去問演習です。
その重要度を10とした場合、素読の重要性は1~2程度といえるでしょう。
ではいかなる場合に素読がその学習効果を発揮するのでしょうか。
試験ごとの素読の効果的な活用法
短答式試験
素読とは条文内容の暗記を促す勉強法です。
したがって、条文知識が直接得点につながる短答式試験で主にその効果を発揮します。
短答式試験で条文知識が重要となる科目は、民法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法です。
特に予備試験短答式試験の商法・民事訴訟法・刑事訴訟法はかなり細かい条文まで問われます。
これらの科目においては、条文知識が充実しているか否かで合否が分かれてくることもあり得えます。
なお、大きな得点源とはいえませんが、憲法の統治分野、刑法の総則においても条文知識が問われることがあるので、素読は効果的です。
予備試験 口述式試験
また、予備試験口述式試験においては、訴訟法の素読がやや重要です。
予備試験口述式試験では、訴訟手続について細かい条文知識を問われる場合があります。
また、過去に条文番号を問われる問題も出題されているので、何がどのあたりに規定されているかをおおまかに把握する必要があります。
したがって、口述対策としても条文を素読することは効果的です。
論文式試験
論文式試験においては、試験時に六法が貸与され、これを参照しながら解答を作成していくことができますので、素読そのものにはあまり意味がないかもしれません。
ただし、素読の際に、その条文の要件と効果を分類してみたり、関連する論点を想起してみたり、目次を用いて、その条文が法律全体の中でどのような位置づけになるかを確認してみたりすることは論文との関係でもとても意味のあることですので、おすすめします。
※関連コラム:司法試験予備試験に1年で合格する勉強法
素読をどう活用する?
まずはじめに覚えておいて欲しいことは、素読は過去問演習ほど重要ではないということです。
司法試験・予備試験の勉強法はあくまで過去問演習を繰り返すことに尽きます。
無理に手を広げすぎることは身を滅ぼします。
したがって、条文の素読は、過去問演習を十分に完了した方の、プラスαの勉強法にすぎません。
条文を素読する目的は、条文知識を増やして得点のチャンスを増やすことにあります。
目的と手段が逆にならないよう、気を付けてください。
素読活用術
そのうえで、素読をいかに活用すべきか。
素読=暗記です。
したがって、試験直前の勉強方法として活用するべきです。
また、素読は条文さえあればできるコンパクトな勉強方法です。
試験当日やることに困ったときは、とりあえず条文を素読するのがおススメです。
また、スキマ時間を活用して条文の素読をすることも効果的です。
通勤通学の間など、過去問演習に取り組むほどまとまった時間がとれない場合は条文を素読しましょう。
いつのまにか条文知識が増えているはずです。
まとめ
条文素読は、司法試験・予備試験の短答式や口述試験で効果的な勉強法です。
短答式では民法・商法・訴訟法などの条文知識が得点に直結し、口述式では訴訟手続の細かな知識が問われる場合があります。論文試験では六法を参照できるため、素読自体の重要度は低いですが、条文の要件や効果を整理することで理解が深まります。
学習方法としては、過去問演習が最優先ですが、直前期やスキマ時間に素読を取り入れることで、知識を補強する効果を期待できます。
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