自己紹介

名前:辻本隆さん
年代:30代前半
属性:社会人

受講されていた講座

法曹を目指すきっかけ

私は高校時代に理系の進学校に在学していたことで、漠然と医師を目指していました。

しかし、身体的病理の治癒だけではなく人間の社会的な営為に広く関わりたいと感じていたこと、及び、理系で知的財産分野に専門性を持った弁護士の先生との出会いも相まって、浪人中に文転を行い、法曹を志しました。

ただ、大学では法学部に進学したのは良いものの、自分の意志が十分ではなく、環境や金銭的な問題などを理由にして挫折してしまいました。

いったん社会人となりましたが、色々と思うところがあり、再受験を決意して、アガルートさんの講義のおかげで、学習再開から1年で合格できました。

アガルートアカデミーを知ったきっかけや選んだ理由

大学在学中は他の予備校に通っていましたが、社会人となってもう一度受験を考えたときに、うさぎのキャラクターの謎の広告が目に留まりました。

よくよく調べると、ネット上で評判が良かったこと、無料講義の内容を拝見すると必要最小限の内容で構成され短期合格に最適だと感じたこと、良心的な料金であったこと、大学時に通っていた予備校とは別にして気分転換をはかりたかったことから、アガルートさんを選択しました。

勉強の方針とどのように勉強を進めていたか

・失敗体験

大学在学中は、時間が無限にあるように錯覚していたため、とにかく非効率な勉強をしていたように思います。

例えば、大学1年の時に錯誤の論文問題で4~5日かけていたりしました。文章の構成がなぜそうなるのか、法的三段論法をなぜこの問題では展開しないのか、意思表示の内容を分解したときどこのズレが問題となっているのか、意思表示とはそもそも何なのか、などを考え出すときりがなく、テキストや基本書に戻って確認するのに膨大な時間を消費していました。

・失敗の原因

大学時の失敗の原因は、「ゴールを設定していないこと」にあったと思います。

つまり、「~年の予備試験に合格する」と自分の中ではっきりと決めていなかったため、合格に最適な手段をとることができていなかったことに、根本的な原因がありました。

・成功の原因

社会人となって再受験を決めた際は、周囲に意思を表明して、自分を追い込み、「なにがなんでも来年受かる」と目標を定めました。

そうすると、社会人で可処分時間が限られており、上記のような無駄な勉強をする時間はありませんので、今日は何をすべきかが明確となりました。

具体的には、「論文の会場でどう振舞うか」をイメージしながら、毎日論文問題の答案構成を行う勉強を中心に行いました。

学習時間はどのように確保し、一日をどのように過ごしていたか

フルタイムで仕事をしていましたので、学習時間の確保が最も重要な課題でした。

まず、本業では、法務部がありませんでしたので、一人法務を立ち上げる旨の交渉を会社と行い、少しでも予備試験の学習内容がリンクできるような業務内容に転換を試みました。

中小企業の契約書審査業務には、特に民法や商法がそのまま活きますので、実務上どのように使うかについて先取りできたように思います。

また、朝は5時半に起きて6時からは勉強を開始するようにしていました(辛くて寝てしまうこともままありました)。

8時半に家を出れば間に合いましたので、朝に最大2時間半の学習時間を確保しました。

また、通勤と休憩時間で合計2時間の隙間時間を確保できましたので、この時間は、主に短答学習と講義の聴き流しで利用しました。

加えて、帰宅するのが19時でしたので、そこから夕食をとって20時以降から23時までの3時間を勉強に充てました(ただ、22時からは眠くてあまり集中できていなかったように思います)。

このように、理論的には7時間半の学習時間を確保できましたし、学生時代とは異なって締切効果がありますので、各ブロックで集中して勉強ができたと思います。

直前期の過ごし方(どのような勉強をして,どのような心構えで試験を迎えたか)

短答については、間違えた問題だけ、過去問を5~10周(科目ごとに異なりますので正確にカウントできていません)行い、それでも間違う問題は、「短答まちがえポイント集」を作成して見直していました。

論文については、論証集に一元化することと並行して、ひたすら重要問題を回し、試験の1週間ほど前には論証集を見直すという勉強に切り替えました。

私の場合、可処分時間の関係上、答案練習に参加することができませんでしたので、答案構成時間についてだけあらかじめ決めておき、起案についてはほぼぶっつけ本番で挑みました。今考えるとかなりリスキーだったと思います。

口述については、口述過去問を3周解いて、何が足りないか把握して、アガルートテキストや大島本を参考に、まとめプリントを作成しました。この点についてはブログ等で情報がまとまっていますので、参考にさせていただきました。

心構えとしては、周囲に弁護士になると大言を吐いてしまったので、失敗した時のことを考えると大変不安でしたが、いままでやってきたことを信じ、勉強ができた環境や支えてくださった方に感謝して、試験に臨みました。

試験期間中の過ごし方

短答式試験の期間中は、「短答まちがえポイント集」を印刷して見直していました。

特に、「予備試験で合否を決めるのは論文である」というアドバイスをいただいていましたので、択一には一喜一憂することなく、淡々と過去問にだけに集中しました。

なお、事例型や刑法のような学説型の問題は、知識として知っていたとしても、問題形式に頭を慣らしておく必要がありますので、期間中にはそこの問題だけを解くことは行いました。

論文の期間についても、論証集に一元化していましたので、これの見直し以外は行いませんでした。論文試験後は知的体力を消耗しますので、一日目の電車の帰りに翌日科目の見直しをして、家ではすぐ寝ました。

口述試験については、2日間浦安のホテルに泊まって過ごしました。こちらもポイント集を見直したり、基本書をざっと見直すだけで、余計なところまで手を広げることはしませんでした。

ただ、民法の択一を見直していませんでしたが、今年は択一っぽい知識をゴリゴリと聞かれましたので、余裕のある方は、論文~口述の間に、択一についても見直すことをお勧めいたします。

受験した時の手ごたえと合格した時の気持ち

短答の試験会場に入ると、一回諦めたのに、また受験させてもらえたという感謝の気持ちや、周囲のみんなも頑張ってここに来たんだなという気持ちで泣きそうになりました。

一方で、受験の心持については、短答は大学のうちに通過していたこともあって、択一は合格できるだとうという気持ちで挑みました。

ただ、ふたを開けてみると、合格はできたものの、一般教養の正答率が運よく8割弱あって、もし確答分以外が全問不正解なら、ギリギリ不合格ラインでした。

このように択一も一歩間違えると不合格になってしまいますので、決して油断をしてよい試験ではないと思います。

なお、一般教養科目で、確答できたもの以外を各5分の1で正答すると計算した場合には、今回のように8割弱の得点となるのは、まさかの「宝くじ1等が当たる半分の確率」でした。これに関してはすさまじく運が良かったのだと思います。

論文試験は、この1年のすべての集大成という形で全力で挑みましたので、受験後に全く後悔はありませんでした。むしろ、下手したら首席で受かっているんじゃないか、という謎の自信で胸を張って帰宅しました。

しかし、翌日冷静に考えると、ポカミスしているところが何個も思い浮かんできて、合格発表まで気が気ではありませんでした。

合格発表時は、それまで不安だった分、安心感と感謝が沸き上がってきました。

実際にはスレスレの合格で、謙虚さを忘れてはいけないことをつくづく思い知らされました。

口述試験は、刑事・民事の2科目が実施されるところ、合格率は98%程度で、両方とも失敗しない限り合格する、といった相場感です。

私の場合、模擬試験では高得点を頂いていたので、ある程度自信がある状態で挑みました。

しかし、1日目の刑事は大変うまくいったのですが、特に自信のあった2日目の民事でまさか頭が真っ白になってしまい、沈黙や副査の先生の介入が複数回発生して、最悪不合格に足を突っ込んだかという印象でした。口述でダメだった場合、短答からやり直しとなるため、帰りの新幹線では一人絶望していました。

結果は120点(118点以上合格)で、内訳はわかりませんが、刑事61(成功)+民事59(失敗)ではなかったかと思います。こちらも、仮に刑事も民事と同じ頭真っ白状態に陥ってしまうと、不合格となってしまうということですので、高い合格率に惑わされず、悔いの残らない万全の準備を行う必要があるように感じます。

振り返ってみて合格の決め手は?それに、当該講座はどの程度影響したのか

合格の決め手は、「来年絶対に合格する」という覚悟です。

この気持ちがあったから、最短合格に最も効果的と感じたアガルートさんの講義を受講させていただき、実際に最短の合格ができたのだと思います。

反対に、「来年は絶対に合格する」という気持ちがなければ、自分の給与を削って、家族や会社に負担を強いてでも、受講に至るということはありませんでした。

何より、アガルートさんの素晴らしい講義がなければ、勉強再開から1年での合格は決してあり得ませんでした。

この場を借りて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

アガルートアカデミーを一言で表すと

神様

受験生に対するメッセージ

自分ができると思ったらできますし、できないと思ったらできません。

合格率がどうとか、大学の偏差値がどうだとか、社会人だから不利とか、周囲の情報に惑わされないでください。

私は学生時代、どれだけやっても合格できませんでした。

でも、「合格する」と決めた社会人では、それよりずっと不利な環境なはずなのに、一発で合格できました。

あなたのやりたことをやってください。

絶対にあきらめないでください。