名古屋大学法科大学院(ロースクール)入試過去問の出題傾向と対策
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名古屋大学法科大学院(ロースクール)入試の過去問の出題傾向と対策について解説しています。
全体
募集要項によると、以下のとおりである。
試験時間は、公法系科目が2時間、民事法系科目が2時間、刑事法系科目が1時間である。
法学既修者コース(2年コース)における配点割合は、書類審査評価:筆記試験
(法律科目試験)成績=200:600 である。公法系科目 240 点、民事法系科目 240点、刑事法系科目 120 点の合計 600 点である。
公法系科目は、憲法及び行政法(行政法総論・行政救済法)から、民事法系科目は、民法及び商法(会社法・手形法・小切手法を含み、保険・海商法を除く)から、刑事法系科目は、刑法からそれぞれ構成される。
デイリー六法(三省堂)、ポケット六法(有斐閣)、司法試験用六法(第一法規)のいずれか1冊の持ち込みが可能である。書込み、付箋のないものに限られる。六法の貸与はない。
憲法
募集要項によると、試験時間は行政法とあわせて公法系科目全体で2時間、配点は行政法とあわせて公法系科目全体で 240 点である。
過去問の傾向としては、出題形式は、1行問題(項目や論点名についての説明を問う問題)と事例問題(具体的事例を前提に犯罪の成否を問う問題)の併用となっている。1行問題については、憲法・行政法それぞれから1問ずつ出題され、字数制限があり、憲法全体から、典型的な論点を問う問題が出題されている。事例問題については、人権分野を中心に、著名な判例を素材として、当事者の主張とそれに対する私見の展開を検討する問題が出題されている。
対策としては、1行問題については、憲法全体について、典型的な論点を含む基礎知識を正確におさえておく必要がある。事例問題については、人権分野を中心とした学習をし、著名な判例の正確な理解とそれを答案の形にした場合の具体的なイメージ作りをしておく必要がある。
講義では、規範や当てはめ、キーワードといった答案の書き方を意識したマーキングをしつつ解説する。
行政法
募集要項によると、試験時間は憲法とあわせて公法系科目全体で2時間、配点は憲法とあわせて公法系科目全体で 240 点、出題範囲は行政法総論・行政救済法とされる。
過去問の傾向としては、出題形式は、1行問題と事例問題の併用となっている。1行問題については、憲法・行政法それぞれから1問ずつ出題され、字数制限があり、行政法総論を中心に、典型的な論点を問う問題が出題されている。事例問題については、行政救済法を中心に、典型的な論点を問う問題が出題されている。
対策としては、1行問題、事例問題いずれとの関係でも、行政法全体について、典型的な論点を含む基礎知識を正確におさえておく必要がある。事例問題との関係では、事例問題を前提とした答案の書き方のイメージを確立しておくことが必要である。
講義では、規範や当てはめ、キーワードといった答案の書き方を意識したマーキングをしつつ解説する。
民法
募集要項によると、試験時間は商法とあわせて民事法系科目全体で2時間、配点は商法とあわせて民事法系科目全体で 240 点である。
過去問の傾向としては、出題形式は、1行問題と事例問題の併用となっている。1行問題については、2問出題され、字数制限があり、民法全体から、典型的な論点を含む基礎知識を問う問題が出題されている。事例問題については、民法全体から、典型的な論点を問う形で出題されている。
対策としては、1行問題については、民法全体について、典型的な論点を含む基礎知識を正確におさえておく必要がある。事例問題については、典型的な論点を正確に理解しておくこと、事例問題を前提とした答案の書き方のイメージを確立しておくことが必要である。
講義では、規範や当てはめ、キーワードといった答案の書き方を意識したマーキングをしつつ解説する。
商法(会社法)
募集要項によると、試験時間は民法とあわせて民事法系科目全体で2時間、配点は民法とあわせて民事法系科目全体で 240 点、出題範囲は商法総則・商行為・会社法・手形法・小切手法である。
過去問の傾向としては、出題形式は、1行問題と事例問題の併用となっている。1行問題については、2問出題され、字数制限があり、商法総則・商行為・会社法・手形法全体から、典型的な論点を含む基礎知識を問う問題が出題されている。事例問題については、会社法を中心に、典型的な論点を問う形で出題されている。
対策としては、1行問題、事例問題いずれとの関係でも、商法総則・商行為・会社法・手形法全体について、典型的な論点を含む基礎知識を正確におさえておく必要がある。事例問題との関係では、事例問題を前提とした答案の書き方のイメージを確立しておくことが必要である。
講義では、規範や当てはめ、キーワードといった答案の書き方を意識したマーキングをしつつ解説する。
刑法
募集要項によると、試験時間は2時間、配点は 120 点である。
過去問の傾向としては、出題形式は、1行問題と事例問題の併用となっている。1行問題については、1問出題され、字数制限があり、刑法全体から、典型的な論点を含む基礎知識を問う問題が出題されている。事例問題については、典型的な論点を問う問題が出題されている。
対策としては、1行問題については、刑法全体について、典型的な論点を含む基礎知識を正確におさえておく必要がある。事例問題については、まずは事例問題を前提とした答案の書き方を確立しておく必要がある。また、典型的な論点がどの要件との関係で問題となるのか、それについてどのような解釈を展開するのか、解釈を前提とした当てはめ方のイメージについてもおさえておく必要がある。
講義では、規範や当てはめ、キーワードといった答案の書き方を意識したマーキングをしつつ解説する。
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この記事の著者 渥美 雅大 講師
専修大学法科大学院既修コース修了後、平成27年に司法試験合格。
4度目の受験で合格した経験を活かし,伸び悩んでいる受験生の力になりたいと思い,講師の道へ。
アガルートアカデミーでは,司法試験のみならず,公務員試験,司法書士試験,弁理士試験の法律科目の指導も行う。
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