この記事では、「リーガルクエスト親族・相続」の特徴や使い方について解説していきたいと思います。

「親族・相続範囲の短答問題を得点源にしたいけど、そこまで手が回らない」

「親族・相続分野の条文を素読しているけど、なかなか覚えられない」

このような悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。

そんな方におすすめなのが、「リーガルクエスト親族・相続」です。

民法は、範囲も広く、親族・相続分野までなかなか手が回らないですよね。

予備試験・司法試験ともに、短答式試験の五分の一程度は親族・相続分野から出題されるため（令和４年司法試験問題・司法試験予備試験問題参照）、これらの問題を得点源にできると心強いと思います。

「リーガルクエスト親族・相続」を読めば、こうした民法の親族・相続分野の必要な知識を１冊で身につけることができます。

リーガルクエスト親族・相続の内容と特徴

「リーガルクエスト親族・相続」は、大学の教科書としても使用される基本書で、親族・相続分野について網羅的に解説がなされています。

以下では、本書の特徴について説明していきます。

制度趣旨を踏まえたで記憶しやすい

本書では、親族・相続の基本的な制度について、制度趣旨を踏まえた体系的な説明がなされています。

制度趣旨を踏まえた解説を読むことで、なぜ条文上でそのように定められているのか、という点が理解でき、単に条文を素読するよりも記憶に定着しやすくなります。

また、論文式試験で親族・相続分野が出題された場合にも制度趣旨を理解して論述をすれば、他の受験生と差をつけることができるでしょう。

重要判例が網羅されているので、基本書と判例集を兼ねられる

また、本書では、説明文とは別に、関連する重要判例の事案と判旨の抜粋が掲載されています。

そのため、判例集と基本書とを行き来する必要がなく、本書１冊だけで必要な重要判例について網羅することができます。

親族・相続分野の判例集をわざわざ買うのは面倒だと思っている方は、基本書と判例集の役割を兼ね備えた本書を試してみてはいかがでしょうか。

司法試験の勉強での使い方

ここでは本書の使い方について説明していきます。

短答対策のインプット教材として

まず、短答対策としては、本書を通読し、親族・相続分野の基本的な知識のインプットに使用することがおすすめです。

上記の通り、本書は制度趣旨を踏まえた説明がなされており、解釈論上の問題点についても、議論の背景にある考え方から遡って分かりやすく説明されています。

そのため、まだ親族・相続分野の学習が進んでいない方でも、飽きずにすらすらと読み進めることができるはずです。

また、短答式試験の問題を解いた後、間違えた箇所の復習に使用するのもおすすめです。

周辺知識や関連判例についてもセットで頭に入れることができるので、効率よく学習を進めることができます。

さらに、相続分の算定方法についても、具体的な数値を用いて詳しい説明がなされているため、相続分の計算問題が苦手な方は、一度よく読んで処理手順を覚えてしまいましょう。

論文対策としても活用できる

本書は、短答対策だけでなく、論文対策にも活用できます。

親族・相続分野は、論文式試験との関係ではマイナーな分野であるため、対策が手薄になっている受験生も多いはずです。

そのため、本書を一度通読して、基本的な判例知識をインプットするだけでも、論文対策としては充分だといえるでしょう。

判例の理由付けなどについても詳しく解説されているため、論証を作成する際にも非常に参考になると思います。

リーガルクエスト親族・相続の評価

以上のように、「リーガルクエスト親族・相続」は、短答対策から論文対策まで、幅広く使える基本書です。

重要判例についても、詳しく解説がなされているため、この１冊があれば、親族・相続分野については、必要十分な知識を身につけることができるでしょう。

短答の過去問を解いたり、条文の素読をしたりするだけでは、なかなか親族・相続分野の知識が頭に入らないと感じている方は、一度本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。

親族・相続分野を得意分野にできれば、短答突破に大きく近づくはずです。