弁護士にダブルライセンスは必要?中小企業診断士や公認会計士との相性は?
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弁護士は法律に精通し、法律相談や本人の代わりに訴訟を行うなど、幅広い業務を行うことができます。
そんな弁護士ですが、ダブルライセンス(他の資格)を持つメリットはあるのでしょうか。
そこで、弁護士資格があることで登録のできる資格や、弁護士と他資格の相性などを見ていきましょう。
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弁護士は、法律相談・訴訟等に必要な書類の作成・刑事事件の弁護人及び民事事件の代理人といった業務をすることができ、様々な法律業務を行うことが可能です。
弁護士資格を持つと、試験を経ずに登録できる資格は以下の通りです。
- 税理士(税理士法第3条1項3号)
- 弁理士(弁理士法第7条2号)
- 行政書士(行政書士法第2条2号)
- 社労士(社会保険労務士法第3条2項)
- 海事補佐人(海難審判法施行規則第19条5号)
このように、弁護士には法律に関する幅広い業務に対応できるよう、様々な他の資格への登録が認められています。
そのため、あえてダブルライセンスを目指す必要性は低いでしょう。
とは言え、専門性をより高めるために、あえてダブルライセンスに挑戦する人もいるため、決して無意味なわけではありません。
また、弁護士資格だけでは登録できず、しかも弁護士と相性の良い資格もあります。
以下で具体的にご紹介していきます。
弁護士と中小企業診断士のダブルライセンス
中小企業診断士は、経営戦略の専門家です。
経済学や企業経営理論といった様々な分野から企業経営の現状を把握し、それをもとに企業の成長戦略を策定とアドバイスを行います。
弁護士と中小企業診断士のダブルライセンスでは、弁護士として企業に関する法律相談を行いつつ、中小企業診断士として経営相談を行うことができるでしょう。
その結果、顧問先を持っている弁護士の場合、法務・経営両面の相談を一人で行うことができます。
顧問先はワンストップの相談で済むため、弁護士に対する信頼は更に厚くなるでしょう。
なお、中小企業診断士はあくまで名称独占資格。
中小企業診断士資格を持たなくても経営相談を行うことはできます。
とは言え、経営者としては、無資格者よりも中小企業診断士の資格を持っている人からのアドバイスの方が信頼感があり、経営相談もしやすいでしょう。
やはり経営相談は中小企業診断士の資格を持っているからこそのメリットだと考えられます。
その他にも、中小企業診断士の資格取得のために、経済学や中小企業経営政策など法律以外の様々な分野の学問を勉強します。
このような法律以外の学問から得ることも多く、多様な観点から俯瞰できるという視点を得ることにもつながり、弁護士の仕事にも生かせるでしょう。
関連コラム:中小企業診断士とは?仕事内容や取得のメリット・なるまでの流れを詳しく解説
弁護士と公認会計士のダブルライセンス
公認会計士は、監査・会計の専門家です。
貸借対照表や財務諸表をはじめ、財務に関するチェックを行います。
専門家によるチェックを受けた計算書類は高い信頼性をもっており、公認会計士は経済基盤に大きく寄与しているといって良いでしょう。
弁護士と公認会計士のダブルライセンスによるメリットは、弁護士としてM&Aなどに必要なデューデリジェンス(Due Diligence)をより適切に報告することが可能になる点です。
通常、弁護士が法務デューデリジェンスを、会計士が財務デューデリジェンスを行います。
しかし、デューデリジェンスに必要な資料は、法務と財務に明確に分かれているわけではありません。
法務系の資料の中に財務資料が含まれていることもあります。
弁護士は法律のプロですが、会計のプロではありません。
そのため、法務資料に大切な財務情報が記載されていても正確に理解することは困難です。
結果、不正確な法務・会計報告書が提出されてしまうおそれがあります。
弁護士と公認会計士のダブルライセンスを持っていれば、法務の中に含まれている財務情報を明確に理解して適正に評価できるため、不正確な報告書が作成される危険を減らすことができるでしょう。
実際に、弁護士と公認会計士のダブルライセンスを取得している方の中には、法務と財務双方を分析して報告してほしいという依頼が来ることも。
弁護士と公認会計士のダブルライセンスにもメリットがあると考えられます。
弁護士のダブルライセンスについてのまとめ
弁護士は法律の専門家として他の様々な資格に登録できるため、ダブルライセンスを目指す必要性は高くありません。
しかし、弁護士と中小企業診断士・公認会計士の資格は比較的相性が良く、他の弁護士と差別化を図ることもできます。
・弁護士+中小企業診断士=法律相談と経営相談の双方が可能になる
・弁護士+公認会計士=法務・財務デューデリジェンスを一手に引き受けることが可能になる
弁護士としてキャリアアップを目指す場合には、これらの資格取得を検討してみるのも良いでしょう。
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