【司法試験・予備試験】正しい入門書の使い方とおすすめ本11冊
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いざ司法試験に向けて勉強を開始しようと思っても、入門書、基本書、演習書、さまざまな種類の本が出てきて何を買ったらいいのかわからないというような状況に陥りがちです。
ここでは教材選びの手助けとしていただくため特に入門書の位置づけや、科目ごとのおすすめの入門書について解説していきます。
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司法試験・予備試験の入門書とは?
入門書とはその科目をはじめて勉強する人向けに書かれたその科目の概観が説明された本です。
多くの入門書は薄くかみ砕いた文章で書かれており、基本書に比べて読みやすくなっています。
初学者はこの入門書から読み始めることでその法律の全体像をつかんだうえで勉強をすることができ、記憶が定着しやすくなります。
なお、予備校の講座を利用する場合は、講座の中で法律の体系は解説されるので、わざわざ入門書を読む必要性は低いでしょう。
おすすめの入門書 憲法
「憲法入門」(有斐閣)
「憲法入門」(伊藤正己 有斐閣)では、元最高裁判所裁判官である伊藤正己先生が、その経験を踏まえ憲法全体をわかりやすく解説してくれます。
身近にある憲法問題を各章の冒頭に示して興味をそそってくれます。
学説・判例・立法の展開までバランスよく解説なさってくれており非常に使いやすくなっています。
難しい言葉がないわけではないものの非常にわかりやすく解説なさってくれているため初学者にも優しい一冊になっています。
おすすめの入門書 行政法
「行政法(有斐閣ストゥディア)」
「行政法」(野呂充ほか2名 有斐閣)は、行政法は初学者にはその適用場面等がイメージしにくい科目になっています。
その中で本書は自分たちの生活の中で行政法がどのようにかかわりを持っているのかという点を切り口に、具体的な事例や豊富な図表を用いて解説してます。
初めて行政法を学ぶ人に行政法の基礎力をつけるのに最適なテキストになっています。
おすすめの入門書 民法
総則「スタートライン 民法総論」(日本評論社)
総則は債権法や物権法に比べてどうしても抽象的な議論が多くなってしまい、具体的な事例が想像しにくい場合が多いです。
しかし、「スタートライン 民法総論」(池田真朗 日本評論社)は、必要な限りで債権法や物権法の解説にまで踏み込んでいるので具体的な事例をイメージしやすく読みやすい一冊になっています。
物権「物権法(日評ベーシックシリーズ)」(日本評論社)
「物権法(日評ベーシックシリーズ)」(秋山靖浩ほか3名 日本評論社)は、全208ページと入門書としても薄い部類に入るので通読も容易です。
軽快な語り口で、しかも多くの具体例を挙げて解説してくれているため初学者にも親しみやすい一冊になっています。
学部1~2年生に広く親しまれています。
担保物権「担保物権法(日評ベーシックシリーズ)」(日本評論社)
担保物権「担保物権法(日評ベーシックシリーズ)」(田高寛貴ほか2名 日本評論社)は、同シリーズの物権法同様入門書としても薄い部類に入るので通読に向いています。
担保物権法は多数当事者間の法律関係になることが多く、苦手意識を持っている人も多い科目です。
そのような中本書は図表を多く利用し、視覚的に法律関係を説明してくれるのでおすすめの一冊です。
債権関係「スタートライン債権法」(日本評論社)
「スタートライン債権法」(池田真朗 日本評論社)は、債権総論・債権各論両方が内容に含まれており、この一冊で債権補遺全体を俯瞰することができます。
債権各論から債権総論の流れで解説がされており、具体的な事例がイメージしやすい構成になっています。
第1課に「ガイダンス」が置かれており、債権法の基礎の基礎からしっかりと学べる点もおすすめの理由です。
おすすめの入門書 商法
「現代商法入門(有斐閣アルマBasic)」(有斐閣)
「現代商法入門(有斐閣アルマBasic)」(近藤光男編 有斐閣)は、商法則則・商行為法・手形法・会社法など商法全般を広く解説してくれている一冊です。
司法試験や予備試験に毎年出題されている会社法だけでも読んでみるとその全体像をつかむことができるでしょう。
第10版から平成29年債権法改正、平成30年親族法改正に対応しています。
おすすめの入門書 民事訴訟法
「コンパクト版 基礎からわかる民事訴訟法」(商事法務)
「コンパクト版 基礎からわかる民事訴訟法」(和田吉弘 商事法務)は、法曹全体から絶大な支持を集める「基礎からわかる民事訴訟法」をコンパクトにまとめたものです。
図表も多く民事訴訟全体の流れをつかむことができます。
各章の末に確認問題が掲載されているので民事訴訟法の理解を深めることができます。
おすすめの入門書 刑法
「入門刑法学・総論」「入門刑法学・各論」(法学教室ライブラリィ)」(有斐閣)
※引用:amazon |
※引用:amazon |
「入門刑法学・総論」「入門刑法学・各論」(法学教室ライブラリィ)」(井田良 有斐閣)は、法学教室連載の「ゼロからスタート☆刑法“超”入門講義」を単行本化したものになります。
刑法の判例・学説の基礎の基礎部分から丁寧に解説されており「“超”入門」の名にふさわしい非常に読みやすい一冊になっています。
おすすめの入門書 刑事訴訟法
「コンパクト刑事訴訟法(コンパクト法学ライブラリ)」(新世社)
「コンパクト刑事訴訟法(コンパクト法学ライブラリ)」(廣瀬健二 新世社)は、判例通説を解説したあと元刑事裁判官であった著者の経験を織り交ぜた丁寧な解説がなされています。
本文は300頁に満たない程度にもかかわらず主要な論点に関しては網羅されています。
また文字のフォントを使い分けてくれているためメリハリのある勉強が可能です。
※関連コラム:司法試験の勉強のために必要な本とは?一式揃えるべき書籍を紹介
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