「予備試験・司法試験に挑戦したいけど学生の頃にやっておけばよかった、もう遅いのではないか」
と悩んでいる方は少なくありません。

社会人を経て、初学者から予備試験に合格した私が断言します。
今からでも遅くありません。

合格さえできれば、法曹の世界は、年齢層も、経歴も多様だからです。
確かに、社会人の予備試験合格率は約1.5%と低い傾向にあります。

しかし、予備試験は、社会人でも、環境さえある程度整えられたら、合格できる試験です。

司法試験・予備試験の合格を
目指している方へ

  • 自分に合う教材を見つけたい
  • 無料で試験勉強をはじめてみたい
  • 司法試験・予備試験・法科大学院の情報収集が大変
  • 司法試験・予備試験・法科大学院に合格している人の共通点や特徴を知りたい

アガルートの司法試験・予備試験・法科大学院試験講座を
無料体験してみませんか?

約12時間分の動画講義が20日間見放題!

実際に勉強できる!司法試験・予備試験・法科大学院入試対策のフルカラーテキスト

合格者の勉強法が満載の合格体験記!

司法試験・予備試験・法科大学院入試試験の全てがわかる!
司法試験/予備試験/法科大学院試験ガイドブック

合格の近道!司法試験のテクニック動画

『総合講義 民法テキスト』まるごと1冊プレゼント(※なくなり次第終了)

1分で簡単!無料

▶資料請求して特典を受け取る

社会人で予備試験&司法試験を目指した理由

プロフィール

私は、大学生の時は、サークルの会長をしており、司法試験の受験など考えもせず、卒業後、損害保険会社に就職をしました。

その後、公務員試験を受験し、国家公務員や地方公務員として勤務していました。

勤務している中で、30歳になったことをきっかけに、自分がどうありたいのか、キャリアをようやく真剣に考えるようになりました。

プロとして自分の価値を高めたい

どこでも働けるようなプロになりたいと思ったことが大きいです。

勉強開始当時は経理の仕事をしていたため、会社の貸借対照表に自分を計上した場合の資産価値を考えました。

結果、私が会社に貢献しているより、会社が私に貢献していると気付きました。

そうした中、幼馴染や友人が、弁護士の資格を活かしつつ弁護士の仕事にとらわれず、幅広く活躍しているのを目にしました。

同じように、プロとしてどこでも働ける能力を身に付け、社会における自分の資産価値を高めたいと思ったことが大きいです。

理不尽と戦いたい

理不尽と戦うための力を得たいと思ったことも理由です。
新卒で入社した会社の上司から、「社会人と学生の一番の違いは理不尽であることだ」と言われました。

実際に、仕事をしていた中で、立場の弱い人が理不尽な目に遭い苦しんでいるのを何度も見てきました。

理不尽な目に遭い目の前で苦しんでいる人に、手を差し伸べられるような人間でいたいと考えました。

私の受験歴と結果

受験歴と結果

平成27年(短答)

憲法行政法民法商法民訴刑法刑訴一般教養合計点順位
短答2617203182017421632,793位

予備校の入門講座の受講を進めている途中だったため、お試し受験です。

商法と民訴は入門講座すら受けておらず全然分からなかったため試験中寝たりしつつ適当にマークしていました。

奇跡が重なり民訴は18点も取れました。
短答はやれば何とかなりそうだと実感できたことが平成27年の収穫です。

平成28年(短答・論文)

憲法行政法民法商法民訴刑法刑訴実務一般教養合計点順位
短答2426261326272333198236位
論文CFBBDDDDD217.80968位

平成29年(短答・論文)

憲法行政法民法商法民訴刑法刑訴実務一般教養合計点順位
短答232324272430232720165位
論文BABAAAAAA315.565位

短答の一般教養の点数が年々下がったため、平成29年予備試験に合格できて救われました。
その後、平成30年の司法試験に一回で合格しました。

社会人が合格できる?難しいと言われる理由4つ

社会人が司法試験・予備試験に合格できるかという問いに対しては、「人による」が答えになってしまいます。

能力やセンスが「人による」からではありません。
勉強を継続できる環境を整えられるかが、「人による」からです。

特に初学者として始める方は、最低限環境を整えることが不可欠です。
「人による」とはいえ、社会人が予備試験に合格することは難しいといわれています。

その要因を分析すると以下のとおりです。
社会人が独学でとなると一層高いハードルになることをご理解いただけるのではないでしょうか。

①勉強を長期間継続できない

実は一番大きな要因かもしれません。
予備試験の論文の勉強は、特に初学者にとっては、自分ができているのかいないのかすら認識しにくいです。

忙しい中何とか勉強しているのに、自分の実力が分からず、日々の成長も感じられず、心が折れていきます。

そのような折、転勤や家庭環境の変化などをきっかけに、勉強を辞めてしまう人が多い傾向があります。

②答案の出来に対する主観と客観のズレが是正されない

学生の方と比べると、社会人は、答案の書き方を是正する機会が少ないことも大きな要因でしょう。
本番で一生懸命書いたつもりだったのに不合格で、しかも成績を見たら全然点数が取れていなくて驚く方が多いです。

論文試験には一義的な答えがありませんから、本人の手応えとプロから見た出来が大きく乖離する事態が生じます。

③可処分時間が少ない

可処分時間が少ないことも当然要因です。
「社会人」と一括りにしがちですが、可処分時間は仕事によって様々でしょう。

私自身が予備試験の勉強開始までに3社も経験してしまっているため、よく理解しているつもりです。
毎日遅くまで働き、日々を生き抜くことで精一杯の方は、とても勉強に手が回らないでしょう。

④潜在・顕在意識が仕事に向きやすい

勉強は、家事などをしている時間でも、意識をすれば頭の中だけでできます。

また、業務時間外で仕事のことを考えていないのに、ふと仕事のアイデアを思いついたりミスに気づいたりすることもあるのではないでしょうか。

無意識であっても、脳は様々な物事を考えているそうです。

勉強が生活の中心になればなるほど、顕在意識だけでなく潜在意識も勉強に向き、実質的な勉強時間が増大します。

ところが、社会人は、生活の中心はあくまで仕事です。
仕事をしている時は仕事に集中している一方、勉強をしていても、仕事のことがふと頭によぎることもあるでしょう。

多くの社会人は、単純な可処分時間で比較する以上に、実質的な勉強時間が少ない傾向にあります。

「①勉強を長期間継続できない」「②答案の出来に対する主観と客観のズレが是正されない」という課題については、受講生サポートが充実している予備校のカリキュラムを受講することでリスクを低減できます。

社会人が合格のため環境を整える方法の一つに、予備校の講座を受講することが挙げられます。

特に社会人は、受講生サポートの充実した予備校を選び、受講生サポートを使い倒すことが大切でしょう。

「③可処分時間が少ない」「④潜在・顕在意識が仕事に向きやすい」という点に関して、安易に転職や退職で何とかしようとすることはおすすめしません。

リスクが大きいため、勉強が軌道に乗るまでは今の仕事を続けることを優先すべきです。

もちろん、予備試験の勉強と関係なく転職を考えられている方は、勉強開始をきっかけに転職を検討することも手段の一つです。

社会人は、勉強が軌道に乗るまでは、短時間でいいのでとにかく勉強を毎日継続することが大切です。毎日継続していれば、潜在・顕在意識が勉強に向きやすくなり、いずれ勉強が軌道に乗ります。

勉強が軌道に乗れば、今後の見通しの解像度が高くなります。今の仕事を続けながら合格できるのか、異動願を出すのか、転職が必要なのか、それとも専念するのか、検討する際の解像度が変わります。

私は、時間さえ確保できれば論文も何とかなりそうだと思ったタイミングで、仕事を辞めました。

当時の職場で働きながら緩やかなペースで続けて受験が長期化し年齢を重ねる方が高リスクだと感じたためです。

合格した平成29年の試験に受からなければ、予備試験司法試験からきっぱり撤退するつもりでした。何とかなりそうと思うまでは働き続けることと、いつまでやるか期限を決めることが、私のリスク対応策でした。

受験の長期化がリスクにならない方もいるでしょう。

自らの状況を踏まえ、リスクを識別し、評価をしてみることが大切です。

実際の勉強時間&スケジュール

社会人時代の勉強時間

平日は、8:30頃に出勤し、退勤時間は日によってまちまちでした。
平日の勉強時間は、1日当たり10分から3時間程度でした。

昼休みに勉強することが不可能な環境だったことは痛かったです。
朝早く起きて出勤前に勉強することも体質的にできなかったため、勉強は専ら退勤後に行っていました。

カフェが空いている時間に退勤できた日は、短時間でも、必ずカフェに行って閉店時間まで勉強するようにしていました。

退勤後、そのまま家に帰ると寝てしまうことが分かっていたためです。

意志の力に頼らず勉強する仕組み作りをしていました。
土日出勤があったのは年に数回程度で、恵まれていたといえるでしょう。

しかし、当時は予定が入ることも多かったため、土日の勉強時間は平均4、5時間程度でした。

特に予定もないのに、何もせず1日中寝て過ごしてしまう日も多かったです。

平日に無理をしていた一方、休みの日の勉強時間が少なかったことが反省点です。
土日に勉強する仕組み作りには失敗したといえます。
自身の生活パターンに合わせて、とにかく勉強を継続できる仕組みづくりは大切だと思います。

社会人で予備試験&司法試験に合格するための勉強スケジュール

初学者であれば、まず薄い入門書を各科目読むことが望ましいです。
「有斐閣ストゥディア」シリーズは、入門書としておすすめです。

※引用:amazon

1年合格を目指す場合、2か月程度で読み終えるようにしましょう。

入門書を読み終えたら、論文の問題演習に着手します。
入門書だけでは演習も困難であるため、各科目基本書も用意してください。

日本評論社の基本シリーズは、内容も充実しており、司法試験まで活用できます。

※引用:amazon

いきなり答案を書くことが難しい場合、模範答案を手に入れて、答案の構造を理解しましょう。
5か月程度で一通り全科目に触れることが望ましいです。

その後は、短答対策も必要です。
短答対策は、問題演習が基本です。

市販の過去問教材を購入し、試験日までできる限り回す必要があります。

短答試験後は、論文の勉強に特化できますので、過去問演習も行いながら問題演習を積み重ねていきましょう。

独学でやってみて、難しいと感じた場合、早めに予備校に相談するべきです。
初めて学ぶ内容は、基本的に、自分で学ぶよりも教えてもらう方が効率が良いです。

答案の書き方も、初学者のうちに答案の書き方に悪い癖がつくと、かえって受験が長期化する傾向にあります。

予備校は、それぞれの環境を踏まえ、現実的な目標とまずやるべきことを提示してくれるはずです。
予備試験に合格後は、勉強方針に間違いは起こりにくいです。

過去問演習を怠ることなく、今までの学習を継続できれば、不合格になる確率は低いといえるでしょう。

とはいえ、問題自体は難しい上に、答案の文量も増えますから、油断することなく対策するようにしてください。

勉強の中心は、司法試験過去問の答案作成です。
予備試験合格者は、司法試験まで時間がなく、多くの年度の過去問に取り組むことは困難です。

とはいえ、少なくとも直近5年分はきちんと答案を書くようにしましょう。

一般的な学習時間

社会人の方の一番の課題は勉強時間の確保です。

予備試験に合格するには、最低でも1,500時間以上は必要となります。
一般的には約3000時間~5000時間で合格される方が多いです。
※その後、司法試験に合格するにはプラスで数百時間以上が目安

司法試験・予備試験を突破するには、覚えるべきことが沢山あります。
したがって、いくら地頭がよくても勉強時間がなければ太刀打ちできません。

まずは、自分がどれくらいの時間を法律の勉強に充てられるのか、よく考えてみましょう。

社会人で予備試験・司法試験に合格した実際の勉強方法

絞り込みと繰り返し

時間がない社会人は、学習対象の絞り込みと繰り返しが特に大切です。

巷では、合格者の勉強方法が溢れかえっています。
しかし、自分の状況に適していないケースも多いです。

例えば、ロースクールを卒業されて司法試験に合格した方の勉強方法を再現できるかといえば、社会人には難しい傾向にあります。

市販の論文演習本を回し、判例百選を精読する時間は取れない方が多いのではないでしょうか。

また、社会人で合格したといっても、背景事情は様々です。

完全に初学者として始めた方もいれば、以前に学習経験のある方もいます。

初学者であれば、初学者から合格された方の勉強方法を参考にすべきでしょう。

また、予備校のカリキュラム購入者は、新たな書籍を購入することは、必要性に迫られない限り不要です。

合格するためのパッケージとして予備校はカリキュラムを販売していますから、まずは予備校を信じてやり抜くべきです。

このように情報の取捨選択や学習対象の絞り込みをして、目移りせず徹底的にやることが大切です。

勉強していることを周囲に公言する

周囲の人に公言すれば、勉強を続ける大きな誘因になります。
公言してしまった以上、簡単には勉強をやめられなくなるためです。
とはいえ、職場の環境によっては、職場の人には公言できない方も多いかもしれません。
私もそうでした。

仲の良い同期には伝えていて、職場で公言していいか同期に相談したところ、絶対に言うべきではないと全員に言われました。
ご自身の環境を検討して、公言できる範囲で公言してみてください。

短答の勉強方法

問題演習が中心です。
しかし、短答の問題演習は、入門講義を聞いただけでは分からない分野ばかりで、苦痛やストレスを感じやすい傾向にあります。

何となく解いていても知識が断片的にしか身に付いていない感覚があることも、ストレスが生じる要因です。

そのため、私は、苦痛やストレスを緩和させる工夫をしていました。

解いていて全然分からない分野については、その分野についてテキストを一通り読んでから問題演習に取り組んでいました。

その上で、私は、基本的に、過去問を大量に解くよりは、薄い問題演習本(『伊藤真が選んだ短答式一問一答』)を用い、問題演習量は最小限に留めていました。

※引用:amazon

民法・民訴・行政法

『伊藤真が選んだ短答式一問一答』の問題演習本を用いました。

問題演習量を最小限に留める代わりに、テキストを小まめに参照して、周辺知識を身につけていました。

刑法・刑訴

一方で、刑法と刑訴については、厚めの問題演習本(『肢別本』)を用いました。

※引用:amazon

この2科目は、民事系に比べ、短答学習で条文を参照する必要性は高くないと判断しました。
そのため、刑法・刑訴の短答の勉強は、電車の中だけで完結させ、机に向かって勉強することはありませんでした。

直前期には、問題演習の過程でピックアップしておいた不安のある肢だけを高速で回しました。
予備試験短答試験の前日に、往復1時間もない電車の中で、刑法全体を1周するくらいの速度です。

商法

短答の問題演習を行うことはほとんどありませんでした。
過去問に取り組もうとしたものの、細かい知識が多く、すぐに挫折してしまったためです。

そこで、『リーガルクエスト』を通読しながら、できるだけ条文を小まめに参照する勉強方法を採っていました。

※引用:amazon

憲法

予備試験の段階では、短答の問題演習はすることなく、予備校テキストを通読しました。
予備校テキストは、憲法に関しては、判例を丁寧に引用しているはずです。

判例を読む際には、漫然と読むのではなく、短答で引っ掛けてきそうな箇所がないか注意して読むようにしていました。

ただ、商法と憲法の私の短答学習方法は、あまり一般的ではないかもしれません。
短答対策は、問題演習が基本であるためご注意ください。

論文の勉強方法

各科目共通して、回転用教材として基本的に重問を使用しました。
重問を具体的に何周するという目標は立てていません。

試験までにできる限り回す目標で、結果、重問を使用した科目は少なくとも4周はしたと思います。

高速で回すよりも、気になったことは都度調べたり、他の論点と比較して押さえたり丁寧に回すことを意識していました。

この点は、短答の勉強方法とは異なる点です。

論文の勉強においては、問題演習をしながら気になったことを放置しない姿勢が大切です。
私が予備試験に合格した平成29年は、一部科目で、論点の学習だけではとても対応できない問題が出題されました。

回転数よりも精度を重視しながら、周辺知識も合わせて押さえようとした勉強法は、結果として適切でした。

憲法と行政法に関しては、重問はあまり使用しませんでした。
憲法については、問題演習よりも、答案の型を踏まえて判例を使えるようになることが大切だと感じたからです。

憲法は、短答対策と同様に、論文対策においても予備校テキストを読み込みました。
行政法は、重問を2周程した後、『事例研究行政法』を読み込みました。

※引用:amazon

信頼できる友人の弁護士から事例研究行政法をすすめられ、その友人を信じたためです。

予備試験の論文過去問は、実務科目を除き、全年度答案を書きました。
実務科目も、2、3年分は答案を書き、その他の年度も答案構成は全年度行っています。

論文直前期は、予備校の答練や模試を受けていました。
予備論文模試でも一桁の順位を取れたことが、大きな自信となりました。

口述の勉強方法

私の場合、口述試験対策は、予備校3校の口述模試を受けました。

予備校では、無料の口述対策講座等も行っていますので、活用してみることをおすすめします。

民事

要件事実については、論文試験と異なり、即答できるレベルにまで精度を向上させる必要があります。

私も、即答できるようになることを意識しながら、『完全講義民事裁判実務の基礎(上巻)』〔注:当時〕を通読していました。

※引用:amazon

執行保全は、予備校テキストで扱われている内容に絞り込んで勉強しました。

刑事

刑法は、論証集の内容を、『基本刑法Ⅰ総論』『基本刑法Ⅱ各論』を用いながら確認しました。


※引用:amazon

※引用:amazon

刑事手続に関しては、刑訴の短答問題集を再度やろうとしたものの、途中で挫折しています。

刑事訴訟規則の大事な条文の読み込みと、刑訴の論証集の内容を『リーガルクエスト』を用いながら確認するに留まりました。

口述試験対策は、知識を身につけることよりも、慣れと自信が重要です。
社会人は、法律の話を口頭でやり取りする機会が少ない傾向にあります。

私も極めて少なかったので、予備校3校の口述模試を受けました。

本番では、思いの外緊張しませんでした。
就職・転職活動や仕事の経験から、踏んできた場数が違うと考え、自分が落ちるわけがないと自信を持っていたためです。

科目別の勉強方法

民法

短答対策

問題演習はもちろん大切ですが、知識が断片的にならないよう注意する必要があります。
できる限り、条文や短答用テキストの読み込みも怠らないようにすべきです。

論文対策

論点主義に陥らないよう注意が必要です。
とはいえ、まずは重問レベルの問題を高い精度で書けるようになる必要があります。

特に初学者にとっては、合格者が当たり前だと考えている論点の理解が当たり前になっていません。
高い確率で予備論文に合格できる層は、重問レベルの問題を高い精度で書いてきます。

その上で、民法は、幅広い条文知識も必要であるため、短答の勉強と相関性を持たせることも大切です。

その意味でも、短答の勉強の際に、条文やテキストを読み込むことが論文対策でも有用でしょう。

商法

短答対策

問題演習は、細かい知識が多く、苦しむ方が多いです。
私は、問題演習を放棄して、条文を参照しながら『リーガルクエスト』を読み込む方法に逃げました。

結果、商法でも高得点を取れました。
この方法を一般化できるかはともかく、民法と同様に、知識が断片的にならないよう注意してください。

論文対策

論点も条文知識も問われます。
問題となる条文の存在を知らなければ正解筋で書けないような出題もあります。

商法も、短答の勉強と相関性を持たせることが大切です。
横着せず条文を都度確認し、目次も使いながら体系を掴んだ上で、条文知識を身につけてください。

民事訴訟法

短答対策

条文や判例の知識がそのまま問われることが多いです。
問題演習を中心に、短答用テキストも参照しながら、条文・判例知識を身につけていきましょう。

条文数も少ないため、民法・会社法より負担は少ないはずです。

論文対策

民事訴訟法の論文は、苦手な方が多いです。

私は、大事な概念の定義は、定義カードを作って、入門講義を聞いている段階で暗記していました。
問題演習をしながら、暗記した定義の使い方を学ぶことで、理解を深められました。

定義カードではなく、アプリを使ってもよいでしょう。

また、要件事実を学ばなければ民訴をきちんと理解することは困難です。
民訴に並行して、要件事実の勉強も進めてください。

刑法

短答対策

論理問題で正答できると有利です。

論理問題がどうしても苦手であれば、条文・判例知識で確実に取れる問題をまずは取っていきましょう。
余った時間で、論理問題を考える戦略がよいです。

論理問題で悩みすぎて、時間切れで全問は検討できていない事態は絶対に避けるようにしましょう。

論文対策

各論は、構成要件の定義の暗記が必須です。
出題傾向の変化はあるものの、刑法は処理量が多いため、定義を反射レベルで吐き出す必要があります。

論点や当てはめで、他の受験生に書き負けないようにしてください。

刑事訴訟法

短答対策

問題演習を繰り返し行い、知識を確実なものとする必要があります。

刑訴では、正解/不正解肢の個数などを答えさせる問題が出題されます。
基本的知識問題は確実に正答し、他の受験生に差をつけられないようにしましょう。

論文対策

重問に取り組む際には、捜査の現場を想像しながら取り組んでみてください。

「証拠隠滅行為を警察官が黙って見ているしかない結論はおかしい」などの視点で考えられるようになります。
記憶の定着しやすさの観点からも、おすすめです。

伝聞は、図を書いたりしながら、理解する→やっぱり分からない→理解する、の作業の繰り返しが大切です。
事実認定の構造を理解すると伝聞も理解しやすいため、刑事実務基礎の勉強も進めてください。

憲法

短答対策

判例の読み込みが大切です。
出題者の気持ちになってみると、引っ掛けるポイントを意識して読み込めるかもしれません。

統治分野については、憲法の条文問題は絶対に正答できるようにする必要があります。

論文対策

書き方や絶対に守るべきルールをまずは身につけましょう。
出題傾向の変化にかかわらず、三者間でも書けるようにしておいた方がよいです。

判例学習の際は、憲法の答案の型を踏まえ、どこで使える知識なのか意識して学習することがポイントです。

行政法

短答対策

判例の結論を覚えることは当然必要です。

また、制度ごとの比較の観点も大切であるため、表を作って整理してみてもよいでしょう。

論文対策

頻出分野は限られています。

頻出分野の答案の型を押さえ、書き負けないようにしましょう。

手が回っていない受験生も多いため、本番ではAを取りたいです。

実務科目

民事も刑事も、やればやるだけ伸びる科目です。

早めから着手し、本番では是非Aを取ってください。

要件事実は、暗記しようとするより、条文を確認しながら納得する作業を繰り返してください。

選択科目

社会人の多くにとって、労働法は馴染みのある科目といえるでしょう。

とはいえ、選択科目は、やりたい科目があればその科目を選ぶことが大切です。
やりたいと思った科目がもしあれば、その科目を選んで間違いはありません。

選択科目まで手が回っていない受験生が多いですから、早めに着手して、他の受験生に差をつけてください。

まとめ

社会人と一括りにしても、年齢、職場環境や家庭環境は様々でしょう。
「もう歳だし」「仕事が忙しいし」と最初から諦めていませんか?

誰かに相談すれば、反対されることもあるかもしれません。
私も予備試験の勉強を始める時、30歳を超えており、「遅すぎる」「無謀だ」と周りに散々反対されました。
心ないことも言われ、悩み、生涯消えることのない傷も負いました。

しかし、やりたいと思った以上、やらないとずっと後悔すると考えました。

合格して修習に行って感じたことは、遅すぎるか悩んでいた時間は無駄だったということです。
合格者には、本当に様々な年齢の方がいるからです。

この試験は、やりたいと思った時に始めないと、5年、10年経ってから結局始めることになる方が多いです。

やりたいと思った以上、まずはリスクの少ないところから始めてみるべきでしょう。

「Never too late(遅すぎることはない)」、これは予備試験の勉強を始めるか迷っていた30歳の私の背中を押してくれた言葉です。

更に年齢を重ねた今でも、この言葉を大切にしています。

【講座紹介】初めて法律を学ぶ方におすすめ!「法学入門」講座

これから法律を学んでみたいという方におすすめの講座「豊村講師の法学入門」をご紹介します。
「法学ってどんなことを学ぶのかな?」「何から始めたらいいかわからない」という方に向け、法学学習の初歩の初歩を解説する講座となっています。
たった1,980円(税込2,178円)で気軽に楽しく学べる内容になっていますので、ぜひ体験してみてください。

司法試験・予備試験の合格を
目指している方へ

  • 司法試験・予備試験・法科大学院試験に合格できるか不安
  • 勉強をどう進めて良いかわからない
  • 勉強時間も費用も抑えたい

アガルートの司法試験・予備試験・法科大学院試験講座を
無料体験してみませんか?

合格者の声の累計793名!

追加購入不要!これだけで合格できるカリキュラム

充実のサポート体制だから安心

予備試験合格で全額返金あり!!                     

▶司法試験・予備試験・法科大学院の講座を見る

約12時間分の動画講義が20日間見放題!

実際に勉強できる!司法試験・予備試験・法科大学院入試対策のフルカラーテキスト

合格者の勉強法が満載の合格体験記!

司法試験・予備試験・法科大学院入試試験の全てがわかる!
司法試験/予備試験/法科大学院試験ガイドブック

合格の近道!司法試験のテクニック動画

『総合講義 民法テキスト』まるごと1冊プレゼント(※なくなり次第終了)

1分で簡単!無料

▶資料請求して特典を受け取る
北川 大裕

この記事の著者 北川 大裕 講師

北川 大裕 講師

民間企業や官公庁で勤務し、社会人経験を経て予備試験、司法試験に合格。予備試験は、論文5位・短答65位と上位合格を果たす。
その他、各種公務員試験、公認会計士試験と様々な試験に合格した経験を持つ。

良いことも悪いことも生じる受験生活において、良くない時期にも力になれるような指導を心掛けている。

北川講師の紹介はこちら