法曹を目指すなら、法科大学院に入学して受験資格を得て、あるいは予備試験に合格して、司法試験を受験し、最終合格する必要があります。

現在国内で募集を行っている法科大学院は35校程度あります。

では、その中からどうやって志望校を決めていくべきでしょうか。

また、併願は可能なのでしょうか。

本コラムでは、これから法科大学院を受験する方に向けて志望校選びについて解説していきます。

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法科大学院(ロースクール)同士の併願はできる?

法科大学院は複数校併願受験するのが一般的です。

大体試験日は重ならないようになっているので併願受験することが出来ます。

また、試験日が重なっても、書類選考がある場合はとりあえずどちらも出してみることもできます。

何校受験するかは人によって異なります。

自分の実力・経済面・志望度によって選べばよいと思います。

上位ローしか興味がなければ、早慶・国立しか受けないという方も多いです。

逆に自信がなければ未修との併願をする場合もあります。

もっとも、未修者コースと既修コースの併願は出来るところと出来ないところがあるので注意が必要です。

また、一次募集を経ても募集人員に達しなかった法科大学院は二次募集を行うこともあるので、一次募集で不合格になった場合は二次募集のスケジュールも見ておく必要があります。

併願する法科大学院の決め方

まずは自分に見合った法科大学院を受験することが重要です。

たとえば、試験科目に行政法・商法がある場合とない場合や、訴訟法の出題範囲が限定されている場合があります。

したがって、それらの学習が進んでいない方はそのような法科大学院を受けた方がよいといえます。

試験範囲を確認するようにしましょう。

また、出題形式も法科大学院によって違います。

いわゆる上位ローといわれる東大や慶應などの法科大学院は司法試験を意識した事例問題を出題することが多いですが、知識問題や短答式の問題を出題する法科大学院もあります。

リーガルライティングにあまり慣れていないという方は、知識問題で受験できる法科大学院を選んだ方がよいかもしれません。

また、私立の法科大学院は国立の大学院と比べて格段に学費が高いです。

奨学金の充実度も法科大学院によって異なります。

経済的な面も考慮して受験校を決定しましょう。

さらに、国立上位ロースクールの場合はGPAやTOEICスコアも見られます。

たとえば、一橋大学法科大学院は、書類審査はほとんどTOEICスコアで判定されます。

成績は悪くなくてもTOEICスコアに自信がないといった場合は、とりあえず国立複数校出願するというのも手です。

色々と考えることはありますが、結局は自分がどこで学びたいかが重要です。

カリキュラムや学修環境をパンフレットなどで確認し、説明会などにも参加した上で志望校を選んでみてください。

その上で、合格できるように実力を上げていきましょう。

※関連コラム:法科大学院(ロースクール)入試の難易度を倍率と合格率から分析!

複数の法科大学院を受ける場合の入試準備・スケジュール

法科大学院入試は8月~12月にかけて、私立から国立の順に行われます。

もっとも、地方や夜間など特殊な日程で募集を行う場合もあるのでそれらは個別に確認する必要があります。

まず、志望校を決めましょう。

多くの法科大学院は入試の前に説明会を行っていますし、HPからパンフレットを取り寄せることも出来ます。

また、HP上には過去問も掲載されています。

これらの情報と自分の実力、経済面等を照らし合わせて志望校を決定しましょう。

志望校を決めたら、志望校のHPから募集要項を手に入れましょう。

募集要項で試験の日程を確認し、願書がいつから配布されるのかも確認して、今後のスケジュールを把握します。

法科大学院によってはTOEICスコアが必要になったりするので、ギリギリに焦らないようにこれらの確認作業は法科大学院の受験を決めたらすぐに行いましょう。

一般的に私立の願書は大体7月初旬から配布されます。

どこの法科大学院もエントリーシートいわゆるESに自己アピール等を書かなければなりません。

ESも法科大学院によって量が多かったり少なかったり色々なので、早めに願書に目を通しておく必要があります。

また、国際法曹枠や女性枠などの特別枠を設けている法科大学院もあり、特別枠を受験する場合通常より多くの必要書類の提出を求められる場合もあります。

したがって、願書が配布されたらすぐに手に入れて、必要書類を揃えましょう。

もっとも、予備試験論文受験者は時間的余裕がないと思いますので、とりあえず願書を手元に取り寄せておいて、ESは予備受験後直ちに準備しましょう。

勉強を始める時期については、予備試験を受験されている方は既に実力が十分あると思いますので、法科大学院の過去問を解く以外に特にやることはありません。

そうでない法学部の方で法律の勉強があまり進んでいない方や、未修者受験の方は受験を決めたら予備校などを利用して早めに勉強に取り組みましょう。

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