この記事では『民法(全)』の内容と特徴、使い方、評価について説明していきます。

短答試験では、民法には75点と他の2科目の1.5倍の配点があります。

短答試験の勉強は過去問が中心になりますが、それだけでは断片的な知識は得られても、その相互関係や判例の流れ、制度趣旨との関係といった全体像を理解することは難しいです。

『民法(全)』は、「過去問はだいたい解けるようになったが、全体像が分からない」という受験生の役に立つ基本書です。

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民法(全)の内容と特徴

※引用:amazon

ここでは『民法(全)』の内容と特徴について説明します。

概要

『民法(全)』は債権法・相続法を中心とした民法の専門家であり、京都大学法科大学院教授である潮見佳男教授が、民法の全体について、条文、判例、通説を700ページ弱で総ざらいするものです。

全体の構成

本書は、概ね民法の条文の構成に従っています。そのため、六法と行き来しながら読むのにとても便利です。

各セクションの構成

各セクションの構成は意義(要件効果の概要、ケース、趣旨等)、要件、効果というように統一されています。

また、要件・効果の箇所では、趣旨、条文、判例、判例がない重要事項については学説というように統一されています。

このように、書かれている事項に統一性があり無駄な記述がないため、試験直前に見返すのに便利です。

司法試験の勉強での使い方

ここからは『民法(全)』の司法試験の勉強での使い方について解説していきます。

『民法(全)』は、短答試験対策として読むのが最も効果を発揮しますが、論文試験対策としても使用でき、また、初学者が利用することも可能です。

短答試験のための利用方法

『民法(全)』は、概ね民法の条文の構成に従っており、各セクションの構成が統一されています。無駄な記述はありません。

短答試験の前に読むことで、過去問でインプットした知識の相互関係や判例の流れ、制度趣旨との関係といった全体像を理解するのに役立ちます。

読む際は、いくつかの色を使い分け、条文、制度趣旨、判例といった分類でマーキングすると読んだ事項を整理することができ、かつ、次回以降読みやすくなります。

論文試験のための利用方法

『民法(全)』は、論文試験にも役立ちます。

判例の規範や理由付けは、別途判例集で勉強することになりますが、いわゆる現場思考問題では、条文の正確な読み方や制度趣旨の理解が重要な武器になることが多く、『民法(全)』ではそれを身につけることができます。

他の基本書との組み合わせ

『民法(全)』の記述はかなり簡潔なので、論点を勉強する場合は、別の基本書と組み合わせることになります。

総則、物権法、親族法については、潮見教授は最新の基本書を書かれていませんが、債権総論については『プラクティス民法 債権総論』、債権各論のうち不法行為法以外の部分については『基本講義 債権各論〈1〉契約法・事務管理・不当利得』、不法行為法については『基本講義 債権各論〈2〉不法行為』、相続法については『詳解 相続法』を書かれています。

これらの基本書の基本的部分は『民法(全)』と共通になっており、構成も『民法(全)』と似ているため、『民法(全)』で全体像を理解した上で、これらの基本書でいわゆる論点について確認するという使い方がしやすくなっています。

初学者のための利用方法

『民法(全)』は、もちろん初学者でも利用可能ですが注意点があります。

『民法(全)』の記述はかなり簡潔なので、それ自体で議論が分かるようになるわけではありません。

初学者が利用する場合、六法を用意し、まずはそれを読み、『民法(全)』でそれが適用される典型的なケースや制度趣旨を確認します

次に『民法(全)』に引用されている判例を読む(多くは民集搭載判例なので、裁判所Webサイトで読むことができます)、ということを繰り返すことをおすすめします。

民法(全)の評価

まとめると『民法(全)』が効果を発揮するのは、

  • 短答試験の前に、過去問でインプットした知識の相互関係や、判例の流れ、制度趣旨との関係といった全体像を理解したいとき
  • いわゆる現場思考問題に備えて、条文の正確な読み方や、制度趣旨の理解を身に着けたいとき
  • 初学者が全体像を把握したいとき

といった場面になります。

一方、『民法(全)』の記述はかなり簡潔で、それだけでは必要な知識の全部を得ることはできません。

  • いわゆる論点を理解するためには、基本書(特に債権総論、債権各論、相続法については潮見教授のもの)
  • 初学者が全体像を知るためには、六法や判例

と組み合わせる必要があります。

このような使い方をする場合、本書はかなり役に立つはずです。

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