社労士試験は、午前と午後に分かれており、午前の選択式は80分、午後の択一式は210分で、非常に長丁場となっています。

社労士試験は足切りがあるため、時間切れで着手ができない科目があると、その時点で不合格が決まってしまいます。

本コラムでは、本試験に余裕を持って臨むことができるように、社労士試験の択一式における時間配分のポイントについて解説していきたいと思います。

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社労士試験の択一式は時間配分が大事

午前の選択式は、8問(各5項目)で一つの科目に10分の時間が取れること、また答えが選択式ということもあり、比較的余裕を持って問題を解く時間があります。

一方で、午後の択一式は、7科目各10問の合計70問ですので、単純計算をすると1問につき3分しか時間をかけられない計算になります。

1問につき5肢ありますので1肢あたり36秒で正誤の判断をする必要があるということです。
この数字を見ただけでも、社労士試験の択一式における試験時間が非常にタイトであることがわかっていただけると思います。

もしも、序盤の問題で躓いてしまい、とても多くの時間を費やしてしまうと、全ての問題を解くことは非常に困難となります。

時間配分のポイント

社労士試験において、時間配分を決め、本番にそれを適用するにあたって、大きく以下の3つのルールがあります。

  • 文章量の短い肢から見ていき、わからない問題はすぐに飛ばすこと
  • 見直しの時間も計算に入れること
  • 時間の配分を決めること

文章量の短い肢から見ていき、わからない問題はすぐに飛ばすこと

これまで度々お伝えしてきた通り、社労士試験では、1問あたりにかけられる時間は限られています。

そのため、パッと見てわからない問題や読み解くのに時間がかかる問題はその場で悩み込むのではなく、次の問題に進んでしまうという思い切りが大切です。

まずは取り組みやすい問題から優先して解いていき、飛ばした問題については、残った時間で余裕を持って解いていくのが最も確実な戦略です。

また、文章量の少ない肢から見ていくという工夫も必要です。

見直しの時間も計算に入れること

社労士試験において、マークミスは致命的です。

特に時間配分を意識して問題を解いていく際には、すでにお伝えしているように、わからない問題を飛ばしていく進め方が望ましいです。
わからない問題を飛ばすことで、解答用紙には飛び飛びでマークをしていくことになりますので、マークミスが起きやすくなってしまいます。

万が一ミスがあった時に修正を行う時間なども含めて、見直しの時間として10分は確保しておくと良いでしょう。

時間の配分を決めること

わからない問題を飛ばし、見直しの時間を確保するとなると、択一式の210分という時間をどのように配分していくのが良いでしょうか。

以下に、お勧めの時間配分を図にまとめてみました。

まずはじめに、わからない・時間のかかる問題を除き、全科目を解いていきましょう。

1科目につき20分、7科目で140分が目安ですが、科目ごとに何分という考え方に縛られる必要はありません。
なぜなら、人には得意・不得意な科目があるため、すぐに解ける科目や、解きにくい科目が存在するため、1科目に何分使うという考え方で時間を区切ってしまうと、不得意な科目がとても厳しくなってしまうからです。

また、140分でひとまず全部を終えるというのは、非常にタイトに思うかもしれません。
しかし、最初の段階できちんと全部の問題を解く必要はありませんので、解きやすい問題を優先して解いていき、わからない問題を飛ばすことで、十分に時間内で対応することができるでしょう。

その後、飛ばした問題を順番に解いていきます。

飛ばした問題の中でも取り組みやすい問題から解いていく方法をお勧めします。
この解き方だと最後の方には、本当に難しい問題が残ることになりますが、残り時間を気にせずに解くことができますので、心に余裕を持って取り組むことができますし、科目ごとの足切り対策にもなります。

※関連コラム:社労士の独学は無理?合格するための4つの勉強法と対策・参考書の選び方を解説

まとめ

社労士試験はとても難しい試験であり、試験内容はもちろんのこと、択一式試験のとても厳しい時間設定に苦しむ方は沢山います。

合格する実力があるにも関わらず、時間切れで不合格となってしまうのはとてももったいないことです。

試験に臨む前に、時間配分をきちんと決め、しっかりと全部の問題に目を通すことができるように備えておきましょう。

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この記事の監修者 池田 光兵講師

池田 光兵講師

広告代理店で、自らデザインやコピーも考えるマルチな営業を経験後、大手人材紹介会社で長年キャリアアドバイザーを経験、転職サポートを行う。

面接対策のノウハウや数々の自作資料は現在でも使用されている。

その後、研修講師や社外セミナーの講師などを数多く経験。

相手が何に困って何を聞きたがっているのかをすばやく察知し、ユニークに分かりやすく講義をすることが得意。

社会保険労務士試験は、ほぼ独学で就業しながらも毎日コツコツと勉強し、三度目の挑戦で合格した苦労談も面白く、また、三度やったからこそ教えられる「やっていいことと駄目なこと」も熟知している。

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