【社労士 実務家インタビュー】社会保険労務士法人ステラコンサルティング 坂田 新悟様
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今回は、社会保険労務士法人ステラコンサルティングの坂田新悟様にインタビューを行いました。
社労士業務の内容やスケジュール、独立開業までの経緯など詳しくご回答いただいています。
これから社労士を目指す方は、ぜひ参考になさってください。
目次
なぜ資格を取得しようと思ったのですか?
元々は新卒で入社した上場企業の機械メーカーで、法人営業や営業企画の職に就いていました。
その後転職をしたのですが、転職先が今でいうブラックな職場で、短期間で離職せざるを得なくなりました。
以前から漠然とした「独立したい」という思いもあり、独立できるような国家資格を取得しようと思いました。
主にどのような業務をされているのですか?
私は、個人向けの障害年金請求代理に業務に特化して開業しましたが、現在では法人の顧問先もあって、両方の業務をしています。
障害年金請求代理については、Webからの問い合わせ、自治体や就労支援機関などからの紹介でご相談者と面談してご依頼を受けたり、特別支援学校で障害年金の講演、県社労士会の研修講師などをしています。
法人の顧問先については、私が主に担当するのは労務相談への対応です。
顧問契約の多くには社会保険・労働保険の手続きや給与計算といった業務が付随するのですが、現在これらはスタッフが主に行っています。
また、グループ会社で就労継続支援B型事業所など障害福祉サービス事業所の運営を7年前からしています。
そちらが3拠点あるので、これらの事業所へ行ったり、そこから就職した方が安定して働き続けていけるように就労定着支援に行くこともあります。
1日の簡単なスケジュールを教えて下さい
9時半 | 始業 |
11時 | 移動して自治体障害者就労支援センターで支援者、当事者と障害年金の面談。 依頼前提ではなく、フラットに請求方針や留意点を伝えるようにしています。 |
12時 | 移動しながら昼食 |
13時 | 障害福祉サービス事業所で直接支援や各種事務作業。 |
16時 | 事業所のスタッフミーティングに参加 |
17時 | 終業して帰宅。 |
仕事の魅力ややりがいを感じる時を教えて下さい
障害年金を受給していただけることになると、一つ成果が出たことになりますからもちろん嬉しく思います。
ただ、障害年金は現金給付に過ぎませんので、障害年金自体に生活を変えていく力はありません。その思いで障害福祉サービス事業所を始めました。
弊社の提供できる障害年金請求代理と障害福祉サービスによって生活が良い方向に変化したり、実際に就職に繋がっていくのを見ると、とてもやりがいを感じます。
印象に残っている仕事・案件のエピソードがあれば教えて下さい
過去に、年金請求者のお母さまが請求して不支給処分を受けた事案で、その審査請求から受任したことがあります。
最終的に私の方で計6回の審査請求、再審査請求、3回の裁定請求を行うことになりました。
3回目の請求に対しては不服申し立てまで終わった後、代理人弁護士、補佐人の私で訴訟に進みました。
訴訟の結果が出る前に、新たに行った裁定請求が認められたため、訴訟の方も国が処分を変更して終結となりました。
おおよそ5年かかったケースですが、最終的に障害年金を受給することができたこともあり、印象に残っています。
なぜ独立開業をしようと考えたのですか?

社会人になる前から、漠然とした「いつかは独立開業したい」という考えがありました。
ただ具体的に何で独立開業するのか、どうやって独立開業したらいいのか、ということまでは考えが至りませんでした。
結果的に転職に失敗したおかげで資格取得の道に進み、資格が取れたので独立開業することができました。
開業後、最も苦労されたのはどのような部分ですか?
いわゆる金なしコネなしでの開業だったので、どうやって仕事を得るか、仕事を得たとしてどのように業務を進めていくか、知識習得という点も含めて苦労したように思います。
最初の数年は深夜遅くや土日も仕事をしていましたし、起きているときはずっと仕事のことを考えていました。
今後の展望等がありましたら教えて下さい
私たち自身が障害福祉サービス事業所を運営しているのもあり、同業の顧問先、関連する介護、医療などの顧問先が増えてきています。
引き続き、こうした方々のお力になっていくことと、障害福祉サービス業自体も伸ばして、より多くの方に社会との接点を提供していきたいと思っています。
これから資格取得を目指している方へメッセージをお願いします
「資格をとっても人生が変わるわけじゃない」
これは採用面接で、ある面接官に言われた言葉です。
その方は私と同じく社会保険労務士を持っていたそうですが、私は資格取得をきっかけに全く違う人生になったと思っています。
ぜひ資格を取得して人生を切り拓いてください!

この記事の著者 社会保険労務士法人ステラコンサルティング 坂田 新悟
障害年金請求代理に取り組む。
障害福祉サービス事業所3か所を運営するほか、社会福祉法人、特定非営利活動法人で監事を務める。
著書に「障害年金相談標準ハンドブック」「障害年金審査請求・再審査請求事例集」(共著、日本法令)がある。