社労士の就職先6選! 未経験で就職・転職に成功する秘訣についても解説
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社会保険労務士(以下、社労士)なるとどんな就職先があるのか、どんな場所で活躍できるのか気になっている方は多いでしょう。
また、「未経験者でも就職できるのか」と、実務経験なしの場合の就職先について不安に感じる声もあります。
そこで本コラムでは、社労士の就職先を知りたい方に向けて就職先6選を紹介します。
未経験での就職・転職に成功する秘訣についても解説するため、社労士に少しでも興味がある方はぜひ最後までご覧ください。
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社労士が求められる主な就職先や仕事先は、以下の6つです。
- 社会保険労務士の事務所・社会保険労務士法人
- 会計事務所・税理士法人
- 弁護士事務所・弁護士法人
- 一般企業の人事・総務部
- 予備校講師
- 独立開業
社会保険労務士の事務所・社会保険労務士法人
社労士は、社会保険労務士の事務所・社会保険労務士法人に就職が可能です。
社労士事務所・社労士法人は、主に社労士が所属し、人事や労務のプロ集団として企業や個人から依頼を受けて業務を行っています。
仕事内容は、各種手続きの代行や就業規則の作成、および助成金の申請、給与の計算代行などです。
また、社会保険や年金の相談を受けアドバイスするなど、コンサルタント業務も社労士が行えます。
社労士事務所・社労士法人は社労士の代表的な就職先といえるでしょう。
しかし、大規模な事務所や法人が少ないため、求人数は多くありません。
さらに即戦力を求めている傾向があるため、求人が出ていても未経験での場合は採用される可能性が低いです。
会計事務所・税理士法人
会計事務所・税理士法人の業務と社労士の業務は関係性が高いです。
そのため、会計事務所・税理士法人でも、社労士の求人を出していることがあります。
経営・人事労務管理に関して、社労士の領域まで業務の幅を広げたい場合、社労士資格を持っている人材を積極的に採用している事務所が多いです。
なお、会計事務所・税理士法人でも、社労士が行う業務内容は社労士事務所や法人と同様です。
弁護士事務所・弁護士法人
ワンストップでのサービスを提供したい弁護士事務所や弁護士法人でも、社労士資格をもつ人材を積極採用しているケースがあります。
仕事内容は一般的な社労士の業務となり、労務相談や就業規則などの規定整備などを行います。
ただし、弁護士事務所や法人の場合、一般的な業務に加えて労働紛争の解決まで携わることが多い点が特徴です。
紛争解決手続代理業務が行える特定社労士の資格を持っていれば、弁護士事務所や法人への就職がより有利になるでしょう。
一般企業の人事・総務
社労士には、一般企業に就職する選択肢があります。
近年、労務や保険などは法改正が頻繁に行われており、社内では対応しきれていない一般企業が多くなっています。
そのため、社労士の有資格者を求めている企業が増えており、求人数も増加中です。
なお、一般企業に勤務する場合でも、仕事内容は一般的な社労士業務が基本です。
ただし、一社員として所属する企業ならではのルールの作成・見直し、または運用などを任されることもあります。
また、一般企業が社労士人材を求める場合は即戦力重視のため、未経験者は敬遠されがちです。
予備校講師
社労士の有資格者であれば、予備校の先生としての就職も可能です。
社労士試験への対策講座を提供する予備校・通信教育を運営する企業では、社労士の講師を募集しているケースがあります。
人に教えることが好きという方は、予備校講師の仕事が合っているかもしれません。
予備校講師は、受講生に社労士試験に必要な知識や、自分の経験を踏まえた試験対策などを教えるのが主な仕事です。
独立開業
希望の就職先がない、見つからない場合は、独立開業もひとつの手段です。
実務未経験での独立開業はハードルが高い印象ですが、実際には未経験で開業し、活躍している方は多くいます。
独立開業を選択すると自分が代表となるため、仕事内容や社内のルールなどが自由に決められるメリットもあるでしょう。
努力次第で、年収1,000万円以上の社労士になることも実現可能です。
未経験でも就職・転職に成功する秘訣5つ
社労士試験に合格後、実務未経験で就職活動を行う方は多くいます。
未経験で社労士として就職・転職する場合、以下の点をアピールすることでほかの応募者と差をつけ、内定を勝ち取ることができます。
- コミュニケーション能力をアピールする
- 指導動機を明確にし、働く意欲を見せる
- ダブルライセンスで能力の高さをアピールする
- 営業スキルがあることをアピールする
- アルバイトで実務経験を積んでおく
コミュニケーション能力をアピールする
実務未経験の場合は、自身のコミュニケーション能力をアピールしましょう。
社労士は、企業や個人から労務管理の相談を受ける・指導を行うなど、ほかの職種の方とコミュニケーションを取る機会が多い職業です。
初対面でもスムーズに会話ができる、相談に乗ることができるなどの高いコミュニケーション能力は、社労士の仕事に活かせるでしょう。
コミュニケーション能力の高さをアピールできれば、経験の浅さをカバーできる可能性があります。
志望動機を明確にし、働く意欲を見せる
実務未経験の方は、志望動機を明確にし、働く意欲をアピールすることが大切です。
なぜ未経験でも社労士として働きたいのか、なぜ応募先の企業を志望したのかを明確かつ具体的に示して採用側に伝えましょう。
社労士を目指したきっかけや応募先企業に興味を持った出来事などを詳しく話せると、納得感のある志望動機になります。
ダブルライセンスで能力の高さをアピールする
実務未経験の方は、社労士に加えて別の資格を取得しておくとさらに優秀さをアピールできるでしょう。
もちろん、社労士は難関資格のため、社労士のみでも高い評価を受けます。
しかし、ダブルライセンスであれば携われる業務の幅が広がり、自分の市場価値も上がります。
社労士業務と関連の深い行政書士やFP、中小診断士などを取得できると大きな強みになるでしょう。
営業スキルがあることをアピールする
ほかの職種での営業経験がある方は、営業スキルがあることをアピールすると有利になる可能性が高いです。
社労士は、社労士事務所や士業法人への就職だと、顧客先を広げるための営業が不可欠になります。
営業スキルがあると営業業務の面で即戦力となるため、社労士の実務未経験でも採用される可能性が高まります。
営業職の経験があることは、社労士として就職・転職する際に大きなアピールポイントになるでしょう。
アルバイトで実務経験を積んでおく
実務未経験がネックになる場合は、事前にアルバイトで経験を積んでおくこともおすすめです。
例えば、全国社会保険労務士会連合会では、企業や個人の労働者を対象とした相談のイベントなどを定期的に行っています。
イベントのスタッフとしてアルバイトを雇っており、社労士の有資格者であれば応募可能です。
そのほか、社労士の有資格者を対象としたアルバイト求人は多数あり、実務未経験でもOKなケースも多いです。
社労士の資格や知識を活かしたアルバイトで実務経験を積んでおけば、就職・転職時に活かせるでしょう。
【年代別】新卒から50代まで!就職・転職を成功させるポイント
次に、20代から50代まで年代別に、社労士資格を生かした就職・転職を成功させるポイントを紹介します。
新卒や20代の就職成功のポイントはポテンシャル!
新卒者や20代での社労士への就職・転職は、ポテンシャルの高さがポイントです。
20代で社労士資格を取得しておけば、若さとポテンシャルの高さがアピールでき、採用される可能性が高いでしょう。
面接では、若手ならではのやる気はもちろん、柔軟性や伸びしろをアピールすると良い評価が得られます。
また、社労士は20代で取得しているケースが少ない資格であるため、20代で取得している点も大きな強みになります。
30代の就職成功のポイントは培った経験
30代で社労士として就職・転職する場合は、今までの経験が重視されます。
そのため、実務未経験よりも、社労士の実務経験者のほうが有利になるのが現状です。
社労士の実務経験がない方は、社労士資格を取得する以前に行っていた仕事の経験やスキルをアピールすると評価に繋がります。
転職活動前には、これまでの社会人経験で培ったスキルや強みを自己分析などで整理しておくと良いでしょう。
社労士資格と自分が培ってきたスキルと強みをうまく絡めて、採用側にしっかりアピールしましょう。
40代の就職成功のポイントは仕事に生かせる専門知識やスキル
40代の就職・転職となると、30代よりもさらに即戦力が求められます。
そのため、社労士の資格だけでなく、実務で何を経験してきたか、どこまでの業務がこなせるのかなど詳しく問われます。
また、実務未経験の社労士として40代で転職する場合は、応募した企業で活かせる専門知識やスキルレベルがあることが必須です。
したがって、社労士の実務未経験かつ40代で転職に成功した方は、前職のスキルや業界とかかわりのある企業へ転職しているケースが多い印象です。
前職と同じ業界の企業であれば、これまでの経験やスキルを活かせるため、採用してもらえる可能性が高まります。
50代の就職成功のポイントはマネジメント経験
50代で就職・転職に成功するためには、マネジメント経験がポイントです。
50代だと、プレイヤーというより管理者としての経験やスキルがあるのかどうかが問われます。
50代かつ社労士の実務未経験の場合は、前職の専門知識やスキルに加えて、マネジメント経験などのアピールができると理想的です。
なお、厚生労働省の資料によると、第56回社会保険労務士試験合格者のうち50歳代の合格者が19.2%、60歳代以上が7.6%でした。
※出典:合格者数等の推移(過去10年)・第56回社会保険労務士試験合格者の年齢別・職業別・男女別構成
結果から50代での社労士資格取得は、珍しいことではないといえるでしょう。
50代の未経験者でも希望するポジションに合わせて、社労士資格と自分のスキルをしっかりアピールできれば採用に繋がります。
社労士の年収はどのくらい?
社労士の平均年収は、約947.6万円です。
また、男女別の平均年収は、女性が728万円、男性が1,049万円になります。
経験年数と男女別の年収は、以下のとおりです。
経験年数 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
1年~4年 | 約794万円 | 約727万円 |
5年~9年 | 約1,079万円 | 約657万円 |
10年~14年 | 約1,083万円 | 約715万円 |
15年以上 | 約1,247万円 | 約721万円 |
民間給与実態統計調査結果によると、給与所得者1人あたりの平均年収は約460万円なので、社労士は全国平均の額と比較して年収水準が大変高い職業だといえるでしょう。
特に、独立開業している社労士は年収1,000万円以上稼ぐ方も多く、社労士全体の平均年収を引き上げています。
また、社労士は経験年数が上がれば上がるほど年収が高くなる傾向がみられます。
15年以上になると、男性の平均年収は約1,247万円と高額です。
社労士は取得する年齢が低いほど生涯年収が多くなるため、取得を希望する方は早めに試験に合格しましょう。
男女によって年収に大きな差がある点も、社労士の特徴です。
まとめ
本コラムでは、社労士の就職先について解説しました。
コラムの要点として、社労士の就職先を再度紹介します。
- 社会保険労務士の事務所・社会保険労務士法人
- 会計事務所・税理士法人
- 弁護士事務所・弁護士法人
- 一般企業の人事・総務部
- 予備校講師
- 独立開業
社労士は、労務や社会保険などの専門家としてさまざまなフィールドで活躍が可能です。
さらに独立開業もできるため、将来自分で起業したい方にもおすすめな資格です。
また、実務未経験であってもコラムで紹介したポイントを活用すれば、就職・転職が成功する可能性が高くなります。
未経験の方は、前職で培った経験やスキルを整理して、しっかりアピールしましょう。
社労士試験は、50代以上の合格者も多い試験です。
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