【社会福祉士国家試験】「障害者福祉」の基本情報と勉強法
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本記事では社会福祉士国家試験科目の1つである「障害者福祉」の概要や勉強法について紹介します。
本科目は障害に関する福祉制度の歩みや現在の障害者福祉制度の仕組みを学びます。
試験対策の参考にしていただき、効率的に学習を進めていただければ幸いです。
関連コラム:社会福祉士試験の19の試験科目(共通科目・専門科目)について解説
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「障害者福祉」科目とは?
障害者福祉の概要
「障害者福祉」は、旧カリキュラムの「障害者に対する支援と障害者自立支援制度」に相当する科目であり、障害者に関わりのある制度や支援、歴史などに関する知識や理解が問われます。
障害福祉サービスなどの障害者の生活に関わる制度を理解することは、障害者に対する支援を行う上で欠かせない知識になるため、大事に学習を進めていきましょう。
障害者福祉の重要度
障害福祉サービスの理解が「高齢者福祉」の科目における介護保険サービスの理解に繋がる場面があるなど、学習効率が高い科目になります。
また、出題傾向に大きな変化はなく比較的出題範囲も絞りやすいため、安定して得点を積むことができる科目として、重要度はやや高いといえます。
障害者福祉の難易度
本科目は出題傾向がある程度固まっており、他科目に比べ、押さえるべき知識を絞り込みやすいため、難易度は低いといえます。
過去問題や旧カリキュラムの「障害者に対する支援と障害者自立支援制度」「就労支援サービス(障害者の就労支援部分)」を解きながら、出題傾向を掴むことから始めていきましょう。
「障害者福祉」の勉強法
続いて障害者福祉について勉強法をポイントを絞り紹介します。
1. 障害者基本法の概要を押さえる
障害者基本法は、障害に関する法律や制度についての基本的な考え方を示しており、本科目を理解する上で重要です。
学習を進めると何度も出てくる法律になるので、特別意識して深く学ぶ必要はありませんが、最低限「障害者差別解消法」との関連や、障害者の社会参加に向けた取り組みについては押さえておきましょう。
2. 障害者総合支援法を中心に学習を進める
障害者基本法をある程度理解した後は、「障害者総合支援法(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)」についての理解を深めましょう。
障害者総合支援法は本科目の軸になる法律で得点力アップの鍵を握っています。
そこで、同法律を学ぶうえで意識してほしい点を3つ紹介します。
2-1 改正のプロセスを掴む
障害者総合支援法は前身となる障害者自立支援法が平成18年4月から一部施行、同年10月から完全施行し制定された法律です。
改正によって基本理念が創設され、「障害者」の定義の拡大、障害程度区分から障害支援区分への変更などがされています。改正された経緯や概要を押さえておきましょう。
2-2 障害福祉サービス(給付)の種類や主体を覚える
福祉サービスは、障害のある人々の障害程度や環境などを踏まえ、個別に支給決定が行われる「障害福祉サービス」と、市町村の創意工夫により柔軟に実施できる「地域生活支援事業」に大別されます。
給付に関しても、介護の支援を受ける場合には「介護給付」、訓練等の支援を受ける場合は「訓練等給付」に分かれ、それぞれ申請手続が異なります。
そのほか、サービスには期限のあるものとないものがあるなど、それぞれの特徴や違いを理解しましょう。
2-3 市町村と都道府県の役割は間違いやすいので注意する
行政の役割は少々複雑になっており、試験でも入れ替えて出題されることがあるので確実に押さえておく必要があります。
一例を以下の通り紹介します。
市町村の主な役割
- 介護給付費、訓練等給付費、地域相談支援給付費、自立支援医療費、補装具費等の支給認定
- 障害支援区分の認定
- 市町村地域生活支援事業の実施 など
都道府県の主な役割
- 障害福祉サービス事業者等の指定
- 精神通院医療の支給認定
- 市町村に対する必要な助言、その他の援助 など
障害者総合支援法については、上記の3点を意識しながら学習を進めることをおすすめします。
また、試験ではほかの法律や項目にまたがる出題もあるため、過去問題を参考にしながら応用できるところまで知識を深めましょう。
障害者総合支援法について詳しく知りたい方は厚生労働省のホームページをご参照ください。
3. 障害者福祉の発展過程や関連を学ぶ
障害福祉の行政体制がつくられるまでの過程も試験で問われる場合があり、注意が必要です。
一口に障害福祉といっても関連する法律はいくつもあり、覚えるのに苦労するかもしれません。
代表的なものを紹介します。
- 障害者基本法
- 身体障害者福祉法
- 知的障害者福祉法
- 精神保健福祉法
- 障害者虐待防止法 など
上記はあくまで一例となってます。
各法律の違いやなぜつくられたのか、他法との関連などの理解に努めましょう。
学習のポイントとして、法律の名称は時代とともに変化しているものが多く、名称と合わせてどの内容が変化したのか覚えることです。
例えば、「精神保健福祉法」には前身となる精神保健法があり、更にその前には精神衛生法と時代とともに変化してきました。
選択肢を入れ替えて出題されることもあるので、過去問題を参考にしながら惑わされないよう解答できるようにしましょう。
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地元の都道府県社会福祉協議会で働く。
地域福祉の推進のため、県域における福祉人材の確保・育成・定着に関する業務に携わっている。
社会福祉士としての専門性を高めるため、社労士と行政書士の試験に、働きながら独学で合格する。
社会人のための効率の良い学習方法を追究した結果、80日の短期間で、難関と言われる行政書士試験の一発合格に至る。
受験生がつまずきやすい社会保障制度や法律について、社労士試験などで培った専門性を発揮し、合格に必要な知識だけに絞った分かりやすい講義を得意としている。