採石業務管理者は国家資格で、毎年1回、都道府県単位で実施される採石業務管理者試験の合格者に与えられます。

建設業界等で需要があり活躍が見込める資格ですが、どのような試験に合格する必要があるのか気になると思います。

このコラムでは、採石業務管理者試験はどんな試験なのか、受験資格、試験科目、出題数、合格率など概要を紹介します。

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採石業務管理者試験の概要

採石業務管理者試験は、毎年10月の第2金曜日に、各都道府県で実施されます。

出願書類の配布や提出期限、出願方法などは都道府県ごとに異なりますので、受験を考えている都道府県の要綱に従いましょう。どの都道府県でも受けることが可能です。

年齢や学歴、実務経験による受験資格の制限もないので、誰でも受験できます。

受験資格 性別・年齢・学歴・実務経験の有無などの制限はなく、誰でも受験可能
試験日 10月の第2金曜日
申し込み期間 8月下旬から9月末(都道府県によって異なる)
試験地 各都道府県
試験科目

1.岩石採取に関する法令事項(法令問題)

2.岩石採取に関する技術的な事項(技術問題)

問題形式 選択形式の筆記試験
試験時間 120分
合格基準

法令問題、技術問題ともに70点以上

どちらか一方でも70点に達しなければ不合格

受験手数料 8,100円
合格発表日 10月末
実施者 各都道府県の採石担当課

採石業務管理者の試験科目と出題数

採石業務管理者試験は、法令問題10問、技術問題10問の計20問を解く試験です。

そのうち、技術問題の10問に関しては、5問の必須問題と10問の中から5問を選択する選択問題となっています。

科目 問われる内容 出題数(試験で解く問題数)
法令問題 採石法など岩石の採取に関する法令事項(環境保全関係法令事項を含む) 10題
技術問題 岩石の採掘、発破、破砕選別、汚染水の処理脱水ケーキ(脱水処理に伴って生ずる湿状の岩石粉)の処理、廃土及び廃石のたい積並びに採掘終了時の措置に関する技術的な事項 10題(必須問題5問と、10問の中から5問を選ぶ選択問題)

解答形式は四択選択式の筆記問題で、試験時間は120分です。

法令問題では、採石法や採石権、都道府県の採取許可の認可基準、災害の防止、帳簿、関連する環境法令(水質汚濁防止法や森林法、大気汚染防止法など)が出題されます。

技術問題では、実際に採石作業で用いられる機材の特徴や破砕・選別作業に関する正誤問題、地形図を用いた傾斜角度の計算、ベンチ破砕などが出題されます。

法令問題も技術問題も採石業に関わる全般的な技術について問われます。

試験範囲が広く、かつ、一部に計算問題もあることから事前に試験対策をして臨まなければ合格することが難しい試験だといえます。

採石業務管理者の合格基準

採石業務管理者の合格基準は法令問題、技術問題のそれぞれで70点以上とされています。

法令問題と技術問題の2つをあわせて合計で全体の7割以上という意味ではありません。

どちらか一つの科目でも70点を下回った場合、不合格となってしまいます。

仮に、法令問題が100点とれても技術問題が40点しかとれなかった場合、合計点数は140点となり、7割を超えていますが、技術問題が70点に達していないため、不合格となります。

二つの科目とも70点を越えなければならないため、不得意分野を作るわけにはいかず、どちらも平均して得点しなければなりません。

1問10点のため、7問正解すれば合格に達しますが、見方を変えれば10問中3問しかミスが許されません。

科目名 問題数 配点 合格基準
岩石の採取に関する法令事項(法令問題) 10問 100点 70点以上
岩石の採取に関する技術的事項(技術問題) 10問 100点 70点以上

採石業務管理者試験の合格率の推移

試験年度 受験者数 合格者数 合格率
令和3年度 1,312人 472人 36.0%
令和2年度 1,220人 351人 28.8%
令和元年度 1,421人 534人 37.6%
平成30年度 1,425人 291人 20.4%
平成29年度 1,619人 387人 23.9%
平成28年度 1,750人 471人 26.9%

年によってばらつきは見られますが、合格率はほぼ30%前後に落ち着きます。

採石業務管理者試験が試験勉強なしで合格できるほど取得しやすい資格でないことは確かです。

日々の仕事に忙殺されながら、独学で試験勉強するのは大変かもしれません。

そこでおすすめするのがオンライン講座です。

オンライン講座であれば、自分のペースで時間ができた時に試験勉強ができます。

短い時間で効率よく勉強するにはオンライン講座の活用も検討してみるとよいのではないでしょうか。

関連コラム:採石業務管理者試験の合格率はどのくらい?難易度と合格率を高めるポイント

まとめ

今回は採石業務管理者試験の内容について解説しました。

採石業務管理者は採石業の現場で必要とされる資格です。

試験内容は法令問題と技術問題に分かれ、どちらも70点以上の得点で合格となります。

法令問題と技術問題のどちらか一つでも70点に達しない場合、不合格となってしまうので注意が必要です。

合格率は30%前後と決して平易な試験ではありませんので、しっかりとした学習が必要です。

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関連コラム:採石業務管理者とは?仕事内容や資格の取得方法を解説

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