陸上特殊無線技士の試験を受験しようとしている人にとって、合格点や足きりは重要なポイントです。

このコラムでは、陸上特殊無線技士試験の合格点や足きりはについて説明します。

今後受けようと思われている者にとって、参考になればと思います。

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陸上特殊無線技士試験の合格点(足切り点)

 

一陸特

二陸特

三陸特

無線工学

問題数

24問

12問

12問

配点

1問5点

1問5点

1問5点

満点

120点

60点

60点

合格点

72点

36点

36点

法規

問題数

12問

12問

12問

配点

1問5点

1問5点

1問5点

満点

60点

60点

60点

合格点

36点

36点

36点

科目合格

なし

なし

なし

試験時間

3時間

1時間

1時間

陸上特殊無線技士の問題は全て1問5点となっています。

合格点は6割ですが、部分点などが存在しないため、実質的には、24問の場合は15問以上、12問の場合は8問以上正答で合格となります。

試験によっては、分野別の足きり点があるものもありますが、陸上特殊無線技士ではそのようなものはありません。

ただし、科目合格制度が存在しないため、1回で2科目合格する必要があります。

これが1種の足きりとも言えます。

なお、試験時間は一陸特が3時間、二陸特と三陸特が1時間となります。

この時間内で法規と無線工学の2科目を解く必要があり、時間配分についても全て受験者に委ねられています。

しっかり勉強すれば合格点を気にする必要はなし!他に注意するところは?

しっかりと勉強した人であれば、科目毎の合格点については基本的には気にする必要はありません。

二陸特と三陸特はCBT形式の操作を事前に確認する

特に二陸特と三陸特は問題文・選択肢が共に短く簡潔であり、時間も1時間と非常に余裕があります。

従って、ちゃんと勉強さえしていれば何も恐れることはありません。

なお、二陸特と三陸特は令和4年からCBTへと変更されました。

操作としてはそこまで難しくはないですが、パソコン操作が苦手な方は戸惑われる可能性があります。

試験を実施している団体のホームページにおいて、どのような画面で何をしなければならないかということを映像でまとめてありますので、事前に確認しておくことをお勧めいたします。

一陸特は時間配分に注意

また、一陸特は注意が必要です。

一陸特の法規は問題文・選択肢共に問題文が長くなっています。

また、無線工学では、問題文はそこまで長くないものの計算問題のため、計算に時間がかかります。

時間は3時間ですが、法規と無線工学でこれをどのように配分するか誤ると最後まで解けない等の事態に陥る場合があります。

一陸特には、文章を早く正確に読む能力と計算できる能力の両方が問われることになります。

しかしながら、問題の難易度としては、安定しており、急に難しくなったり簡単になったりすることがほとんどありません。

過去問題を時間を測定しながら何度か行うことにより、自分なりの時間配分を作ることができるようになります。

一陸特は「正確に早く読む能力」と「後回しする問題の見極め」も必要

先ほど書きましたが、一陸特は時間配分に注意が必要です。

特に文章を丁寧に読む人は気を付けないといけません。

法規の試験は長い文章の中から正解をいかに見つけるかが重要な所になりますので、正確に早く読む能力が必要です。

また、無線工学では、自分では正しいと思って何度も計算しても、その結果が選択肢にないという事態もあります。

この時に、一旦諦めるということも必要です。

なお、過去問とぱっと見は同じで、実は細部が異なっていたというような問題も存在しますので、正確に問題を読むことも重要となります。

一陸特では、無線工学で正確に計算ができるように法規をいかに早く解くかがポイントとなります。

独学では、何がポイントかわかりにくいところもあります。

そのような場合は、Eラーニング等を利用してみるのも一つの手段だと思います。

ほとんどの国家試験対策コースでは、試験でキーポイントなるのがどこかという点を過去の試験から研究しています。

キーポイントがどこかがつかめれば、全文読む必要もなく、法規にかける時間を削減でき、無線工学に使う時間を多く取ることができます。

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この記事の著者  橋爪 兼続 講師

橋爪 兼続 講師 講師紹介はこちら


【保有資格】
・第一級陸上無線技術士
・第一級海上無線通信士
・航空無線通信士
・第二級アマチュア無線技士

海上保安大学校卒業後、大型巡視船の主任通信士として通信業務に携わりました。
退職後、地場鉄道会社の子会社において、鉄道関連の無線設備の保守等に従事し、社内向けに第一級陸上特殊無線技士の取得講座を行っています。

その一方で、他社からの依頼により、第二級及び第三級陸上特殊無線技士並びに第三級及び第四級アマチュア無線技士の養成課程講師としても活動しています。

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