本記事では、第一級陸上特殊無線技士(一陸特)の「法規」科目の概要や勉強法等について紹介します。

「法規」とは、法律等の決まり事のことで、実務には欠かせない科目です。

本記事を参考に、試験対策に活用していただければと存じます。

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「法規」科目とは?

法規の試験範囲は、「電波法及びこれに基づく命令の概要」となっており、無線の基本である電波法とその関連規定について出題されます。

まず、一陸特により何ができるようになるのか、これも電波法に規定されています。

また、法規には各種手続きや無線の運用方法等実務を行う上で重要なことが規定されています。

逆に言えば、法規の知識が無ければ、実務が何もできないと言って過言ではありません。

法規の試験は、出題数が12問で6割以上である8問以上で合格となります。

逆に考えると4問しか間違うことができない科目でもあります。

この科目は実務の上でも非常に重要な科目ですので、9割とれることを目指して勉強することをお勧めします。

第一級陸上特殊無線技士試験「法規」科目の出題数

項目毎の出題数は次の通りとなっています。

なお、この出題数は1問程度増減することがあります。

項目 出題数
電波法の概要 1
無線局 1
無線設備 3
無線従事者 1
無線局の運用 2
監督 3
書類 1

この表をみてわかるとおり、殆どの項目が1問ないし2問となっており、3問が「無線設備」と「監督」となっています。

範囲の違いということもありますが、これら「無線設備」と「監督」の2科目が重要であり、落とすことができない問題であるということがわかります。

「法規」の勉強法

無線設備の勉強法

無線設備の科目は技術的な話が多々出てきます。

しかしながら、出てくる条文は数が少なく、非常に点数が取りやすい分野となります。

したがって、頻出する条文を確実に押さえ、数値も含めて覚えておくことが必要です。

何度も同じ問題を解いて、覚えて行きましょう。

監督の勉強法

監督の科目は、罰則や報告義務など、実務の上では絶対に知っておかなければいけない内容です。

範囲が広いですが、「なぜダメなのか」や「なぜ報告しなければならないか」などを覚えると非常に覚えやすくなります。

過去問で出た領域は出やすいのでしっかり覚える

項目毎の出題数が少ないということは、範囲は広かったとしても、出題できる問題はあまりないということです。

電波法は非常に分量の多い法律ですが、試験として出すことができる問題が、これらの分野ではほとんどありません。

そのため、過去問に出てきた所を押さえれば、十分点数がとれるようになります。

「どこが間違っているのか」ということを確実に押さえる

一陸特は、難易度が高いと思われていますが、実は過去問題がそのまま出題されたり、焼き直しであったりすることが多いというのが実情です。

例えば、電波法に、

「『無線従事者』とは、無線設備の操作又はその監督を行う者であって、総務大臣の免許を受けたものをいう。」という規定があります。これが出題の時には、「『無線従事者』とは、無線設備の(   )を行う者であって、総務大臣の免許を受けたものをいう。」

という空欄補充の問題となったり、

正誤問題で、

「『無線従事者』とは、無線設備の管理を行う者であって、総務大臣の免許を受けたものをいう。」

という風になったりします。

空欄補充で問われる所も、正誤問題で問われる所も同じ所です。

過去問で「どこが間違っているのか」ということを確実に押さえることで、得点できるようになります。

また、他の試験のように、誤っているものの個数等の個数を答えるものがなく、比較的点数が取りやすい出題形式となっています。

全体としては、覚えることが多いですが、過去問を繰り返し行えば確実に点数がとれるようになります。

情報のインプットを行った後、過去問でアウトプットすることにより、正確な知識の定着を心がけて勉強してください。

なお、法規は改正されている場合があり、同じ問題でも答えが変化している場合があるので、注意してください。

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この記事の著者  橋爪 兼続 講師

橋爪 兼続 講師 講師紹介はこちら


【保有資格】
・第一級陸上無線技術士
・第一級海上無線通信士
・航空無線通信士
・第二級アマチュア無線技士

海上保安大学校卒業後、大型巡視船の主任通信士として通信業務に携わりました。
退職後、地場鉄道会社の子会社において、鉄道関連の無線設備の保守等に従事し、社内向けに第一級陸上特殊無線技士の取得講座を行っています。

その一方で、他社からの依頼により、第二級及び第三級陸上特殊無線技士並びに第三級及び第四級アマチュア無線技士の養成課程講師としても活動しています。

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