登録日本語教員の実践研修の内容は?必要なルート・かかる期間・費用等を紹介
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登録日本語教員の実践研修について、「どんな研修内容なのかわからない…」「ルートごとに実践研修の有無が異なるようだけれどよくわからない…」「どれくらいの期間と費用がかかるの?」などと不安を感じていませんか。
これから日本語教師を目指す方や、すでに日本語教育に携わっている方の中には、「実践研修の詳細がイメージできない」といった不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
実践研修は、日本語教師としての実践力を養い、現場での即戦力となるために非常に重要なものですがルートごとにその有無が異なるので注意しなければなりません。
そこで本コラムでは、登録日本語教員の実践研修について解説します。
ルートごと実践研修の有無をはじめ、実践研修を受講するためにかかる費用、実践研修の期間まで網羅的に解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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登録日本語教員の実践研修とは、「専門家としての日本語教師に求められる資質・能力」を身につけるために行われる研修制度のことを言います。
登録日本語教員となるためには、あとで示すように、いくつかルートがありますが、多くのルートで実践研修を受けないと登録日本語教員となることができません。
実践研修は、実際の教育現場で必要な実践的な技術や知識を習得するためのもので、教育実習に似た形式で実施されます。
実践研修を通じて、実践的な指導力を身につけ、「専門家としての日本語教師に求められる資質・能力」を実地で学んでいきます。
なお、実践研修は「登録実践研修機関」として文部科学大臣に登録された機関でのみ受講することが可能なものです。
令和6年9月時点において、実践研修を受けることができる登録実践研修機関はまだ公開されていません。
現在、登録実践研修機関の申請受付が開始されており、登録が完了した実践研修機関の一覧は、今後「日本語教育機関認定法ポータル」にて公開される予定です。
また、実践研修を受講するためには、次のいずれかの条件を満たしていなければならない点にも注意してください。
- 日本語教員試験の基礎試験に合格していること
- 登録日本語教員養成機関の養成課程を修了した、または修了見込みであること
資格取得ルートごとの実践研修の有無
登録日本語教員資格を取得するためのルートはいくつか用意されていますが、それぞれのルートで受けるべき試験や、実践研修の有無が異なります。
以下では、資格取得ルートごとの実践研修の有無について解説していきます。
なお、登録日本語教員資格を取得するルートのうち、養成機関ルートと試験ルートという代表的なルートについて知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
登録日本語教員とは?なるには?資格取得ルートと試験概要を解説
登録日本語教員はいつから取得できる?必要な場合、なり方まで解説 | 日本語教育能力検定
養成機関ルート
養成機関ルートでは、原則として、文部科学大臣に登録された「登録実践研修機関」と「登録日本語教員養成機関」において提供されているプログラムを修了することが求められます。
ただし、養成機関ルートは、以下の2つのルートに区別されています。
- 登録実践研修機関と登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する
- 登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する
登録実践研修機関と登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する方
本ルートは、登録日本語教員養成機関として登録を受けており、かつ、登録実践研修機関としても登録を受けている教育機関において登録日本語教員となるための教育プログラムを受けている方向けのルートです。
当該教育機関においては、以下の単位数 or 単位時間の学習が必要となります。
- 大学等: 26単位以上
- 専門学校等: 420単位時間以上
本ルートにおいては、教育プログラムの中に実践研修が含まれているため、改めて別の機関において実践研修を受講する必要はありません。
登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する方
一方、本ルートでは、登録日本語教員養成機関として登録を受けているものの、登録実践機関としては登録を受けていない教育機関であるため、別の(登録)実践研修ができる教育機関において、実践研修を受講しなければなりません。
本ルートにおいては、以下の単位数 or 単位時間の学習が必要となります。
- 大学等: 25単位以上
- 専門学校等: 375単位時間以上
試験ルート
試験ルートでは、まず、日本語教員試験の基礎試験と応用試験に合格する必要があります。
試験合格後は、(登録)実践研修を実施できる教育機関において、必ず実践研修を受講しなければなりません。
現職の方が経過措置を利用して資格を取得する場合
現職の日本語教員が経過措置を利用して資格を取得する場合、ルートC、D-1、D-2、E-1、E-2、Fの6つのルートが用意されています。
経過措置ルートでは、現職の教員に対して特定の条件下で試験や研修の一部が免除される仕組みがあり、いずれのルートでも実践研修は免除されます。
これは、現職者がすでに現場での経験を積んでいるため、実践的な技術やスキルが備わっていると認められるためです。
具体的な経過措置ルートは以下の通りです。
- ルートC: 応用試験が必要で、基礎試験と実践研修は免除。
- ルートD-1: 講習Ⅱと応用試験が必要で、基礎試験と実践研修は免除。
- ルートD-2: 講習Ⅰ、講習Ⅱ、応用試験が必要で、基礎試験と実践研修は免除。
- ルートE-1: 講習Ⅰ、講習Ⅱが必要で、基礎試験、応用試験、実践研修は免除。
- ルートE-2: 講習Ⅱが必要で、基礎試験、応用試験、実践研修は免除。
- ルートF: 基礎試験と応用試験が必要で、実践研修は免除。
なお、経過措置ルートについて詳しく知りたい方は次の記事を参考にしてください。
【現職向け】登録日本語教員の経過措置とは?6つのルートと講習内容を解説
実践研修の内容
登録日本語教員の資格取得のための実践研修は、「登録日本語教員実践研修・養成課程コアカリキュラム」に基づいて行われます。
実践研修は、日本語教育に必要な実践的なスキルや知識を養うことを目的としており、研修を通じて、日本語教師としての実践力を高めるための多様な活動が行われます。
実践研修コアカリキュラムの全体目標
実践研修の全体目標は、「日本語教師(養成)に求められる資質・能力」を身につけることで、特に以下の能力を育成することを目指しています。
- 教育実践のための技能: 日本語教育プログラムやコースデザインを理解し、学習者に応じた教育内容や教授方法を選択し、実際に活用する力を養います。
- 学習者の学ぶ力を促進する技能: 学習者の学びを促進するための評価や指導の方法を習得し、学習者の理解に応じた教育実践ができるようになります。
- 社会とつながる力を育てる技能: 日本語を通じて学習者が社会とつながることを支援し、そのための教育実践を行う力を育てます。
これに加えて、「言語教育者としての態度」、「学習者に対する態度」、「文化多様性・社会性に対する態度」を身につけることも重視されており、研修を通じて、日本語教師としての専門性や倫理観を養います。
6つの学習項目と到達目標
実践研修では、以下の6つの学習項目が設定されており、それぞれの項目で具体的な到達目標が定められています。
- オリエンテーション
実践研修全体の目的や目標を理解し、日本語教師に求められる資質・能力との関連を確認する。
- 授業見学
実際の教育現場で授業を見学し、授業の流れや学習者、教師の様子を観察する。
- 授業準備
登録実践研修機関のプログラムやカリキュラムに基づき、授業内容を計画し、教材や教具の準備を行う。
- 模擬授業
授業計画や教材、指導方法の妥当性を検討するために模擬授業を行う。
- 到達目標
模擬授業後のフィードバックを活用し、授業の改善点を明確にする。
- 教壇実習
実際に教壇に立ち、クラス指導を行いながら、授業を客観的に分析し、改善を図る。
- 実践研修全体総括(振り返り)
研修全体を振り返り、今後の成長に向けた自己内省を行う。
これらの学習項目を通じて、実践研修では日本語教師としての実践的なスキルを段階的に習得し、教育現場で即戦力として活躍できる能力を育成します。
研修は、学習者との関わり方や授業の進め方など、具体的な指導スキルを実践的に学ぶ貴重な機会であり、日本語教師の質の向上に大きく寄与するものとして位置づけられています。
登録実践研修機関一覧
登録実践研修機関や登録日本語教員養成機関についての具体的な登録先は、令和6年11月に決定される予定です。
現時点(令和6年9月時点)において、登録実践研修機関は公表されていません。
登録日本語教員の実践研修にかかる期間はどれくらい?
登録日本語教員の実践研修の研修期間については、現時点(令和6年9月時点)ではまだ正式に決定されていません。
しかし、「登録実践研修機関・登録日本語教員養成機関に関する省令等の案」によると、実践研修の指導時間は45単位時間以上(1単位時間は45分以上)とされており、大学の単位に換算すると1単位相当となります。
これに基づき、少なくとも33.75時間(1単位時間45分×45単位時間)以上の実践研修を受講する必要があると言えるでしょう。
例えば、1週間に4時間の実践研修を受講する場合、研修を修了するまでには約8週間、つまり2ヶ月程度かかる計算になります。
そのため、実践研修の修了までには、おおよそ2〜3ヶ月の期間を見込んでおくことが推奨されます。
実践研修の費用
原則として、実践研修のみを受講する場合の費用は50,900円となります。ただし、ルートによって必要となる費用は異なります。
以下において、ルート別に実践研修にかかる費用を細かく解説していきます。
試験ルートの費用
試験ルートで登録日本語教員になるためには、「基礎試験」「応用試験」「実践研修」を修了し、その後に登録申請を行います。
各試験や研修にかかる費用は以下の通りです。
- 基礎試験: 18,900円
- 応用試験: 上記に含まれる
- 実践研修: 50,900円
- 登録日本語教員の登録: 4,400円
- 合計: 74,200円
試験ルートを選ぶ場合、試験対策のために独学で教材を購入する場合や、試験準備講座を受講する場合の費用も考慮する必要があります。
独学教材費は約2万円程度、講座受講費用は5万円から15万円程度かかることがあります。
これらの費用は、上記の試験や研修費用とは別途必要となるので注意してください。
養成機関ルート
一方、養成機関ルートには、「登録実践研修機関と登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する方」と「登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する方」という2つのルートがあり、それぞれ実践研修の費用は異なります。
登録実践研修機関と登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する方
登録実践研修機関と登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了するルートでは、実践研修が同教育機関のプログラムの費用(500,000円程度)に含まれているため、別途費用を支払う必要はありません。
登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する方
登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する方については、別の登録実践研修機関において実践研修を受講しなければなりません。
この場合の実践研修の費用は、養成課程とは別に50,900円必要となります。
なお、すでに説明したように、現役の日本語教員として活躍する方が利用する経過措置ルートではどのルートでも実践研修は免除されているため、費用が必要となることはありません。
また、登録日本語教員となるために必要な合計費用に関しては、以下の記事も参考にしてください。
登録日本語教員になる費用は?試験・現職者・養成期間ルートごとに解説
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